今年8月上旬にヘッドマウントディスプレイ“Oculus Rift”を生んだOculus VRのCTO(最高技術責任者)に就任し、idでの開発を並行して続けることが報じられていたジョン・カーマック氏ですが、本日id SoftwareとBethesda Softworksが声明を発表し、ジョン・カーマック氏がid Softwareを遂に退社したことが明らかになりました。
発表を行ったidのTim Willits氏は、ジョン・カーマック氏がidでのゲーム開発以外にフォーカスするためスタジオを去ったと述べ、カーマック氏によるid Tech 5と現在開発中の技術は既に完成し、今回の退社が現在の計画に影響しないと説明。幸運にも現在のidにはカーマック氏と共にidの伝統を担う最先端技術を生んだ素晴らしいプログラマグループが存在すると強調した上で、長年の同僚としてカーマック氏の成功を願うとエールを送っています。
また、Twitterで退社について語ったカーマック氏は、idの技術顧問を続けたかったが全く上手く出来ていなかったと語り、フォーカスを分割するのは困難だったと退社に至った状況をふり返りました。
さらにBethesdaのPete Hines氏は、カーマック氏が予てからOculus VRの業務に興味を持ち、その計画に時間を費やしたいと考えていると明かし、Tim Willits氏と同じくカーマック氏の退社がid Softwareのゲームタイトルに関する技術的なリーダーシップに影響を与えないと強調しています。
ロメロと出会ったSoftdisk時代を含め、共同創設者の1人として1981年のid Software設立当初からスタジオの象徴としてビデオゲーム業界全体を牽引したカーマック氏ですが、近年では宇宙開発を夢見て設立したArmadillo Aerospaceでの活動や、モバイルゲーミングへの関心など、所謂ハードコアゲーミングへの興味は年々薄れていたことを本人もしばしば口にしており、Oculus VRへの傾倒ぶりも含め、今回の退社は一抹の寂しさこそともなうものの、来るべき時が来たという事態だと言えそうです。
ここ最近はOculus VRで常勤していたことが確認され、本人の口ぶりやPete Hines氏の発言から、今後はOculus VRのCTO業務にフォーカスすると思われるカーマック氏ですが、時代を切り開く新デバイスにどんなビジョンを描いているのか、新しい一歩を踏み出した氏の今後に改めて注目が集まるところです。
なお、idについては、96年から17年に渡ってidのビジネスを率いたTodd Hollenshead社長が今年6月に退社したことが報じられていました。
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