インタビュー:作品の概要から深いキャラクター造形まで、Gearboxの主要な開発陣に聞いた最新作「バトルボーン」の魅力と野心

2016年3月25日 17:11 by katakori
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「Battleborn」

昨日、国内向けにオープンベータテストの開催スケジュールとストーリーモードの詳細がアナウンスされた期待作「バトルボーン」のPS4版先行アクセスがいよいよ2週間後に迫る状況となっています。前回の大規模テストがクローズドだったこともあって、今回開催される世界規模のオープンベータで初めて本作に触れる方も多いのではないでしょうか。

“ボーダーランズ”シリーズを生んだGearbox Softwareが開発を手掛ける完全新作として注目を集めている“バトルボーン”ですが、doope!では来るオープンベータの開催に先駆けて、スタジオの主要な開発陣にメールインタビューを行い、作品の概要から、魅力的なキャラクター造形、新たな悪役レンダインとハンサム・ジャックの違いなど、スタジオの主要な開発陣に根掘り葉掘り色々と聞いてみました。

初めて“バトルボーン”をプレイする方に向けた作品の紹介とメッセージも頂いていますので、新作が気になっていた方もまずはベータテストの開幕に向けてインタビューをチェックしておいてはいかがでしょうか。

なお、今回のインタビューは、以下の開発者2名とその他Gearbox Softwareの開発者からそれぞれ回答頂いた内容となっています。

  • サラ・ローサ氏(アート・プロデューサー):『バトルボーン』の個性的な世界観を 生み出したアート・チームのプロデューサー。
  • スコット・ケスター氏(アート・ディレクター):『バトルボーン』のアート・ディレクター。Geaboxの様々なプロジェクトに携わり、『ボーダーラ ンズ』と『ボーダーラ ンズ2』ではコンセプト・アーティストとして活躍。

参考:先日公開されたストーリートレーラー

doope!:様々なジャンルを組み合わせたゲームプレイや魅力的なヒーロー達、作り込まれたゲーム世界の背景まで、『バトルボーン』は実にGearboxらしい楽しさをたっぷりと詰め込んだ作品だと感じています。

そこで、『バトルボーン』とは一体どんなゲームか、まもなくスタートするオープンベータで初めて本作に触れるプレイヤーに向けて、今一度その特徴をご紹介頂けますか?

Gearbox Softwareからの回答『バトルボーン』には、いろんな方に楽しんでいただける要素があります。本質的にはFPSゲームですが、異なるジャンルの要素を多く取り入れていったことで、普通のFPSとは一線を画す作品になりました。

このゲームのジャンルを、我々は独自に「ヒーローシューター」と名付けています。『バトルボーン』の核は、25に及ぶ異なるキャラクターやその役割、それぞれのゲームプレイのスタイルを中心に展開しています。我々には、全てのプレイヤーに楽しんでもらえるキャラクターをとりそろえた、という自信があります。FPSに慣れたプレイヤーはオスカー・マイクに魅かれるでしょう。格闘好きにはアティカスやエルドラゴンがぴったりです。他のプレイヤーのサポートするのを好む方にはミコやアンブラが合うでしょう。

ゲームモードも、みなさんのスタイルに合わせて楽しんでいただけるよう充実させています。ストーリーモードは1人でも遊べますし、最大4人の他プレイヤーと組む5人での協力プレイも楽しめます。また対戦を好む方には、発売時点で3種類の対戦モードを用意している他、今後さらに無料でプレイできるものを追加していく予定です。

「Battleborn」

doope!:一筋縄ではいかない個性的なキャラクター達が大勢揃っていることもあって、『ボーダーランズ』シリーズと同じくストーリーに期待しているファンも多いかと思います。前回のインタビューでは、ストーリーモードの各ミッションが、テレビドラマのエピソードのように機能すると伺いましたが、ストーリー展開の大まかな流れについて改めて最新の情報を教えて頂けますか?

