後日談やプリクエルを含むDLC展開が続いている“Batman: Arkham Knight”のローンチを以て、壮大なトリロジーの幕を閉じたRocksteadyの“Batman Arkham”シリーズですが、スタジオやDC Comics作品に基づくゲームフランチャイズの今後に注目が集まるなか、新たにWarner Bros. Interactive EntertainmentのVPとしてArkhamを含むプロダクト開発を率いるAmes Kirshen氏がPlayStation.Blogのインタビューに応じ、バットマンの成功と今後について興味深い見解を明らかにしました。
著名なコミックやアニメーション作品のビデオゲーム化にまつわる忌まわしい歴史を完全に過去のものとした“Batman Arkham”シリーズの成功に言及したAmes Kirshen氏は、WBIEのアプローチとして、ビデオゲーム化にあたってフランチャイズの中核をなす本質を理解し、これを尊重する必要があったと説明する一方で、コミックをゲーミングメディア向けに解釈しなおす場合には、その歴史や継続性が示す1つの側面に縛られてはいけないと強調。
優れたゲームを作る上で非常に重要な要素として、開発チームがゲームを作る際に才能やヴィジョン、情熱を大切に扱うように、オリジナルIPもまた同様に尊重する必要があると説明しています。
また、今後DCユニバースやVertigo作品(The Wolf Among Usの原作である“Fables”シリーズを擁するDCの大人向けブランド)のゲーム化を手掛ける可能性が残されていることを明かした氏は、現段階でどんな作品にフォーカスすべきか、決めることは難しい状況にあると語っており、次回作に関するアイデアがまだ存在していないことを示唆しています。
さらに、TT GamesのLEGOマルチバースでも元気に活躍している“バットマン”の今後に言及した氏は、バットマンの存在そのものがWarner Bros.の礎を担うIPの1つだと語り、Batman Arkhamシリーズを以て、同社がキャラクターの真価を遂に発揮することができたと明言。「現段階で明かすことができる情報は存在しないが、力強く多くのファンに愛されるバットマンの可能性は無限だ」とアピールしました。
継続するナラティブを扱うビデオゲームフランチャイズが長期化、あるいは年間化する場合において、物語が明確な終わりへと向かうことをあきらめることで緩やかな死を迎えるケースは近年の大作においてもまま見られる悲しい事例ですが、“Batman Arkham”シリーズはこの罠に自ら陥ることなく見事なフィナーレを迎えているだけでなく、80年に及ぶ歴史を持つDC Comicsは、大規模なリランチやマルチバース化、様々なアプローチや側面から描かれ、切り取られる単一フランチャイズの多面化/多層化といった様々なアイデアを駆使し、マンネリ化しやすいシリーズの長期化そのものを大きなイベントとして推進力に変換したエンターテインメント分野の先駆者であり、映画シリーズもいよいよ本格化する今後の大きな展開に向けてDC Comicsが次にどんな“バットマン”ゲームを手掛けるのか、進行中のDLCと併せて今後の取り組みに改めて大きな期待がかかるところです。
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