英広告基準協議会が「No Man’s Sky」の広告に関する調査報告を発表、広告に問題は無かったとしてユーザーの訴えを棄却

2016年12月1日 0:45 by katakori
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「 No Man’s Sky」

今年9月、23人のユーザーがイギリスの広告規制団体Advertising Standards Authority(広告基準協議会、以下ASA)に対し、Steamに掲載された「No Man’s Sky」の映像やスクリーンショットが誤解を招く誇大広告であるとして、調査を求める苦情を提出し話題となりましたが、本日ASAが公式サイトを更新し、“No Man’s Sky”の広告に関する調査結果の概要を報告。製品版の“No Man’s Sky”とHello Gamesが提示した映像やイメージとの間にプレイヤー経験を誇張するような箇所はなかったとして、苦情の訴えを棄却しました。

今回の調査結果は、ASAがこれまでに行った調査の中でも最長に近い期間を経て発表されたもので、現在は調査の概要と結果報告のみに留まっており、具体的な調査と分析については後ほど改めて公開される予定となっています。

ASAに寄せられた苦情は、ユーザーインターフェースのデザインやエイミング、グラフィックの品質、ワープシーケンスとローディングを巡る解釈(※ “ロード画面や制限なく深宇宙から惑星の地表までスムースに飛行可能”という商品ページの文言に対し、ワープ演出がローディング画面に相当するという訴え側の主張)、領域の支配を巡って戦う勢力間の戦い、動物の種類、水面の描画といった箇所に事実と異なる箇所が見られるというものですが、ASAは本作の映像やスクリーンショットがプロシージャル生成された無限に近いゲーム内世界の一部を切り取ったものであることに理解を示した上で、全てのユーザーが一般的にこれらの画像や映像に見られる経験を等しく得られるとは限らないとの見解を提示し、全体として前述した通りSteamにおける“No Man’s Sky”の広告に事実と異なるプレイヤー経験を誇張するような箇所はなかったとまとめています。(※ 余談ながら、これはコンテンツのプロシージャル生成によって、広告と同一の再現が難しい内容であっても広告として問題ないと判断した興味深い事例だと言える)

