お披露目が迫る「Mafia III」は60~70年代のアメリカ南部を描く作品か、これまでの経緯を改めて整理

2015年8月2日 15:33 by katakori
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「Mafia III」
先日公開されたティザーイメージ

先日、待望の正式アナウンスが行われ、“gamescom 2015”の開幕に併せて日本時間の5日午後9時にアナウンストレーラーのお披露目が決定した人気シリーズ最新作「Mafia III」ですが、アナウンスに併せて公開された1枚のティザーイメージには、僅かながら新作の内容を予見させる幾つかの要素が描かれており、その内容に注目が集まっています。

また、昨年3月にご紹介した未発表新作のキャスティング情報には、“Mafia III”のものと思われるキャラクターのディテールが記されており、ティザーイメージに描かれた内容と幾つか奇妙な合致が確認できます。

という事で、今回は来る新作のお披露目に向けて、幾つかの気になる情報と過去の経緯をまとめてご紹介。続編の登場が気になっている方は来るアナウンスの前に1度これまでの流れをチェックしておいてはいかがでしょうか。

「Mafia III」は60~70年代のアメリカ南部を描く新作か

先日公開されたティザーイメージは、4人のマフィアらしき人物が暗い川辺で1人の男性に詰め寄る状況を描いたもので、大きく分けて以下のような3つの要素が確認でき、何れも60~70年代アメリカの南部が舞台となることを想起させる内容となっています。

なお、2K Czechの前身であるIllusion Softworksが開発を手掛けた初代“Mafia: The City of Lost Heaven”は1930年代(38年まで)のLost Heavenを、2K Czechが手掛けた前作“Mafia II”は1943年~50年代初頭のEmpire Bayと、共にアメリカの主要都市をモデルに再現した架空の都市を舞台としていました。

アフロヘアの女性を含む4人の主要キャラクター

「Mafia III」

ティザーイメージに姿を見せる人物の姿は、これまでのシリーズに見られたラッキー・ルチアーノに代表されるマフィアやコーサ・ノストラのトラディショナルなスーツ姿ではなく、比較的カジュアルな衣装を着用しているように見えます。

また、アフロヘア姿の女性はブラックパワーが台頭する60年代(或いはそれ以降)の時代設定を示唆するもので、従来の作品から幾分か時代が進んだことを窺わせる内容となっています。

川に生息するワニ

「Mafia III」

また、ティザーイメージには非常に特徴的な要素として、まるで男性の死を待ち受けるかのように迫る3匹のワニが描かれています。

アメリカにおいてワニが生息する地域は、テキサス東部からルイジアナ、フロリダを越え、ノースカロライナに至るアメリカの南東部であり、ビデオゲームの舞台としては比較的珍しい60~70年代の南部を描く可能性が浮上しています。

60~70年代の南部とマフィアの組み合わせは、南米のドラッグを扱う暴力的な犯罪組織として60年代に台頭し、ミシシッピ州を中心に南部で活動するディキシー・マフィアの存在が挙げられ、人種や血統を重んじない組織の出自は前述した4人の人物像とも合致するようにも感じられます。

ポンティアックやシボレーを思わせるクラシックなマッスルカー

「Mafia III」

これまでのシリーズに比べて明確に異なる点として、60年代に登場したクラシックなマッスルカーの存在が挙げられます。

60年代後半から70年代に掛けて存在したポンティアック・カタリーナやマーキュリー・コメット、シボレー、スカイラークといった代表的なマッスルカーを想起させる車両のデザインも、やはり来る最新作の時代が進んだことを予期させる決定的な要素となっています。

昨年3月に浮上した未発表新作のキャスティング情報はやはり「Mafia III」のものか?

昨年3月、Take-Twoがアクターの人材募集サイトActors Accessを通じて、未発表タイトルに登場するキャラクターを演じるアクターを募集し、これが次期“Mafia”のものではないかと注目を集めました。(参考:過去記事

このキャスティング募集には、男性キャラクター3名の名称と人物像、さらに何れもルイジアナ出身で若者であることが記されており、ティザーイメージに登場した3人の男性、そしてワニの存在が示唆する南部の設定にぴったりと合致する内容となっています。

■ キャスティング情報に記されたキャラクター3人の概要

  • Franklin:ルイジアナ出身、アフリカ系アメリカ人或いはコーカソイド系の混血で年齢は20代前半。人種差別が激しい南部で孤児として育ち、戦争を経てルイジアナに帰郷。その後、犯罪者として頭角を現した。白人と黒人社会のどちらにも受け入れられなかったFranklinは、自身が家族と考える存在に強い忠誠を持つ。訓練された堂々とした人物で、大胆さを備えている。
  • Tony:ルイジアナ出身のイタリア系、年齢は30台前半。数学と統計学に長けた従来のギャングらしくない天才で、一見他人よりも数字と儲けに関心を持っている印象を受ける。
  • Mickey:ルイジアナ出身のイタリア系、年齢は10代後半から20代前半。口の上手いストリートの詐欺師で、調子に乗って自身が実際よりも優れた犯罪者であることを誇示する悪い癖があるが、本物の暴力や犯罪に直面する際には、怯えた本来のティーンエイジャー的な側面を覗かせる。

