「The Elder Scrolls V: Skyrim」の世界観と背景を示す”Alduinの壁”を読み解く

2011年1月16日 0:55 by katakori
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「The Elder Scrolls V: Skyrim」 エルダー スクロールズ V スカイリム

昨年末に行われたVGAでサプライズ発表を迎え、先日発売されたGame Informer誌の最新号では山の様な変更と改善点と共に、新エンジンのパワーが垣間見られるイメージも登場したBethesdaの人気シリーズ最新作「The Elder Scrolls V: Skyrim」、Game Informerではお馴染みの特集企画が進められており、Todd Howard氏のインタビューを始め、サウンドデザインに纏わるインタビューやElder Scrollsシリーズタイトルの歴史など、幾つかの記事が公開されています。

今日はそんな中からVGAで公開されたトレーラーにも見られた印象的な壁画に描かれたElder Scrolls V: Skyrimの世界観や物語的な背景に言及した解説をご紹介、この壁には本作最大の敵とされるドラゴンの神”Alduin”が描かれた物で、これまでのシリーズタイトルにも登場し本作に関連する様々な要素が解説されています。

Devastation(黎明の時代に起こった荒廃)

「The Elder Scrolls V: Skyrim」数千年前、記録が残された歴史からさらに無数の世紀を遡る過去、ドラゴンは人類との戦いを繰り広げつつ、その能力で人間を操る事で、人間の生活圏を破壊しました。

人類はドラゴンの力に対抗する事は出来ず、幾らかの人間達は竜を崇拝し、全ての人間がAlduin(世界を喰らう者)を恐れました。この荘厳で恐怖に満ちたクリーチャーはTamrielを滅ぼす為にいつの日か復活する事になるでしょう。そして、その時は来ました。

※ ここで描かれる過去は記録が残っていないとの記述からElder Scrollsシリーズの歴史で言う所のDawn Eraでも後期の出来事と考えられます。

なお、Elder Scrollsシリーズの歴史は神達や世界の誕生を含むDawn Eraを経て、2500年程度に及ぶエルフ種族の1つMer達が支配したMythic Era、そして2920年続いたFirst Era、この時代には人類が大きく勢力を伸ばし、Dwemerの絶滅、Harald王によるSkyrimの平定、Daggerfallシティの設立、The War of the First Council、Morag TongによるReman Cyrodiil3世の暗殺等が起こっています。

その後896年間続いた混乱の時代Second EraにはMages GuildやFighters Guild、Morag Tongの分派であるDark Brotherhoodの形成も始まり、後のSeptim朝を築くTiber Septim連合勢力の台頭した事でも知られています。

そして迎えるThird EraではTiber SeptimによるSeptim朝が誕生し、前作Oblivionを始めとしたシリーズタイトルの時代に突入。Martinと前作の主人公によるOblivionの危機を脱して以降がFourth Eraとなっています。

Alduin’s Defeat(Alduinの敗北)

「The Elder Scrolls V: Skyrim」この不可解なイメージはAlduinが人間勢力の創意と勇敢さにより敗北した事を伝えていますが、残念ながらそれ以上の事は知られていません。

ここに描かれた内容はAlduinが復活し、それを再び打ち破ろうと考える新しい時代の人間には信じられない程に重要な物になるでしょう。

Alduinに対抗している人物は誰ですか?そして彼らはどのように世界から恐れられた獣を追放しましたか?恐らく新たに登場するDragonbornはこの答えを導き出す事になるでしょう。

※ 今作のクライマックスに登場するとされる古いドラゴンの神Alduinですが、その素性はまだ深くしられておらず、Nine Divinesの1柱Akatoshと対を成す存在であるとされており、Akatoshと同一視されるケースも見受けられますが、この古い神話の時代に敗れ封印されている間にもAkatoshの実体の登場が歴史に記されている事や、Dawn Eraにおける神々の誕生時には秩序と混乱の様な遂になる存在(AnuとSithis等)が生まれている事からAkatoshとAlduinは対照的な存在なのではないでしょうか。

Staff of Chaos(強大な力を持つ混乱の杖)

「The Elder Scrolls V: Skyrim」Alduinの壁にはいくつかの預言が記されており、世界からAlduinを追いやって以降の時代に起こるAlduinの復活を告げる象徴的な出来事が描かれています。

その1つめはThe Elder Scrolls: Arenaで描かれたStaff of Chaosの破壊です。この杖は他の世界への入り口を開き、生ける者を絶滅させる事が出来る程の力を持つ強力な遺物でした。

※ 帝国のBattlemageだったJagar Tharnがこの杖を用い、時の皇帝Uriel Septim7世を拘束、その後Elder Councilからの追求を恐れたTharnは杖の破壊を目論むものの、破壊にはいたらず、杖を8つの部品に分け、地方の危険な場所にそれぞれを隠しました。Arenaではこの破壊された杖の欠片を集め、Jagar Tharnを打ち破る物語が描かれました。

Numidium(権力の象徴である巨大ゴーレム)

「The Elder Scrolls V: Skyrim」もう一つAlduinの復活を示す預言は超巨大ゴーレムNumidiumの帰還です。

Numidiumと呼ばれた巨大な真鍮のゴーレムの登場はElder Scrolls II: Daggerfallで描かれました。絶対的な権力の象徴として描かれるNumidiumはDaggerfallの主人公によりその所有者が選ばれ、いずれの選択においてもこれを引き金に世界には巨大な大破壊が起こり、幾つかの国を除き多くの地方が崩壊しました。

