12月20日のシーズン1解禁を経て、CD PROJEKT REDのトリロジーや原作小説まで巻き込む熱狂的な人気を獲得しているドラマ版「ウィッチャー」ですが、中心人物達の出自や出会いを丁寧かつ贅沢に描いたシーズン1以降の展開に期待が掛かるなか、ドラマのショーランナーLauren S. Hissrich氏が家族と暮らすロサンゼルスを離れ、“ウィッチャー”シーズン2の製作に向けた取り組みを再開したと報告。いよいよ2021年の公開に向けた新シーズンのプリプロが始動したのではないかと注目を集めています。
また、先日Lauren S. Hissrich氏がredditでドラマに関するAMAセッションを実施し、キャスティングやシーズン2の時制に関するアプローチ、シーズン1ではやや表面的だったニルフガードの掘り下げなど、ドラマの今後に関する幾つかの興味深いディテールが判明しています。
Leaving my family in Los Angeles continues to be the hardest thing I do. But here I am. Doing it again, with all their love and support to back me up.
Onto #TheWitcher S2!
— Lauren S. Hissrich (@LHissrich) January 8, 2020
■ Lauren Schmidt Hissrich氏のAMAセッションから判明した主な新情報
- ニルフガードの描写について:シーズン1におけるニルフガード帝国と兵士、カヒルは、やや神政国の宗教的な狂信者のように描かれていたが、Hissrich氏はシーズン1の帝国を意図して“悪者”として描く必要性を感じていたとのこと。ただし、その中においてもカヒルとフリンギラについては、もう1つのレイヤーを用意し、ニルフガードに身を置く彼らの表面的な描写の裏に何かがあるのではないか、と感じてもらえることを望んでいたと説明している。ニルフガードについては、北方よりも先進的な文明国であることの背景がより詳しく徹底的に描かれるとのこと。
- 魔法使いヴィルゲフォルツについて:シーズン1における最後の描写を含め、ヴィルゲフォルツに関する具体的な言及はネタバレを避けるために伏せられているが、彼についてもさらに多くのことが描かれる。Hissrich氏は、現段階で明かせることの一部として、ヴィルゲフォルツの平静さには、思惑通りに進まないことに対する大きなフラストレーションが隠されていると伝えている。
- レンフリとシーズン1の一部撮り直し、今後の脚本について:シーズン1の制作時には、一部シーンの撮り直しが行われた。当初、クレイデンの王女であるレンフリの若い頃をフラッシュバックとして撮影したものの、シーズン1の複雑な時制にもう1つの時系列が加わることで、内容が余りにも複雑化したことから、この過去シーンは削除された。これにより現在のレンフリを描くためのニュアンスが一部失われてしまったことから、具体的なディテールを付与するための撮り直しが行われた。こういった紆余曲折を教訓に、シーズン2では編集時に撮影済みのシーンを削除する必要がないよう、無駄のない脚本作りが進められた。
- シーズン2の時制について:シーズン1は、イェネファーとゲラルト、シリでそれぞれに時制が異なる出自や過去のエピソードを紹介しながら、それぞれの出会いへと収束する(いわばシリーズ全体の導入とも言える)展開を描いたことから、時系列が直線的ではなく、やや複雑だったと言えるが、Hissrich氏によると3人の物語が交差しはじめたことで、シーズン2は遙かに直線的なストーリーが描かれるとのこと。
- ヤスキエル(ダンディリオン)について:シーズン1の製作時にヤスキエル用の帽子が作られたが、ヤスキエル役のジョーイ・ベイティに被せたところ、笑えるほど似合わなかったことから採用されなかった。ファンの要望を受け、シーズン2の製作時にもう一度挑戦するとのこと。また、Hissrich氏はシーズン1の異なる時制に登場するヤスキエルがどれも同じに見えたことがミスだったことを挙げ、シーズン2には異なるアプローチを用意すると伝えている。また、(歌だけでなく)シリーズ全体の語り部としての役割についても、さらなる検討が進められるとのこと。
- ウィッチャーの魔法や霊薬について:シーズン1では、ウィッチャーの魔法や霊薬についてほぼ具体的な説明がなかったが、これは意図的なもので、Hissrich氏によると、今後さらに多くのウィッチャーが登場した際に、ウィッチャーそのものに関する伝承が掘り下げられるとのこと。
- シーズン2の公開時期について:シーズン2の公開日はまだ決まっておらず、2021年以降となっている。Hissrich氏は製作を急ぎたくないと語り、これを急くことは誰の利益にもならないと強調している。
- キャスティングと人種の扱いについて:近年、ウィッチャーに限らず原作ありきの翻案や映像化に当たって、キャスティングの人種や多様性が一部で問題となるケースが見られる。ウィッチャーのドラマ化においては、ライターチームやプロデューサー陣、さらに原作者であるアンドレイ・サプコフスキも交え、人種に関する長い議論が交わされた。この議論には“天体の合”の歴史に関する検証も含まれ、そもそもウィッチャー世界における人間は皆同じ皮膚の色をしているのか、或いは“合”が特定の地域に特定の種族を定住させたのかといったトピックに関する話し合いが行われた。大陸が巨大であること、人々が移住するであろうこと、原作における人種差別の扱い等を元に、本作の人種差別が肌の色ではなく、人間やエルフ、ドワーフ、ノーム、ハーフリング、モンスターといった種族の違いを通じて描かれていることを確認した。これについては、原作者であるアンドレイ・サプコフスキ自身も登場人物の肌の色には詳しく触れていない(“青白い”や“渇いた”といった程度)と伝えている。また、Hissrich氏はキャスティングについて、今が2020年であることを前置きした上で、作品世界の人々は肌の色を気に掛けておらず、種族の違いに注意を払っていると強調。シーズン2以降も肌の色を重視しないカラーブラインドキャスティングを継続・拡大するとのこと。
- シーズン2では、ゲラルトとイェネファー、シリがお互いを見つけ家族のような関係を築く一方で、楽しい新キャラクター達が登場する。Hissrich氏によると、今後ノームを含むさらなる非人間族が姿を見せるとのこと。
- 今後は原作のベースとなっているポーランドの文化や歴史がより尊重され、適切に描かれる。
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