「Mafia III」の開発を巡るこれまでの経緯

いよいよお披露目が目前に迫る“Mafia III”ですが、正式アナウンスに至る本作の経緯は幾分複雑なもので、シリーズの開発を手掛けた2K Czechのプラハスタジオは既に閉鎖済みであり、新作の開発は2Kの新スタジオである“Hangar 13”が担当する予定となっています。

一方、公式サイトの権利表記には“2K Czech”(ブルノオフィスか)の名称も記載されており、来る最新作がどういった体制で進行しているのか、“2K Czech”の現状を含め気になるシリーズのファンも多いのではないでしょうか。

ということで、今回は参考としてこれまでにご紹介した“Mafia”新作の開発を巡る時系列の流れとスタジオに関する情報を再掲しまとめておきます。

■ “Mafia”新作の開発を巡るこれまでの流れ

  • 2010年8月23日:“Mafia II”発売、日本語版は同年11月11日発売。
  • 2012年1月下旬:2K Czechがオープンワールドな都市環境を舞台とする作品の開発者募集を開始、“Mafia”の新作ではないかと報じられる。“Mafia”新作の噂は2011年頃から報じられていた。
  • 2012年11月:Gamasutraに2K Czechの開発者募集が掲載。未発表の次回作としてAAA規模のタイトル開発を進めていることが明記されていた。
  • 2013年9月下旬:Gears of Warシリーズの開発を率い、Epic退社後にIrrational Gamesで“BioShock Infinite”の完成に貢献したRod Fergusson氏率いる2Kの新スタジオ(名称不明)設立がアナウンス。一部では、この新スタジオが“Mafia”の開発を進めているのではないかとも噂された。
  • 2013年10月中旬:2K MarinのNovatoチームに大規模なレイオフが実施。多くの開発者がRod Fergusson氏の新スタジオに移籍したことが報じられた。
  • 2014年1月10日:再編により2K Czechのプラハスタジオが閉鎖。チームの設備とチームと設備がブルノオフィスに統合され、さらに一部の主要な開発者が2Kの拠点であるカリフォルニアのノバトに移籍。約10名の開発者が移動したと報じられた。移籍先のスタジオは正式に報じられておらず、“Hangar 13”が移籍先である可能性は高いと見られるが、当時は“Hangar 13”の存在がアナウンスされておらず、同じくノバトに拠点を持つ2K Marinではなく、当時まだ2Kに在籍していたRod Fergusson氏の新スタジオが新たな移籍先ではないかとも報じられた。
  • 2014年2月上旬:Rod Fergusson氏がGears of Warのリブートに向けてBlack Tusk Studio(現The Coalition)に移籍し、2Kを退社。新スタジオの名称とプロジェクトに関する詳細は明かされないままだが、このスタジオが優れたリーダーシップの元でプロジェクトを継続していることがTake-TwoのボスStrauss Zelnick氏の口から語られた。
  • 2014年3月中旬:Take-Twoが前述したアクターの募集を開始。“Mafia”を想起させるディテールが話題となった。
  • 2014年3月中旬:Take-Twoが“Hangar 13”(新スタジオの名称)を米国特許商標庁に出願。
  • 2014年12月4日:2Kが新スタジオ“Hangar 13”の設立を発表。
  • 2015年1月上旬:前作の主人公Vito Scalettaを演じた俳優Rick Pasqualoneが“Mafia”の新作に言及。近く幾つかのニュースが報じられると発言した。(※ Rick Pasqualoneが発言した理由については不明、前作のエンディングを経たVitoが再登場か)
  • 2015年6月末:2Kが“Mafia III”の関連ドメインを4つ取得。
  • 2015年7月28日:2Kがシリーズ最新作“Mafia III”を正式アナウンス。

■ 新スタジオ“Hangar 13”について

  • “Hangar 13”は、サンフランシスコのベイエリアを拠点とする新スタジオで、このスタジオがかつてRod Fergusson氏が率いたスタジオだったのか、その出自については明かされていない。
  • スタジオを率いるのはベテランHaden Blackman氏。かつてLucasArtsで“Star Wars: The Force Unleashed”シリーズや“Star Wars: Galaxies”、“Star Wars: Knights of the Old Republic”の開発を率い、Dark Horseの“Star Wars”作品やDCのバットウーマン、Marvelのエレクトラといったコミック作品のライターを務めた人物として知られる。
  • AAAタイトルの開発に加え、プレイヤーの経験がストーリーを形成する柔軟な次世代ゲームを実現する特許技術の開発が平行して進められていることが報じられた。(※ “Mafia III”のプロットに関係する技術か?)
情報元:Game Informer

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