1999年にBlack Isle Studiosが開発しInterplayが販売した「Planescape: Torment」、Baldur’s GateシリーズやIcewind Daleで知られるInfinity Engineを用いた2作目のタイトルです。これ以外のシリーズタイトルは全て所謂ハードコアな”RPG”ゲームですが、Planescape: TormentはAD&Dルールは採用されているものの、厳密にはRPGと呼べる様な内容では無く、ノベルゲームやアドベンチャーゲーム的な側面が強い不思議なタイトルです。
本作の概要は”Nameless One”と名付けられ、生き返る度に記憶がリセットされる不死の主人公が、自身に隠された秘密と本当の”死”を求めて冒険を進めていくユニークな物で、類を見ない驚天動地のシナリオは10年が過ぎた今もベストタイトルに挙げるプレイヤーも数多いながら、気が遠くなるほどのテキスト量と容赦の無い哲学的な難解さで国内では英語版しか存在しない事もあってハードルの高さでも知られています。
また、本作は現在Obsidian Entertainmentに在籍するChris Avellone氏のデザインによる物で、氏は本作以外にもFallout 2やIcewind Daleシリーズ、Neverwinter Nights 2シリーズ、そして現在は待望のシリーズ最新作Fallout New Vegasのデザイナーも務めており、New Vegasに大きな影響を与えている本来ならばFallout 3になる予定だったVan Burenを手掛けた人物でもあります。
そんなPlanescape: Tormentが先日大規模なリニューアルを果たしたGoG.comに登場、9.99ドルでの販売がスタートされました。入手が困難だった本作が1000円でお釣りが来る価格で楽しめるとあって、これまでタイトル名と噂だけは耳にした事がある方もその世界観にある程度気軽にチャレンジ可能な素晴らしい機会が実現されたと言えます。
なお、初代BGの後にリリースされたタイトルだけあって、プレイ環境は当時の640×480解像度しかサポートされていませんが、現在は多くのバグfixをまとめたユーザーパッチ”Ultimate WeiDU Fixpack“や、高解像度を実現するThe Bigg’s Widescreen Mod、UIを解像度にフィットさせるGhostDog’s UI modなど、格段にプレイしやすい状態にカスタマイズ可能な各種MODが登場しています。
なお、英語のハードルもやはり最高難度に近いタイトルですので、ご購入の際には十分にご注意下さい。
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