先日スタートしたカウントダウンを経て、PC版のF2P化を図るベータのリローンチを果たした「EVOLVE Stage 2」ですが、先ほどもご紹介した通り無料化に伴うプレイヤーの爆発的な増加が話題となっており、好調なスタートとプレイヤーベースの維持を含む今後の運用に期待が掛かる状況となっています。
という事で、今回はPC版のF2P化で“EVOLVE”が実際にどう生まれ変わったのか、以前のシステムやゲーム性、ハードコアなアプローチを知る方に向けて“Stage 2”の大きな変化をまとめてご紹介します。
“EVOLVE Stage 2”は、とにかくプレイしやすく、敷居の高さを解消し、冗長なプレイ時間をコンパクトにまとめ、本来のコンセプトである4vs1のモンスター狩りをわいわいと楽しめる方向にシフトしていますので、初心者お断り的な雰囲気に挫折してしまった方も1度リローンチの概要を確認しておいてはいかがでしょうか。
オリジナルの対戦において、発見したモンスターを捕らえるためにトラッパーが投擲し展開するモバイルアリーナの使用は、試合の勝敗を大きく左右するもので、スキルベースのハードコアな対戦を支える魅力の1つではあったものの、一方で初心者がトラッパーをプレイする際や、熟練したプレイヤー達のマッチにおいて、本作の敷居を上げるいわゆる初心者お断りな雰囲気をそこはかとなく漂わせ、強いプレッシャーを課す要因の1つでした。
“Stage 2”では、モバイルアリーナがトラッパー固有のスキルではなくなっただけでなく、投擲要素まで廃止され、マッチに参加したハンター全員が“モンスターの捕獲に失敗することなく”アリーナを展開できる共有スキルに変化しています。
これに伴い、モバイルアリーナの全体的な再使用時間を導入し、その他様々な調整と併せて“狩猟”モードのゲーム展開を全体的に短くまとめたことで、冗長になりがちだった展開をコンパクトにし、前述した何か“失敗がゆるされない”雰囲気が大きく払拭される結果となりました。
この新方式のモバイルアリーナには、効果持続時間を変化させる細かな調整がモンスターのステージ別に導入されており、モンスター側が不利にならないよう、新しい駆け引きが盛り込まれています。(※ モンスターがハンターを行動不能にすることや、ハンターがモンスターの外皮をはがし、体力にダメージを与えること等で動的にモバイルアリーナの持続時間が変化する)
こちらも“プレイしやすさ”に大きく関係する変更ですが、“Stage 2”ベータローンチのゲームモードは、モンスターとハンターの鬼ごっこ的な“EVOLVE”のコンセプトを体現する本質そのものだった“狩猟”モードのみにフォーカスし、20分だったラウンド時間が12分にまで短縮されました。(※ 現行ビルドでは、カスタムモードでのみ“アリーナ”がプレイ可能)
同様にマルチプレイヤーマップも“狩猟”モードに特化した調整を加えた4種のみに絞られ、膨大なバリエーションのゲームプレイを生んでいた天候表現も現行ビルドでは1種類に制限されており、今後の具体的な拡張予定は明かされていないものの、これからゲームを始める(或いは再開する)プレイヤーにとっては、複雑なゲームモードのルールや長大なミニキャンペーンを気にすることなくモンスター/ハンター狩りに没頭できる内容にシフトしています。
一方、リローンチに併せて、やや重厚だったパフォーマンスが改善されたほか、オリジナルよりも低い動作オプションも用意され、幅広いPCスペックでプレイ可能となったことも参入障壁を下げる大きな改善の1つだと言えます。また、ゲームのダウンロードサイズ減やロード時間の短縮、マッチメイキング速度の向上も図られており、気軽に起動して対戦を楽しむことが可能となりました。
オリジナルにおける“初心者お断り”な要素は、キャラクターの能力を強化し、より有用なPerkが選択可能になる複合的なプログレッションにもあったと言えます。
“Stage 2”の導入にあたって、アカウントとキャラクター用プログレッション、そしてPerkシステムは完全に刷新され、Perkは新しいインゲーム通貨“シルバーキー”を利用したアンロック/強化方式に変更。キャラクターの能力を強化していたマスタリーシステムは廃止され、キャラクター別のランク報酬は(シルバーキーでも買える)Perkの解除やシルバーキー、エンブレム用パーツ等のアンロックに変更されました。
新方式のPerkはモンスター側とハンター側に分類されますが、アンロック分はそれぞれのハンターやモンスターが共通して使用可能で、解除後の強化も共有されることから、結果的にキャラクターの強化要素はアカウントワイドなプログレッションに統合された形となっています。
