主人公の膨大なダイアログやシューター要素の調整など、Todd Howard氏が「Fallout 4」について語った英テレグラフ紙のインタビューが公開

2015年7月9日 13:56 by katakori
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「Fallout 4」

昨日、38の大手メディアが今年のE3を牽引した優れた作品を選出する“Game Critics Awards Best of E3 2015”の受賞結果がアナウンスされ、見事総合ベスト“Best of Show”を含む3部門を制したBethesda Game Studiosの人気シリーズ最新作「Fallout 4」ですが、新たにイギリスのテレグラフ紙がTodd Howard氏のインタビューを掲載し、ほぼ既知の情報ながら、ボイスオーバーを導入する主人公のダイアログやV.A.T.S.の機能、柔軟な建築システム等について幾つかの新たなディテールが浮上しています。

今回はこの情報に加え、アメリカの独立記念日に併せて公開された“Fallout 4”関連のアートワークをまとめてご紹介します。

  • “Fallout 4”のダイアログについて:本作は“Bethesda Game Studios”の歴史において初めて主人公にボイスオーバーを用意する作品となる。男女の主人公に用意されるボイスオーバーは、スター・トレック イントゥ・ダークネスや2012年版トータル・リコールに出演した俳優ブライアン・T・ディレイニーと、多数のアニメやビデオゲームで活躍する女優コートニー・テイラーが担当しており、収録は既に2年に渡って進められている。
  • Todd Howard氏によると、主人公の性別が本編で重要となるケースが存在するとのこと。また、2人の語り口や演技が異なることから、同じ展開でも違う印象を受けることや、男女の違いで展開が異なるといった興味深い取り組みが見られる。
  • 2人のボイスアクトは既に2年に渡って収録が進められており、それぞれが1万3,000行を超えるダイアログの収録を済ませているとのこと。今のところダイアログ全体の規模は不明ながら、“The Elder Scrolls V: Skyrim”のダイアログがおよそ4万台後半から6万行だったことを鑑みれば、主人公のボイスオーバーが相当な規模である様子が窺える。
  • “Fallout 4”の開発について:2008年の“Fallout 3”開発を終え、Bethesda Game Studiosの開発はそのほとんどが“The Elder Scrolls V: Skyrim”へと移行したが、一方で“Fallout 4”に向けたアイデアは2008年頃から形になり始めていた。本作のリードアーティストIstvan Pely氏は、前作“Fallout 3”の開発終了後も全盛期の50年代アメリカとトゥモローランド的なSFを混ぜ合わせたアートワークの制作を休むことなく続けていた。“Fallout 4”のお披露目トレーラーに登場したパワーアーマーは氏が2009年に描いたものだったとのこと。
  • シューターアクションの改善について:来る“Fallout 4”の銃撃戦はidがコンサルタントとして参加し、モダンなシューター作品を念頭においた改善が図られることが既に報じられているが、自らFO3の銃撃戦が優れたものではなかったと語ったTodd Howard氏は、“Fallout 4”のアクション面が強化される一方で、戦闘におけるStatsの影響やダイスロールをないがしろにするわけではなく、“Fallout 4”が現在もあくまでRPG作品であることを強調している。氏は複数あるゴールの1つが“優れたアクションゲームのように感じられる”ことだと挙げており、プレイヤーの上手なエイムが低いStatsを補うような位置づけで、アクションの拡張そのものが“Fallout 4”の複雑なシステムやレイヤーの上部を完全に覆うようなことはないと説明している。
  • “V.A.T.S.”に調整について:“V.A.T.S.”が完全な時間停止から極端なスローモーションに変更されたことが既に報じられているが、Todd Howard氏はこの調整により適切なタイミングでVATS入りすることが重要となったことを挙げている。また、専用のプログレスバーを導入したVATSのクリティカル攻撃は任意に発動可能なシステムに変更されたが、これに伴い(VATS時の)ランダムなクリティカルヒットは発生しない。
  • 建築要素について:“Fallout 4”の最も大きな新要素の1つとも言える柔軟な建築システムに言及したTodd Howard氏によると、チームに所属する開発者の多くが“Minecraft”をプレイしているとのこと。
  • プレイヤーの拠点を建築する要素は、本編のクリアに必要無い完全なオプションだが、Todd Howard氏はこの要素が非常に大規模なコンテンツであることを挙げ、建築やクラフト向けのミッションや専用のシステム、さらにこれが導入されるストーリー的な理由もしっかりと用意していることを明らかにしている。
「Fallout 4」
独立記念日に公開された新たなアートワーク

■ 新たに公開された“Fallout”世界の歴史的なアートワークについて

  • 今回のアートワークはアメリカの自由と平和を求める戦いにおいて犠牲となり散った米軍の兵士を描いたもので、“Fallout 4”の本編に登場するボストン北西のコンコードに建てられた博物館“Museum of Freedom”に展示されている。
  • 左の兵士は1776年のレキシントン・コンコードの戦いを経たアメリカ独立宣言をテーマに描いたもので、ベッツィー・ロスの13州旗が確認できる。
  • 中央の兵士は第二次世界大戦における1942年のアメリカを描いたもの。
  • 右側のパートは、静かの海におけるアメリカの月面着陸や中国がアラスカを侵略したアンカレッジの戦いを経て、世界が崩壊した2077年の世界を描いたもの。13のCommonwealthに再編された新しい13州旗が描かれている。
情報元及びイメージ:, Bethesda Blog, Twitter

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