なお、一部代表的な指摘箇所の判断については、ASAが以下のような判断を提示しています。

  • 調査は、訴えのあった箇所について、Hello Gamesがゲーム内に同様の機能や要素が実在することを示す4時間に及ぶ実際のゲームプレイフッテージに加え、製品版を購入したプレイヤーがネット上でシェアしたゲームプレイ映像等を含む多数のリンク、及び提出された製品版“No Man’s Sky”に基づいて行われた。
  • グラフィックの品質について:Steamの商品ページに掲載された映像は、Steamのハードウェア調査に基づく平均的なスペックのゲーミングPCを使用し撮影されたもので、広告の映像は実際のゲームプレイを録画し、スクリーンショットも実際のゲームプレイを撮影したものだった。映像の品質については、ハイスペックなPCを用いた最高設定よりも品質は劣っている。
    • これらを踏まえた上で、Hello Gamesがインゲームグラフィックの品質を誇張したという主張について、ASAはPCゲームのグラフィックがプレイヤーのPCスペックによって影響を受けると述べ、一般的に消費者はその制限に気付くはずだと説明。映像が平均的なPCを用いたもので、フレームレートも低く、実際のゲームがこれらよりもはるかに高品質且つ高パフォーマンスであることを確認したと報告している。これに伴い、ASAはHello Gamesがゲームのパフォーマンスやグラフィックの品質を誇張しなかったと結論付けている。
  • ワープの速度について:ゲーム内におけるワープの速さは、ワープ先に存在する惑星の数や生命体の複雑さ等によって異なる。映像におけるワープは1つの惑星と1つの月、生命が少ない希薄な星系にワープしており、3秒から5秒程度だった。Hello Gamesが提出したゲームプレイ映像において、より複雑な星系へとワープした場合は約5秒程度で、ASAが実際のゲームプレイにおいて経験した最長のワープは16秒だったとのこと。ASAはこれに伴い、一部のユーザーが広告の映像よりも長いワープを体験したことが事実だろうとしながらも、この長さがワープ先の複雑さやPCのスペックに依存し変化することは、一般の消費者であれば知っているはずだとして、広告の映像は正常な動作だったとしている。Hello Gamesによると広告のワープを速く見せるよう編集は行っていないとのこと。これに伴い、ワープ中もゲームシステムとのインタラクションが確立されたままであり、その間も環境やキャラクターのリアルタイム生成が続いており、ワープがローディング画面や制限に相当しないことを主張している。こういった背景から、ASAは広告の映像がゲームプレイの経験を大きく誤解させる印象を提示していないと判断している。
    • この内容を踏まえ、ASAは広告に記された“ロードスクリーンが存在しない”ことの言及が一般的に理解される文言であることを前置きした上で、“ワープシーケンス”が“ロード画面”に相当するという指摘について、ワープ中にワープ先の惑星を並べ、生成するという意味では、ロードする画面と考えられるかもしれないと説明。ただし、実際にはゲームプレイシーケンスが継続し一貫しており、ゲームプレイを中断するものではなかったとして、これについても、広告の映像が消費者にゲームの経験を大きく誤解させるようなものではないと判断している。
  • ユーザーインターフェースとエイミングについて:広告用の映像撮影後にユーザーインターフェースとエイミングシステムに外観の変更が加えられたことは事実だが、ASAはこれが中核を担うゲームプレイのメカニクスや機能に対して、表面的且つ付帯的な要素であり、これらの要素がゲームを購入する消費者の意思決定に影響するとは考えられないとして、誇大広告的な誤解を招く違いではないと結論付けている。
  • 構造物や建築物、水の表現について:これについてはHello Gamesが指摘があった箇所やスクリーンショットに近いコンテンツが確認できるゲームプレイフッテージを提出し、同様のコンテンツが確認された。水面の表現についても同様の結果が見られた。
  • 宇宙空間における大規模戦について:これについては、Hello Gamesが宇宙空間における大規模な戦闘の発生が希な出来事であることを認めた上で、実際に同じタイプの戦闘が生じるゲームプレイフッテージを提出している。
  • プレイヤーとNPSシップ、センチネルの挙動について:映像に見られるこれらの振る舞いが製品版に見られないとの苦情に対し、Hello Gamesが広告と似た挙動を見せる宇宙船のフッテージを提出している。
  • 岩盤の下を飛ぶ宇宙船について:これは調査において確認できなかったが(これは実際に実装されておらず、MODで実現可能)、ASAはこれが長いシーケンスにおける僅かな場面で、広告全体のコンテキストにおいて重要とは見なせなかったとの見解を提示した上で、これは誤解を生じさせる箇所だったと説明している。
  • 領土を巡る勢力間の戦いや、商船の存在について:広告の映像に見られ、製品版に存在しないとされる複数勢力間の領域を巡る戦闘や、商船の存在については、Hello Gamesがこれらの存在を実証する勢力の解説や実際のゲームプレイフッテージが提出されており、プレイヤーが異なる3種の勢力と対話可能で、それぞれが敵対する勢力間の戦いに参加することができ、ゲーム内に支配域を巡る勢力間の緊張や争いが要素として存在することに納得したとして、Hello Gamesの説明とフッテージ、広告映像の間に重大な違いは認められなかったと説明している。
  • 最終的な結論として、ASAはHello GamesがSteamの広告において、映像やスクリーンショットが製品を魅力的に見せるよう作成されたものであることを理解した上で、製品版の品質がこれらと一致していると明言。これらがゲームに予想されるゲームプレイ経験を誇張しなかったとして、Steamにおける“No Man’s Sky”の広告が規範を破るものではないと結論付けている。
  • なお、ASAの調査はCAPコード12版の規約3.1と3.3(誤解を招く広告)、3.7(実証)、3.11(誇張)に基づき行われ、その何れにも違反が見られなかったとのこと。
情報元:ASA, MCV, Develop, Eurogamer

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