また、プレイヤーのランクに応じてアンロックされたオリジナルのPerkに対して、“Stage 2”のPerkは“シルバーキー”さえあればいつでも自由に解除できることから、プレイ開始当初から自由に成長と育成の計画を練ることが可能となっています。
Perkの詳細については、以下に改めてラインアップをご紹介しますが、Perkは3カテゴリに分類され、似た効果のPerkを3つ重ねて取得することもできる事から、例えばジェットパックの性能のみを著しく強化する高機動型トラッパーといった極振り特化ビルドを選択することも可能です。
なお、今回の刷新にあたって、“スロット I”と“スロット II”、“スロット III”に分類されるPerkの種類が大幅に増加していますが、名称は違えど基本的な効果はスロット間で重複しており、スロット番号が大きくなるほど効果が高く、解除と強化に必要なシルバーキーのコストも上がると考えて問題ありません。まずは効果の高い“スロット III”の選択を念頭において、残る2スロットに補足的なPerkを選ぶのがまずは順当なアプローチと言えそうです。
ハンター間の明確な役割分担とその重要性はオリジナルのハードコアな対戦を支える要素で大きな魅力の1つだったと言えます。こちらもやはりある種の“失敗が許されない感”を漂わせる要因の1つでしたが、“Stage 2”は前述したモバイルアリーナだけでなく、特定クラスの依存度を下げ、ハンター個人の生存性や稼働性を向上させる変更が導入されています。
これにより、気心のしれたフレンドとの綿密な連携がなくとも、ゆるい関係の野良マッチで十分なチームの相乗作用が得られるカジュアルさが担保され、こちらもやはりプレイのしやすさが向上する結果となっています。
- トラッパー:モバイルアリーナの共有化に伴い、“プラネット スキャナー”と呼ばれる新スキルが導入され、周辺マップのスキャンが可能(スキャン情報は他のハンターにも共有)となった。またトラッパー向けにスピードブーストも適用され、モンスターをアリーナに閉じ込める役割において一定のアドバンテージを持っている。
- メディック:オリジナルにおける回復は、メディックの活躍に依存していたが、リローンチにあたって全ハンターに緩やかな自動回復能力が付与(Perkでさらに強化可能)された。これに伴い、多少仲間からはぐれても一定の生存性が得られる。
- サポート:効果範囲内の仲間を光学迷彩で不可視化させたオリジナルの“クローキングフィールド”が廃止され、新たに半径30メートル内の仲間の被ダメージを一定量吸収する“シールド バースト”の能力が共通スキルとして追加された。
- アサルト:ダメージ無効化スキルをサポートに適用したことで、アサルトのシールドが廃止され、新たに被ダメージを75%軽減する“ディフェンス マトリックス”が共通スキルとして導入された。
一方、モンスターについては、これらの変更に併せて、全体的に体力増となったほか、マッチ開始時に割り振り可能なスキルポイントが“4”(オリジナルは3)に増えたことで、最初から全スキルの選択が可能となっています。
また、オリジナルのペースを冗長化していたドロップシップのリスポーンタイマー(オリジナルは2分)にも大きな仕様変更が適用され、マッチの進行に合わせてリスポーン時間が増加するMOBA的なアレンジが加えられています。
“EVOLVE Stage 2”の変更点は、全く別の作品といっても過言ではない大規模なもので、全てをご紹介するのは難しい状況にありますが、この他にもプレイヤーベースの維持やプレイしやすいゲームを目指す多彩なアクティビティが導入されており、リワードを用意したデイリーチャレンジやトレーニングプレイ向けのXP/シルバーキー提供(制限有り)、デイリーなログインボーナス、新規ユーザー向けの無料ハンター/モンスタートライアル、ハードコアなファン向けのランクマッチ(レベル20以上を対象)といったコンテンツも用意されています。
駆け足で全体的なインプレッションをご紹介しましたが、ハンターとモンスターそれぞれの細かなバランス調整や修正は“Stage 2”の巨大なパッチノートにて確認出来ます。
以下に、新Perkのラインアップを掲載しておきますので、ざっと強化の内容をチェックして、全く新しい姿(※ THQ時代に元Naughty DogのJason Rubin氏が示したアプローチで言えば、本来あるはずだった元の姿とも言える)に生まれ変わった“EVOLVE”をまずは数マッチプレイしてみてはいかがでしょうか。
ハンター用“Perk”のスロット別ラインアップ
■ スロット I(Minor:効果小)