サラ・ローサ氏『バトルボーン』における宇宙では、ヴァレルシという謎に満ちた敵の手によって、1つを残し全ての星が闇に葬られました。残った星の周りには、この宇宙に存在する様々な勢力が集まり、最後の星「ソーラス」の資源を活用するため、この星をどうするかを、それぞれが考えています。

レンダイン将軍が皆を裏切り、ヴァレルシ側について最後の星を手に入れようとした時、バトルボーンたちはお互いの違いにこだわっている場合ではなくなり、将軍を阻止し星を守るため立ち上がるのです。

ゲームを進めながら、プレイヤーは挿話的なミッションを遂行する中でこの物語を体験していくことになります。この体験を軸に、最後の星を守る闘いの中で起こる様々なバトルとミッションが描かれていくのです。

doope!:キャラクターの出自や各勢力の背景など、とても奥深い設定や細かな相関関係が数多く用意されていますが、一方で“宇宙壊滅の危機を救うべく25人のヒーローが種族や組織を越えて集結した!”というシンプル且つ力強いコンセプトも魅力的です。

実際にゲーム内で語られるストーリーは、豊富な背景や設定をベースに、小さな要素を積み上げて全体を想像させる示唆的な語り口か、それともヒーローの戦いとその結末をはっきりとダイレクトに提示するようなスタイルか、どちらの色合いが強くなるでしょうか。

Gearbox Softwareからの回答一見すると、「ヴァレルシの手から宇宙を守るために、25人のヒーローが集結した」という分かりやすいゲームのようですが、先に述べた通り、各キャラクターにはロアシステムを通して明らかになる背景が多く存在し、その全ての要素がこの世界に厚みを加えています。豊かなキャラクターの背景、ゲーム全体における視覚的な描写、ミッションの物語性、それらの全てが広大で迫力のある世界を作り上げているのです。

「Battleborn」

doope!:直近のプレイ映像を拝見すると、以前には見られなかったギア(※ 固有の効果とレアリティランクを持つロードアウト用の装備)が多数登場しているだけでなく、敵の攻撃や配置が変化していたりと、かなり調整が進められたように見受けられます。

以前のクローズド技術テストから大きく変化した点や、ゲームモードの追加といった新要素はありますか?

スコット・ケスター氏クローズド技術テスト以降、数え切れないほどの要素を追加しました。プレイヤーたちから受け取った全ての情報に基づき、あらゆる要素に係るフィードバックに耳を傾けました。

発売日を遅らせた大きな理由の1つは、あまりに多くの声を頂いたためだったのです。我々はできる限り期待に沿いたいと考えました。ゲームにおけるギアのシステムも一新させました。それまでのものはバランスがあまりに取れておらず、それではいけないと思ったのです。現在はより公平で均衡の取れたものになったと感じています。ギアを増やしたことで、ゲームの深みや戦略性、いっそう充実したエンディングを作り出すことに成功しました。

さらにクローズド技術テストの時と比べて、キャラクターのバランスにひねりを加えることもできました。バランスがよりよくなっただけでなく、ゲーム全体が改良されたのです。この新たなシステムによって、プレイヤーはとんでもない種類のカスタムをすることができるようになりました。3つ目のマルチプレイヤーモードである「侵入」も、この際に作り上げたものです。

本作の悪役“レンダイン”、帝国存続のために他の全てを犠牲にし
全ての星と宇宙を呑み込むヴァレルシと手を組んだ

doope!:バトルボーンは、キノコ忍者“ミコ”や4本腕の魔法使い“オレンディ”、パンク少女の“シェイン”など、気になるヒーローが目白押し で、本編でのやりとりを今から楽しみにしていますが、個人的には、ヴィランとして堂々とヒーロー達に死を告げる一方で、パブリックなイメージを細かく気に 掛ける小役人的な一面を見せる“レンダイン”のことがとても気になっています。

『ボーダーランズ』においては、傲慢で我が物顔なハンサム・ジャックの人物像が深く掘り下げられ、ビデオゲームの象徴的な悪者の1人となりましたが、レンダインについてはいかがでしょうか。

もし2人の人物像に明確な違いなどあれば教えて下さい。

スコット・ケスター氏Gearbox Softwareは、キャラクターや、ヴィランの描写にも自信を持っています。ハンサム・ジャックが一番有名な存在でしょう。私はジャックのデザインを担当し、さらにレンダイン将軍のデザインもサポートをしました。

