昨年末にスタジオ設立10周年を記念し、貴重なプロトタイプを多数同梱したコアなファン向けのバンドルセット“Experiments and Prototypes”をリリースしたお馴染みTale of Talesですが、新たに公式サイトが更新され、2009年のThe Pathに次ぐスタジオ史上2番目の開発規模となる一人称視点の探索型アドベンチャー「Sunset」を発表し、Tale of Talesらしさが炸裂する独創的な視点から大きな物語を描く興味深い作品の概要が明らかになりました。
“Sunset”は、1972年のトロピカルな南国に位置する架空の共和国を舞台に、強硬な政権による圧政と革命の兆しに緊張が高まる状況のなか、アパートのハウスキーパーとして働く女性をプレイヤーとする非常に変わった設定の作品で、Tale of TalesのボスAuriea Harvey氏とMichael Samyn氏は、本作が所謂AAAシューター的なストーリーを英雄ではなく背景に登場する1人の名もない人物の視点から描くような作品だと説明。まさに今日の現実世界で私達のほとんどが置かれている“周辺を争いごとや事件に囲まれ暮らしながら、その一部を感じる事なく生きる”ことを描く作品であることを示唆し、このゲームが昨今のゲーミングトレンドとして挙げられるエンパシー(感情移入:That Dragon, CancerやGone Home、Papers, Pleaseなどが挙げられる)と、その真逆であるアパシー(無関心)の両方を要素として含むことが明らかにされています。
今のところ具体的なゲームのシステムについては明らかにされていませんが、プロットや進行の概要が提示されており、高級マンションの家政婦として働く主人公が、毎週掃除に訪れる部屋で隠退生活を送っているエキセントリックな元慈善家の男性との関係をゆっくりと深めていく中で、圧制下における彼の役割や自分自身の立ち位置を徐々に発見する物語が描かれることが判明しているものの、どうやらプレイヤーには彼に対する態度や自身の意志に対する選択が用意されている様子で、プレイヤーが彼にレジスタンスへと参加するよう要求するべきか、彼を愛するか、もしくは裏切り、それとも良き友人となるか、現実さながらのエンパシーとアパシーを扱う作品であることが示されています。
なお、本作の開発はこれまでもTale of Talesタイトルを支援してきたFlanders Audiovisual Fundが開発資金の一部を提供し、スタジオの設立者であるAuriea Harvey氏とMichael Samy氏がデザインとモデリング、プログラムを担当するほか、Journeyの成功でお馴染みAustin Wintory氏がSunsetの楽曲を提供することが明らかになっています。
The GraveyardやVanitas、Bientot l’eteといったアバンギャルドすぎる特濃のTale of Tales作品に比べ、比較的判りやすい物語性を特色とする“Sunset”ですが、開発規模の大きさに比例して広いオーディエンスに訴求する作品となるか、今後の動向と続報が今から楽しみなところです。
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