Atariの「E.T.」にまつわる都市伝説を検証するドキュメンタリーの埋め立て地発掘に州環境局がゴーサイン

2014年4月4日 19:03 by katakori
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「E.T.」

昨年12月に映像コンテンツ専門の新スタジオXbox Entertainment Studiosとカナダの映画製作会社Fuel Industries、大手メディアグループLightbox Entertainmentの3社が提携を発表し、予てからFuel Industriesが計画を進めていたAtari 2600版「E.T. The Extra-Terrestrial」にまつわる都市伝説の真実を検証/発掘するドキュメンタリーがXbox専用の映像コンテンツとして2014年に公開するとアナウンス。さらに、この作品をヴェルナー・ヘルツォーク監督が主演するとんでもないモキュメンタリー映画“Incident at Loch Ness”を生んだザック・ペンと、モーガン・スパーロック監督の体当たり番組の製作で知られるJonathan Chinn氏、さらに“シュガーマン 奇跡に愛された男”と“マン・オン・ワイヤー”で2度のアカデミー受賞を果たしたプロデューサーSimon Chinn氏といった面々が製作に参加することが報じられ、大きな話題となりました。

その後、アラモゴード市の埋め立て地発掘に必要な州の許可を得るため、ニューメキシコ州環境局(New Mexico Environment Department、以下NMED)とのやり取りが進められていたものの、発掘の計画が曖昧で書類に不備があるとして一時保留となっていた認可作業が昨日ようやく通過し、遂に件の埋め立て現場が正式に発掘可能となったことが明らかになりました。

この保留は、Xbox Entertainment StudiosとFuel Industriesが2月13日に提出した書類を審査したNMEDの廃棄物及び地下水担当室がリジェクトし、その後再提出を要請したものの、3月17日時点まで書類が再提出されていなかったことによるもので、その後の再審査を経て昨日ようやくNMEDの環境保護課が幾つかの条件付きで発掘の承認をアナウンス。発掘作業を開始する5営業日以前の通知と、発掘場所から物品を運ぶ業者がNMEDによって認可された運送業者である必要が明記されています。

なお、伝説の真実が埋まる現場として知られるアラモゴード市の埋め立て地は2004年に政府の許容値を超える複数の化学物質が発見されており、撮影の為の発掘作業を受け、居住者からNMEDに対して苦情が寄せられたことから調査のために発掘が先送りされる可能性も示唆されていました。

国内ではアタリ・ショックとして知られるAtariの劇的な衰退を象徴する“E.T. The Extra-Terrestrial”のカートリッジ廃棄にまつわる都市伝説ですが、今回製作が進められているドキュメンタリーはビデオゲーム産業における長年の謎を冷笑気味に解き明かす野次馬的な作品ではなく、ビデオゲーム産業の黎明期に初めて誕生した“消費者を中心とするゲーミングコミュニティ”の形成にスポットを当てていることが明言されており、消費者が当時のビデオゲーム産業における疑わしい商習慣をいかにして突き返したか、ひいては、これがある種の大衆対企業という対立構造において、消費者が勝利可能であることを提示する事例であることが強調されていました。

本作の製作における中心人物の1人であるJonathan Chinn氏はこういった洞察を踏まえた上で、一般的にAtariの大きな失敗、もしくはビデオゲーム業界全体の大きな後退を生んだとされる一連のネガティブな出来事が、一方では人気映画をライセンスしただけの粗悪品を拒絶した消費者達の勝利であるとも言えると説明。ニューヨーク・タイムズの報道が発端となった1983年の事件から30年の歳月が流れた今、改めてこの伝説に目を向けることは、今日のエンターテインメント業界に今も続く同様の闘いについて語ることに等しいことをアピールしています。

史上初の原子爆弾が1945年にこの地で起爆されたほか、世界で最初に宇宙飛行を行ったチンパンジー“Ham”の埋葬地として知られ、あのロズウェルにほど近いアラモゴード市という土地そのものが噂を助長し誰もが知る伝説となった“E.T.”とAtariにまつわる噂ですが、前述した興味深い洞察をベースに、ある意味でこれ以上無い最高の面子が揃った製作陣が来るドキュメンタリーをどんな作品に仕上げるのか、今後の続報に改めて期待が高まるところです。

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