“S.T.A.L.K.E.R.”を生んだ「GSC Gameworld」が新作の開発を含むスタジオの再始動を報告、“West Games”に対する言及も

2014年12月22日 12:57 by katakori
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「GSC Gameworld」

2011年末に報じられたスタジオ閉鎖の噂を経て、“S.T.A.L.K.E.R. 2”の主要な開発者陣がVostok Gamesを設立したことで、事実上閉鎖に近い状態が続いていた「GSC Gameworld」ですが、今年5月に突如“S.T.A.L.K.E.R.”シリーズ3作品向けの新パッチを配信し世界中のファンを驚かせたスタジオが遂に再始動を報告。なんとフルプライスタイトルとなる新作の開発を進めていることが明らかになりました。

これは、RTS作品を主に手掛けていた“S.T.A.L.K.E.R.”誕生以前の中期からスタジオの広報を率いていたValentine Yeltyshev氏がGamesIndustryのインタビューに応じ明らかにしたもので、以前の発表通り2011年末のスタジオ閉鎖がCEO Sergei Grigorovich氏の個人的な意志決定と資金的な問題が重なったものであることを改めて説明したYeltyshev氏は、当時開発していたアセットやマテリアル、新エンジンを現在もGSCが保有し、別の計画を始動するまで新たな雇用を必要としないほど十分な開発チームを擁していると説明。このチームが25歳から40歳のゲーマーをターゲットとしたフルプライスの新作開発を進めていると語った氏は、F2PモデルはGSCタイトルに相応しくないとの見解を提示しています。

なお、Yeltyshev氏は“S.T.A.L.K.E.R.”の新たな精神的後継作を謳い登場した“Areal”で酷いトラブルを起こし、その後今月12日にタイトルを“STALKER Apocalypse”に変更し悪質なクラウドファンディングを再開した“West Games”にも言及しており、彼らが“S.T.A.L.K.E.R. 2”の開発を手掛けていた事実は無いと説明。“West Games”の面々が開発を進めていたのは、GSCがナンバリング続編の開発と並行して進めていたFlashベースのブラウザゲームだったと述べ、法廷で争えばGSCの勝利は確実ながら提訴はしないとの意向を明らかにしました。

2年近い潜伏を経て、本尊に近い人物が再始動を掲げたGSCですが、今のところSergei Grigorovich氏の動向については触れられておらず、どういった体制でスタジオが運営されているのか、現実的な開発力を含め今後の動向に大きな注目が集まるところです。

余談ながら、原作者の1人ボリス・ストルガツキー氏から“S.T.A.L.K.E.R.”のゲーム化権を取得し、GSCと真っ向から対立していたドイツのbitComposer Entertainment AGは、今年9月に資金的な問題から破産申請を行ったものの、現在も状況が好転せず、主要フランチャイズの売却が懸念される状況となっていました。

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