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昨日、4週間近く続いたクローズドアルファが終了し、来るベータと3ヶ月後のローンチに大きな期待が掛かる「Battlefield 1」（バトルフィールド 1）ですが、新たにシリーズの開発を率いるDICEのPatrick Bach氏が英Metro紙のインタビューに応じ、第一次世界大戦を舞台としたことの経緯やシングルプレイヤーキャンペーンに対する挑戦、高性能な新型コンソールに対する見解など、様々なトピックに言及するなかで、最新作の根幹を支えるアプローチに言及し、来る最新作が複雑化した“Battlefield”シリーズを一新し、基本に立ち戻るべく徹底的な再構築を図った作品だと明らかにしました。

第一次世界大戦の採用が、テーマありきの決定ではなく、舞台そのものの魅力とゲームプレイのさらなる進化を図ることの両方を兼ね備えた選択だったと伝えたPatrick Bach氏は、DICEがゲームと舞台設定を同一視していないと述べ、舞台設定が単なるうわべの包み紙である一方で、これがゲームと様々な要素に大きな影響を与えることも事実だと説明。DICEが“Battlefield 1”の開発にあたって、この両方を満たす完全な中道を見つけることができたと強調しています。

さらに氏は、“Battlefield 4”が偉大なゲームである一方で、問題はゲームがますます複雑なものになっていることにあると語り、ゲームに望むことを多く実現したこと、現代兵器の特長や現代戦を実現するために求められるそれぞれに異なる複雑なシステムなど、こういった取り組みがゲームに複雑さをさらに上乗せしたと説明しました。

Patrick Bach氏は、こういった背景から“かつての基本に立ち帰るべく、Battlefieldの全てを徹底的に再構築しよう”と考えたことを明かし、シンプルな三すくみを構成するクラシックなBattlefield要素が直感的で理屈抜きの大規模な経験であることを確かめたかったと明らかにしています。

さらに、氏は最新作の開発にあたって、BFBC2を超える破壊の重要性を筆頭に、スタジオが注視すべきプレイして楽しい要素の調査をしながらも、ゲームをいかにして単純化させるかという難題に取り組むなかで、人類史上最も大きな技術進化を伴い、剣を用いるような戦闘と戦車、戦闘機、飛行船、現存するほとんど全てのタイプの銃器が同時に存在した第一次世界大戦が、テーマにふさわしい文字通り“全面戦争の夜明け”だったとアピールしました。

Patrick Bach氏は第一次世界大戦の採用が、非常に現実的な戦闘機のドッグファイトを実現させたと語り、現代的なBattlefield作品においてゲーム内のジェット戦闘機を実際にマッハ2で飛行させるわけにはいかず、ゲームプレイの楽しさを優先するために飛行速度を著しく低下させる必要があったと説明。一方、“Battlefield 1”においては、戦闘機のみならず、銃からビークルに至るまで、全ての要素をより現実的なスピードで導入することができたと説明しています。

余談ながら、スプラトゥーンやオーバーウォッチの登場に象徴されるオンラインシューターの新たな潮流（※ シュータージャンルの先鋭/ニッチ化を防ぐ優れたアクセシビリティの確立）と、“Battlefield 1”の参加性や多用なプレイヤーとプレイスタイルの許容といったコンセプトに言及した氏は、誰でも容易に参加しプレイできることの重要性に触れた流れで、来る“Battlefield 1”がコマンダー（司令官）モードを搭載していないと明言。コマンダーが歴史的な文脈にマッチせず、実際に上手く機能しなかったこと、前述した鶏と卵の関係にも似た“ゲームと設定”の関係に再帰し考慮した上でもやはりコマンダーが新作にふさわしくなかったとして、早々に廃止が決定したことを明らかにしています。