2012年7月にDavid Perry氏率いるクラウドゲーミングサービス“Gaikai”を3.8億ドル規模で買収し、クラウドを利用したPlayStation 4の後方互換実現に向けた取り組みを進めているSonyですが、新たに、Gaikai買収の直前となる2012年6月29日に出願が行われたクラウドを利用したレガシー作品(※ 出願上では初代PlayStationやPS2作品などを指す)のエミュレーションに絡む特許が本日米国特許商標庁にて公開され、その内容に注目が集まっています。
今回の特許出願は、“Suspending State of Cloud-based Legacy Applications”(クラウド技術に基づくレガシーアプリケーションにおける状況のサスペンド)と題された、ネットワーク上で動作するよう構成されたエミュレーターを利用し、古い世代のビデオゲームをプレイ可能にする技術で、ゲームのメニューからアクセスする所謂セーブ機能ではなく、ゲームを任意のタイミングで終了する際にプレイ状況のスナップショットデータを作成/保存し、再開時にこれを復元することで、旧世代のビデオゲームをより簡単に中断/再開可能にするとのこと。
また、出願のディスクリプションには、この技術がPlayStation向けにデザインされたゲームを家庭用のコンピューターでプレイするケースに加え、PlayStation 2上でのプレイを想定しデザインされたゲームをPlayStation 3上でプレイするケース、PlayStationコンソール上でプレイするようデザインされたゲームをPlayStation Vita上でプレイするケースなど、クラウドを利用した後方互換技術を思わせる利用法が例として挙げられています。
さらに、前述した任意のタイミングでゲームを再開可能なスナップショットデータについては、デベロッパ向けの利用方法も挙げられており、過去のタイトル向けに作られたゲーム内のミニゲームを利用者にプレイさせたい場合(例えば、最終ボス直前に用意されたミニゲームなど)、本来であれば特定の状況下で開始されるミニゲームを生成するために、デザイナーがコードをリバースエンジニアリングし、その後特定の条件下でスタートできるよう、コードを書き直す、或いは1本のレガシーゲームを再開発するために複数のエンジニアを要求するといった、高価な予算と時間を割くことなく、過去の資産を簡単に利用できるといった利点が紹介されています。
今回公開された特許出願には、Gaikaiに関するはっきりとした言及は行われていませんが、出願時期から見て、両者が無関係である可能性は低いといえ、2014年後半スタートとも噂されるPlayStation 4向けのクラウドゲーミングサービスに絡む動向に改めて注目が集まるところです。
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