昨日は建築物を始めとするロケーションのデザインに関するTeam Bondiの取り組みをお知らせした「L.A. Noire」ですが、本日は前回に引き続きプロダクションデザイナーSimon Wood氏の解説による、ゲーム内のロサンゼルスに住まう何百ものユニークなキャラクター達が身にまとう衣装とワードローブのデザインについてご紹介します。
まずL.A. Noireの開発初期の段階にTeam Bondiは映画や多くのTVシリーズでコスチュームデザイナーを務めたプロフェッショナルWendy Cork女史(※ フォルモグラフィーについてはIMDBを参照)を採用、ゲームに登場する主要な衣装のデザインに加え、Wood氏率いるデザインチームが後に使用する為の補足的なリファレンスマテリアルの作成に取り組みました。
写真左:デザイン開発はヴィンテージスタイルのスケッチと、生地の見本作成からスタート
写真中央:オリジナルの衣装撮影の為に最新の注意を払い当時のスタイルに合わせたErika Heynatz(※ ゲームにはElsa Lichtmanとして登場)
写真右:先週公開された2つ目の公式トレーラーに見られたインゲームのElsa
Simon Wood氏はこのWendy Cork氏と協力した衣装作成について、「何百もの衣装合わせと作成は血のにじむ様なひどい作業だった」と振り返り、その常軌を逸した作業量によってゲーム世界に登場するキャラクター達がしっかりと違う衣装を着て登場するという、現実世界では当たり前の出来事をゲームの中で実現する事が出来たと明かしています。
さらに、Cork女史と彼女のチームにより作成された衣装は質感と生地のディテールを詳細にハイレゾモデルでシミュレートする為にTeam Bondiによりフルボディの3Dスキャンが行われています。
また、この主要な衣装の内の幾つかはピーター・ジャクソン監督が手掛けたリメイク映画「キング・コング」の衣装作成を手掛けたシドニーの衣装メーカーに外注、その他の多くはロサンゼルスで作成されました。
このロサンゼルスの衣装メーカーも超一流のメーカーで、これまでに映画「風と共に去りぬ」、「ゴッドファーザー」、ジェイムズ・エルロイの「L.A.コンフィデンシャル」、ロマン・ポランスキー監督の傑作ノワール「チャイナタウン」など、泣く子も黙る超名作を手掛けてきたメーカーである事が記されています。
Team Bondiはこれらのプロセスを経て出来上がった何百という衣装を全て3Dスキャンと写真撮影を行い、ゲームのロサンゼルスに登場するキャラクターモデル達へとマージ。Wood氏はバラエティ豊かなL.A. Noireの住人達のユニーク性を確認する方法を次の様に語っています。
もしあなたが全ての人達を目にしたいと思うならば、まずはパトロンやバーテン、ウエートレスが居るバーに行くと良い。
そしたら次はゲームに140以上存在するロケーションの全てを訪れる。最後にロサンゼルスの街を歩く全ての歩行者達だ。
本作においてコスチュームの必要性は非常に高い。そしてキャラクターチームは本当に彼らに合う素晴らしくバリエーション豊かな衣装の数々を実際に作り上げました。
そして、ゲームの中で出会う全てのキャラクター達が、Team Bondiにより3D化されたヴィンテージスタイルのオリジナルなコンセプトスケッチとリファレンスの生地から忠実に作成された衣装をまとい、彼らのキャラクター性と時代に忠実で本物のスタイルを身につけているとアピールしています。
前回に引き続いて、そこまでやるか……と言わざるを得ない狂気じみた情熱を感じるL.A. Noireの開発、続報が登場しなかった数年間に及ぶTeam Bondiの長い沈黙の裏ではこんな事が進められていたのかと驚く反面、これがRockstar Gamesクオリティの正体かとも感じさせる非常に興味深い内容でした。という事で次回は明日、こちらも興味深そうな小道具編!お楽しみに。
PC | PlayStation 4 | Xbox One | Wii U
PlayStation 3 | Xbox 360 | PS Vita | DS
Mobile | Movie | Rumor
Culture | lolol | Business | Other
RSS feed | About us | Contact us
かたこり( Twitter ):洋ゲー大好きなおっさん。最新FPSから古典RPGまでそつなくこなします。
おこめ( Twitter ):メシが三度のメシより大好きなゲームあんまり知らないおこめ。洋ゲー勉強中。