※ このDaggerfall後の大破壊は”Warp in the West”と呼ばれる歴史的な出来事と知られています。

※ Numidiumは元々はDwemer達の手による巨大ゴーレムで、Kagrenacにより建立、Second Eraの終わりまではMorrowind Tribunalがこれを所持、その後TribunalからTiber Septimに送られ、これを用いてTiber Septimが大陸を征服する事でSeptim朝が誕生、時代はThird Eraに突入する事となります。

なお、Numidiumは心臓であるMantellaとTotemの3つが揃う事で初めて起動する事ができ、DaggerfallではこのMantellaとTotemを巡り主人公の旅が描かれています。

The Red Mountain(大陸で最も危険な活火山地帯)

「The Elder Scrolls V: Skyrim」Morrowind地方に聳えVvaardenfellとして名高いこの山はThe Elder Scrolls III: Morrowindの物語の中心的な役割を果たす存在でした。

Red Mountainの地下にはMorrowindのTribunalにより不死の存在Dagoth Urが封印されており、TES3の主人公によりDagoth Urが滅せられるまで、House Dagothとバンパイア達を率いた勢力の拠点として存在していました。

※ Morrowind決戦の地として記憶に新しいRed Mountainですが、巨大なクレーター状の構造をしたこの山は、元々は前述の巨大ゴーレムNumidiumの元となる魔法石がDwemerの鉱夫により発見された場所としても知られています。

またRed Mountainの古い呼び名である”Vvaardenfell”とはDwemerの言葉で”強い盾の都市”という意味で、Red Mountainには4つのDwemerによる城塞が存在し、これをHouse Dagothが利用した事もあり、大陸で最も危険な地域として知られていました。

The Oblivion Gates(オブリビオンゲート)

「The Elder Scrolls V: Skyrim」前作The Elder Scrolls IV: Oblivionの冒頭で描かれた皇帝Uriel Septim7世の死もまたAlduinの復活を示す符丁でした。

その存在が知られていなかったMartin SeptimとOblivionの主人公により、もう一度門を閉めることができましたが、Martinはそのプロセスに気を取られていました。なお、皇帝の死とSeptim王朝の終わりはTamrielにおけるThird Eraの終わりを告げ、4番目の時代であるFourth Eraが始まる事となります。

※ 前作に登場し、プレイヤーの記憶にも新しいOblivion GateはDaedra達の領域であるOblivionが持つ力によって人間の世界であるNirnとOblivionを世界を繋ぐ門です。

Oblivionの世界は16人存在するDaedricPrince達が支配する固有の地域の他、DaedricPrinceによって支配されないエリアも存在していました。

The Sons of Skyrim

「The Elder Scrolls V: Skyrim」 エルダー スクロールズ V スカイリム

The Elder Scrolls V: Skyrimの発表と共に登場したトレーラーではEsbernという名のBladeによって、4番目の時代であるFourth Eraの始まりとともに、Sons of Skyrim(Skyrimの息子達)が”彼ら自身の血をこぼしている”事が明かされました。

この恐ろしい出来事はAlduin復活を告げる最終的な予言で、Skyrimの王が殺害とされると共にThe Elder Scrolls V: Skyrimの物語が開始される事となります。

北国に暮らす多くの民はSeptim王朝の崩壊以来崩れゆく帝国から脱したいと考えており、それは200年に渡って減少を続けています。その他のSkyrimの民は帝国がまだ戦うべきだと要求しており、これら2つの勢力の対立が避けられない状況にある様子です。

The Throat of the World(世界の裂け目)

「The Elder Scrolls V: Skyrim」ツンドラと森林の上に聳え立つSkyrimの巨大な山に見られる”Throat of the World”(世界の裂け目)にはGreybeardsが暮らす”High Hrothgar”というエリアが存在しており、この人物はDragonbornの物語に重要な役割を果たす事となるでしょう。

この遠く離れた山中の隠れ家に辿り付くには7,000段にも及ぶ距離があるとされる”Seven Thousand Steps”を登らねばなりません。

このAlduinの壁には山が大きく2つに裂かれた様子が見られます。The Elder Scrolls V: Skyrimの物語が始まるとともに、Skyrimがそれ自体を二分される事を象徴している様にも見受けられます。

※ このHigh Hrothgarに住むGreybeardsに関する情報は非常に少ないものの、かつてTiber SeptimがTamrielを統一し皇帝となるだろうとの予言を残した事が伝えられています。

Hope(希望)

「The Elder Scrolls V: Skyrim」Alduinの壁に描かれた予言は確かに恐ろしいものですが、そこに全くの希望が無い訳ではありません。

ドラゴン達が持つ強大な力と同じ力を持ち、才能のある1人の英雄がAlduinと戦い、且つ世界を守る為に立ち上がるかもしれません。

このイメージの中でBladesが身につけるAkaviriのアーマーはTamrielを超えた別の大陸からもたらされる物で、Dragonbornの前にはひざまずくBladesの姿も確認できます。

Blades達はこれまでこの瞬間を思い描きDragonbornの血筋を保護してきました。ここに描かれた瞬間が訪れる時、Dragonbornは復活を遂げるAlduinに対峙する事となります。

しかし、200年前に行われたオブリビオンゲートの閉鎖によりDragonbornを受け継ぐ血筋は最後のSeptim家の死とともに失われました。The Elder Scrolls V: Skyrimの開始と共に1人の孤独な囚人がその力を持っているかもしれない事を知り始める事になります……。

情報元及びイメージ:GameInformer

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