「Marty O’Donnell」

昨年4月16日、Arete Seven LLC時代からスタジオを支えた共同設立者の1人として、20年以上に渡ってビデオゲーム史に残る名曲の数々を生んだコンポーザーMartin O’Donnell氏が「Bungie」を突如解雇され、その後未払いの給与を巡り“Bungie”のHarold Ryan社長を訴えていた問題ですが、一旦Bungie側が損害賠償と有給分を含めた未払い給与をMartin O’Donnell氏に対して支払うことで合意に達したものの、その後、調停審理の仲裁人を務めたSharon Armstrong元裁判官が、Bungieに対してMartin O’Donnell氏が元々所有していたスタジオの発起人株を返還するよう決定したことから双方の口頭弁論が続いていた仲裁裁判が遂に終了し、Martin O’Donnell氏が全面的な勝訴を勝ち取ったことが明らかになりました。

また、今回の結審に伴い、Martin O’Donnell氏を襲った突然の解雇を巡る氏とBungie、そしてActivisionの興味深い関係と突然の解雇にまで至った背景がようやく判明しています。

これは、VentureBeatが報告し明らかになったもので、本日提出された最終判決の内容やBungieの利益計画書、Martin O’Donnell氏が語った口頭弁論の内容を含む裁判文書から、以下のような経緯や対応が明らかになっています。

  • 昨年8月、Bungieに対して下された予備的差止命令は、Arete Seven LLCからBungieへとスタジオの名称を変更した際に、Martin O’Donnell氏に与えられたBクラスの株127万株のうち、ActivisionがBungieとの取り組みを開始した際に変換された33万6,375株の優先株と、4万8,000株の普通株を返却するという内容。Bungieは氏に退職を促していた経緯から、発起人株を巡る契約が破棄されると考えており、2014年4月11日にMartin O’Donnell氏を解雇した際には、発起人株の権利を放棄しない場合は未使用だった有給分の給与を支払わないことを決定していた。(※ 提訴の直接的な要因はこの決定によるもの)
  • 今回の結審を経て、最終的にBungieは2014年4月11日時点において存在した19万2,187.5株の普通株のうち、20%に相当する現金預金、もしくは2014年7月2日時点でMartin O’Donnell氏が所有していた普通株の50%に相当する現金預金をMartin O’Donnell氏に対して支払う結果となった。なお、Bungieは公開企業ではないことから、具体的な株価については不明ながら、パブリッシング契約等からBungie株は相当な価値を持っている可能性が高いと見られている。なお、前述した予備的差止命令により指示された株の返却に対し、Bungieの弁護士は、Martin O’Donnell氏がBungieの株を保有することによって、氏が役員会や会社において厄介な存在になることを挙げこれに反対していた。
  • 一方Martin O’Donnell氏に対しては、未発売のサウンドトラック“Music of the Spheres”のCDをBungieに返還することが求められ、既にこれを返却している。(※ Bungieは氏がCD音源を所有していることから、これを作品としてリリースするのではないかと懸念していた)
  • この結審について、Bungieは予備判決を求め控訴したが、訴えは却下されている。
  • 裁判の終了から明らかになったMartin O’Donnell氏解雇の背景:2014年4月11日にMartin O’Donnell氏が突然解雇された問題は、Martin O’Donnell氏がMichael Salvatori氏とポール・マッカートニーと共に作曲を手掛けた“Destiny”の全フランチャイズで用いられることを視野に入れ製作された象徴的な8パートの交響組曲“Music of the Spheres”を巡り生じたもので、当サイトでも2013年に紹介した通り、当初Martin O’Donnell氏(とBungie)はこの作品を単体のサウンドトラックとして発売することを希望していたが、Activisionはこのリリースに興味を示していなかった。
  • また、本作の大規模なお披露目が行われた2013年のE3において、Activisionはトレーラーと共にゲームミュージックの演奏をお披露目する予定だったが、急遽これを独自に用意した楽曲と差し替え“Music of the Spheres”の楽曲を使用しなかった。これに対して、Martin O’Donnell氏はActivisionがトレーラー用楽曲の芸術的な支配を握ることで適切な役割を超えたと公に批判。また、氏は当初Bungieが初期Destinyの開発においてインスパイアされた映画“Band of Brothers”的な精神がActivisionとの関係によって打ち壊されたと述べている。
  • 一方、BungieのHarold Ryan社長や経営陣は、Martin O’Donnell氏の行為がRyan氏の指示を破り、Bungieチームとゲームを傷つけ、オンライン上のネガティブな議論を駆り立てるものだと考え、さらにMartin O’Donnell氏がスタジオの利益よりも“Music of the Spheres”の販売に関心を抱いていたと主張。さらにActivisionは、Martin O’Donnell氏の行為がActivisionとBungieの契約に違反する可能性があると提言している。
  • こういった経緯を経て、BungieのHarold Ryan社長はMartin O’Donnell氏の行為が業務評価において“承諾しがたい”ものと捉え退職を促したが、Martin O’Donnell氏はこの評価について、Bungieが恒久的な損害を証明する証拠を提示していないとしてこれを拒否。その後、2014年3月にはBungie側とオーディオチーム、スーパーバイザーがMartin O’Donnell氏に対して“作品に対し十分に従事していない”との評価を固め、その後解雇に向けた取り組みを押し進め件の2014年4月11日を迎える結果となった。
情報元:VentureBeat

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