現在開催中のGDCに近年流行の兆しを見せるノワールゲームの一角を担う王道タイトルでスカーフェイスやゴッドファーザー的な趣も感じられる「Mafia II」、GDC会場では新リビジョンのプレイデモも展示され新しい情報が様々聞こえてきています。
前作はジャンゴ・ラインハルトのギターやルイ・アームストロングの曲に乗せ、30年代のフォードやポンティアック、アルファロメオの名車で街をゆっくりと(速度制限が厳しいので)流しているだけでも楽しく、車専用のデコレティブな閲覧モードまで用意され、渋いストーリーも相まってファンの心をがっちりと掴んだ名作でした。
そんな名作の続編であるMafia IIへの期待はやはり高く、数度の延期を重ねながら期待に応えるべくブラッシュアップが重ねられて来たわけですが、ここに来て前作を遊び尽くしたファンには嬉しいドライブモードに関する情報が明らかになりました。
Mafia IIのプロデューサーを務めるDenby Grace氏がVG247に今作での変更についていくつか説明を行い、車のドライブモードが2種類用意されている事が明らかになりました。一つは前作に近いシミュレーションモードとも言える物で、もう一つはとりあえず早く移動したい人向けのモードだそうです。
前作に近いドライブモードは40~50年代の車のスピードや加速性の遅さを再現した物で、前作同様街中の速度制限など交通規制がしっかり行われています。速度違反は軽犯罪と取られ警察の怒りを買う事になるので、安全運転に気を配る必要があります。今時遅く手間が掛かるモードをわざわざ用意するなど、珍しい決断ではありますが、今回の車両はカラーリング始め様々なカスタマイズが用意されている事もあり、前作のファンには本当に嬉しい所です。
なお、犯罪を犯した場合手配状態”wanted”になりますが、これには複数のレベルが存在しており、軽度の物は罰金で済むようなシステムになっているようです。
本作を彩る音楽も本当に豊富で、40~50年代の楽曲がなんと約120曲も用意されており、さらにチェコ・フィルハーモニー管弦楽団によるスコアも収録されているとの事。先日はジョン・リー・フッカーのBoom Boomが流れる印象的なトレーラーが発表され、音楽も本当に楽しみです。
戦闘はこれまでも様々な映像が公開されてきた通り、カバーが特徴的な戦闘システムとなっています。Denby Grace氏は近年人気の高い”Gears of War 2″や”Uncharted 2″といった様々なTPSから教訓を得た事を明かしており、カバーから近いカバーへの移動なども簡単に行える扱いやすい動作に加えて、物理エンジンであるPhysXを利用した戦闘や、マグナムからトミーガン、M1 Garandといった懐かしい武器達に加え、前作にも登場した近接戦闘用の野球バット、そしてモロトフカクテル!など武器も雰囲気のある物が豊富に用意されています。
さらにDenby Grace氏は本作の気になるプレイボリュームについても言及しており、本作が15時間程の物である事を明らかにしています。しかし氏はこれについて、懐はさらに深い事を強調しており、600頁に及ぶ脚本、ゲーム内のダイアログは16万ワードに及び、300人の喋るキャラクターが存在する事をアピールしています。さらに氏はMafia II延期の主な理由がブラッシュアップの為であった事を述べ、今なお完全ではなく、リリースに向けてさらなるブラッシュアップを進める旨を語っています。
今年後半リリース予定のMafia II、果たして歴史に残る名作である前作の壁を越える事が出来るか、このままどんどん素晴らしいタイトルに磨き上げて欲しいと期待しています。
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