我々はキャラクターの外見を個性的に見せるだけでなく、その内面もそれに沿わせるように心掛けています。レンダイン将軍はもちろんハンサム・ジャックとは異なる存在ですが、我々はさらに上のレベルを目指しており、プレイヤーたちはジャック同様に、将軍の邪悪な魅力にきっとほれ込んでくれると感じています。

彼はヴァレルシと共に、最後の星「ソーラス」を葬ることで宇宙を破滅させる道を選びました。それはなぜでしょうか。

彼の仲間であるジェネリット帝国の者は不死であるため、この決断が正しいと感じたのです。彼の種族は星がなければ生存できないため、宇宙で最も強大な力と手を組みました。他者を全て滅ぼしたとしてもそれは正しいことであり、仲間にとって彼は英雄であると信じています。

ハンサム・ジャックもそうでしたが、将軍は、真面目な性質を持つと同時にワイルドな面も持っています。冗談を言って笑い、叫びます。そして冷静で落ち着いてもいるのです。幅広い面を持っているからこそ非常に面白いキャラクターとなります。彼は邪悪な存在ですが、皆は憎むのを楽しんでしまうはずです。ジャックを気に入った方なら、レンダイン将軍も大好きになるでしょうね。

「Battleborn」

doope!:『ボーダーランズ』シリーズは今も続く長期的なサポートによって長く愛される作品となりましたが、『バトルボーン』のコンテンツ展開やサポートについてはいかがでしょうか。

Gearbox Softwareからの回答先日の発表でも申し上げましたが、我々は皆さまが求めるあらゆるコンテンツを用意し、このゲームをサポートしていきます。マルチプレイヤーのコミュニティを壊さないことを我々の最重要課題と心得ています。だからこそ、発売後に追加する対戦マルチプレイヤーモードやマップは全てのプレイヤーに無料で提供することにしました。発売後のキャラクターの追加に関しても無料でプレイできるようにする予定です。

我々は価値の高いダウンロードコンテンツを適正な価格でリリースしているという評価を頂いており、それを誇りに思っております。そして『バトルボーン』でその評価をさらに高めたいと考えています。

doope!:複数のジャンルを越えるゲーム性やマルチプレイヤー、個性的なキャラクター、固有のビジュアルスタイルに至るまで、 見所に溢れるBattlebornですが、オープンベータで初めてゲームに触れるファンに、ここを是非見て欲しい!という要素やオススメの注目ポイントが あれば教えて下さい。

Gearbox Softwareからの回答我々Gearbox Softwareは、『バトルボーン』に心血を注ぎ込んでいます。ゲーム中の全てのものを、愛情を込めて作り上げています。これを読んでいる全ての人にこのゲームをプレイし、キャラクターたちが語りかけてくるのを感じてほしいと思っています。もしかすると自分が今までに知らなかった楽しみ方をも発見できるかもしれません。例えば、ストーリーモード好きの方が対戦ゲームの面白みに気づいたり、攻撃力の高いキャラクターが好きな人がヒーラーとなるのを楽しめたりだとか。我々は『バトルボーン』が、あらゆるタイプのゲーマーが一緒に楽しんでもらえるゲームとなることを願っています。

スコット・ケスター氏もしあなたが『ボーダーランズ』のファンならば、『バトルボーン』もとても気に入るでしょう。制作チームメンバーのほとんどは、『ボーダーランズ』1および2の制作も担当しており、2つのゲームには当然に似た部分があります。ですが、2つはまったく別のゲームです。『ボーダーランズ』は銃を軸にしていますが、『バトルボーン』はキャラクターが主軸です。どうぞプレイスタイルとキャラクターのバラエティを楽しんでください。いつもなら選ばないようなキャラクターをプレイすることで、驚きの発見があるはずです。

もちろんあなたが協力プレイのミッションだとか、プレイヤー同士の対戦モードだけで遊びたい場合であっても、お好みのプレイスタイルやヒーローが見つかるはずです。チームプレイや個別のキャラクターによる戦闘はこのゲームが光るところです。ぜひ、『バトルボーン』ならではのクレイジーな組み合わせやプレイスタイルを探求していってください。
そして、まもなく開催するオープンベータを心待ちにしていてくださいね。

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