- エキストラ フォース:x% ダメージ増加
- ガンスリンガー:+x% アイテム切替速度
- バイオニック レッグ:ジャンプ力 +x% UP
- ロケットマン:+x% Jetpack 飛行の効率、+x% Jetpack リチャージ速度、+x% ジャンプ力
- 予備燃料タンク:Jetpack 飛行の効率 +x% UP
- 体力回復:体力を1秒辺り x回復
- 強化知覚:移動速度 +x% UP
- 赤外線ビジョン:x メートル以内の生物と罠の概要を確認
■ スロット II(Major:効果中)
- サイバネティック インプラント:ジャンプ力 +x% UP
- ナノテク知覚:移動速度 +x% UP
- ハイオク燃料:Jetpack 飛行の効率 +x% UP
- バッテリー:+x% 容量
- リチウム バッテリー:Jetpack リチャージ速度 +x% UP
- リローダー:+x% リロード速度
- リーダーシップ:クラスアビリティのリチャージ速度 +x% UP
- ロケット大将:+x% Jetpack 飛行の効率、+x% Jetpack リチャージ速度、+x% ジャンプ力
- 強化ディフェンス:+x% ダメージ軽減
- 強化体力回復:体力を1秒辺り x 回復
- 毒性弾:直接攻撃で3秒間にわたって毎秒 x のダメージ
- 破壊的フォース:+x% ダメージ増加
- 賞金稼ぎ:+x% アイテム切替速度
- 透視ビジョン:x メートル以内の生物と罠の概要を確認
■ スロット III(Superior:効果大)
- スピードローダー:+x% リロード速度
- ナノテク回復:体力を1秒辺り x 回復
- ボーリウム バッテリー:Jetpack リチャージ速度 +x% UP
- ロケット王:+x% Jetpack 飛行の効率、+x% Jetpack リチャージ速度、+x% ジャンプ力
- 大いなるエネルギー:+x% 容量
- 強化ディフェンス:+x% ダメージ軽減
- 指揮権:クラスアビリティのリチャージ速度 +x% UP
- 突然変異の俊敏性:移動速度 +x% UP
- 致命的フォース:+x% ダメージ増加
- 酸性弾:直接攻撃で3秒間にわたって毎秒 x のダメージ
モンスター用“Perk”のスロット別ラインアップ
■ スロット I(Minor:効果小)
- サベージ ネイチャー:+x% 登るスピード UP、 +x% 吸収スピード UP、+x% 嗅覚有効範囲
- ブロウラー:+x% 登るスピード UP、 +x% スタミナ回復速度 UP、+x% ダメージ軽減
- ヘイスト:+x% 移動速度 UP
- ヘビーアーマー:+x% ダメージ軽減
- 制御不能:+x% 外皮の回復速度 UP、+x% ダメージ軽減
- 強化臭覚:+x% 嗅覚 / 感覚有効範囲、+x% 奇襲ダメージ
- 登攀速度 UP:+x% 登るスピード UP、+x% スタミナ回復速度 UP
- 空腹感:+x% 吸収速度 UP、+x% 移動速度 UP
■ スロット II(Major:効果中)
- クリップリング アタック:近接攻撃でターゲットの動きを2秒間 x% 減速
- スケール アーマー:+x% ダメージ軽減
- 変異クロー:近接攻撃で3秒間にわたって毎秒 x のダメージ
- 変異クールダウン:+x% アビリティ クールダウン短縮
- 変異ヘイスト:+x% 移動速度 UP
- 変異嗅覚:+x% 嗅覚 / 感覚有効範囲、+x% 奇襲ダメージ
- 満たされぬ空腹感:+x% 吸収速度 UP、+x% 移動速度 UP
- 登攀速度大幅 UP:+x% 登るスピード UP、+x% スタミナ回復速度 UP
- 耐久力:+x% スタミナ回復速度
- 野生の本能:+x% 登るスピード UP、 +x% 吸収スピード UP、+x% 嗅覚有効範囲
■ スロット III(Superior:効果大)
- デッドリー ブラウラー:+x% 登るスピード UP、 +x% スタミナ回復速度 UP、+x% ダメージ軽減
- パラライズ アタック:近接攻撃でターゲットの動きを2秒間 x% 減速
- プレート アーマー:+x% ダメージ軽減
- 不死身:+x% 外皮の回復速度 UP、+x% ダメージ軽減
- 凶暴なる渇血:+x% 登るスピード UP、 +x% 吸収スピード UP、+x% 嗅覚有効範囲
- 超耐久力:+x% スタミナ回復速度
- 超進化クロー:近接攻撃で3秒間にわたって毎秒 x のダメージ
- 超進化クールダウン:+x% アビリティ クールダウン短縮
- 超進化ヘイスト:+x% 移動速度 UP
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