昨年のE3プレスカンファレンス時には“Indie 9”と題し、ローン・ラニングをはじめ17-BITのJade Kazadal氏、Don’t Starveを生んだMattew Marteinsson氏といった著名な開発者を起用し、インディーに特化した枠を設けることで、デベロッパとゲーマーの両方に対して開かれたオープンなPS4のアプローチを明示したSonyですが、今年のE3プレスカンファレンスにおいては特別なスポットライトは用意されず、“Destiny”と“The Order: 1886”の発表に続けて、カーネギーメロン大の学生チームが生んだ“Entwined”がお披露目され、その後もAbzuやNo Man’s Skyといった注目作がAAA規模の大作と並んでアナウンスされるなど、インディーとブロックバスターの境界を意図して曖昧に提示するアプローチの変化が感じられました。
そんなインディーデベロッパに対するアプローチや取り組みの変化について、様々な側面から語ったSCEAのVP Adam Boyes氏のE3インタビューがGamasutraに掲載され、PS4タイトルの開発者に向けてSteam Early Access的な有料の早期アクセスプログラムを導入する可能性を模索していることが判明し注目を集めています。
これは、“Dust 514”や“PlayStation Now”のオープンベータといった既存の取り組みをさらに押し進めたものとして浮上しているもので、Adam Boyes氏は早期アクセスプログラムがSCE内部で非常に大きな対話が進められているトピックの1つだと説明。製品版と勘違いし購入したユーザーが十分な経験を得られないようなケースを避けるため、消費者に対する十分な配慮を優先する一方で、スポーツにおける敗者に対する支援のようなブートストラップを消費者とデベロッパの両方に提示したいとアピールしています。
“Garry’s Mod”のクリエーターGarry Newman氏が開発を手掛け、Steam Early Access版の成功と展開が大きな話題となった建築要素を持つマルチプレイヤーサバイバル“Rust”を熱心にプレイした経緯を持つAdam Boyes氏は、不完全な早期アクセスタイトルがSteamの販売チャートのトップに躍り出るような状況が驚くべきことだと述べ、ここには常にゲームを支援しながら、Kickstarterのあれこれをエンジョイし、まだ完成していないと判っているプロジェクトをより良くしようと試みる従来とは異なるタイプの人々が存在しているとの見解を提示。近年のクラウドファンディングやソーシャルコミュニティの浸透に伴い一部のユーザー層にある種の変化が生じていることを示唆しました。
こういったレイヤーへのアプローチに可能性を見るAdam Boyes氏は、現在SCE内部で早期アクセスとして販売するゲームに対する“OK”の基準を実際に探っていると明かしており、本来必要な技術的要件のチェックリストと相反する落としどころや出願等を含む手続きなど、多くの要素に検討を重ねていると語り、日々最も考えを巡らせている重要な取り組みだとアピールしています。
さらに、Adam Boyes氏はこれらの取り組みを進める一方で、PSタイトル開発に参加するデベロッパの障壁を少しでも軽減するために“M.O.L.T.”(Minimize Operating Lead-Time)と呼ばれる内部グループを起ちあげ、デベロッパがゲーム開発を開始する際に必要な書類事務関係の簡略化や直接的な売約報告など、庶務に必要な時間の最小化を進めることで、さらなる効率化とデベロッパが手続き仕事をより簡単にする改善も並行して進めていることを明らかにしています。
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