先日、新トレーラーが公開され、世界的なローンチが2020年2月21日に決定したNaughty Dogの期待作「The Last of Us Part II」ですが、先ほど予定通り本作の新たなゲームプレイ映像とハンズオンプレビューが解禁され、エリーとディーナが共に旅する雪山のレベルと、愛する者を失い復讐の鬼と化したエリーの激しい戦闘を収録した12分弱の映像に加え、PS4 Pro上で撮影された驚くべき品質の高解像度スクリーンショットが登場しています。
また、USGamerの報告から、続編がマルチプレイヤーを搭載しないことが判明したほか、今回のデモにて確認された主な新要素やハイライトを紹介する国内向けの興味深いディテールが判明しています。
『The Last of Us Part II』最新ゲームプレイレビュー!ストーリーや新たな敵など、気になる新情報を紹介!
9月24日(月)、ロサンゼルスにて開催された『The Last of Us Part II』メディアツアー。今回初めてプレイすることができた体験版のプレイフィールを含め、明らかになってきた新たな敵、エリーと仲間ディーナの関係などストーリーにも関わる最新情報を入手したので紹介する。
エリーの軽快な動作はさらに爽快になり、新種の感染者が迫る、最新プレイレポート
『The Last of Us Part II』でエリーの物語が再び動き出し、私も、先日行われたメディア用体験イベントでエリーと再会することができた。試遊できた体験版では、さらに軽快になったエリーの動きや新たな脅威(番犬から新種の感染者まで)などゲームプレイの詳細がいくつも明らかにされた。同時に、待望の続編のために開発会社ノーティードッグが生み出した衝撃的なグラフィックの進化の片鱗も明らかになっている。
体験版の前半では、エリーと仲間のディーナとの間の心に響く物語の瞬間に何度か出会った。前作でもすでにエリーはさまざまな面を持った主人公だったが、19歳となった今作では、積み重ねた年月がキャラクターへさらに深みをもたらしたようだ。エリーとディーナはじゃれあい、お互いの目を見て気持ちを探りあったり、過去の恋人の話で相手の反応を確かめたりする。私のお気に入りは、二人がワイオミング州の美しい自然の景観を楽しむシーンだ。エリーは、ディーナに対して一歩踏み出すチャンスを逃したことに気づき、小声で自分をののしる。このような瞬間の積み重ねが、エリーの柔らかで繊細な心を描き出し、ジョエルが戦って守り抜いた少女時代のエリーに思いを馳せさせるのだ。
体験版の後半では、エリーの凶暴な一面が垣間見える。愛する者を傷つけた相手に報いを受けさせるためにどれだけのことをしてしまうのか。エリーが立ち向かうのは、ジョエルの弟トミーを捕えたシアトルの排他的な生存者の集団で、エリーはトミーを救い出すために敵が支配する地域に侵入する。ノーティードッグは、敵対する生存者たちにも生活があり、愛する人がいるということをしっかりと伝えており、一面的な悪者にはしていない。普通なら、弓矢で敵を遠くの距離から射殺すると、ある種のプライドや安心を覚えるものだが、『The Last of Us Part II』では、あなたの犠牲となった者の家族や友人が死者の名を呼ぶ悲痛な叫び声が聞こえるかもしれないのだ。この世界では耐えて生き抜くために暴力が必要なこともある。だが、その行為はプレイヤーの心に重くのしかかってくることだろう。
体験版の概要と主なゲームプレイを以下にまとめた。
■ パトロール
体験版の冒頭は、ワイオミング州ジャクソンにある生存者たちの拠点を取り巻く、廃墟となった町のいくつかが舞台となる。積雪を踏む音は心地よく、鋭い風が雪の表面にできた模様を変えてゆく。
■ エリーの日常
エリーの主な任務は、ジャクソン周辺地域のパトロールだ。ゲームの序盤、エリーは馬にまたがって、森林地帯にある崩壊して捨てられた家屋を通り抜けながら、ディーナとともに、危険な感染者や略奪者、他の生存者の痕跡がないかを調べてゆく。
■ 郊外
次に舞台は、ワシントン州シアトルのヒルクレスト区域へ。シリーズの象徴ともいえる繁茂した植物の美しさは、鬱蒼(うっそう)とした緑の木々の枝葉が生み出した影が崩れた街路を覆う情景で見事に表現されている。印象的なもやが一面に厚く垂れこめて、太平洋岸北西部の空気をあますところなく表現している。
■ 精密に描かれたディテール
ノーティドッグはグラフィックの写実性をさらに向上させ、このリアルな世界を一段上のレベルに押し上げている。あなたの馬が走るとき、筋肉が曲がり、小刻みに揺れているのが分かるのだ。風を受ければ、背の高い草が震え、樹木がたわむ。静かに敵を仕留めながら、エリーは集中のあまり顔をゆがめるのだ。作業台で武器を強化することでショットガンの排莢などの驚くほど精密なアニメーションを楽しむこともできる。驚くべき本物らしさだ。
■ ジャンプ
エリーはジョエルよりもはるかにしなやかで身軽だ。そのため、見晴らしがきく場所へとジャンプしたり、小さな隙間を飛び越えることができる。暗殺者のように哀れな犠牲者を奇襲したりはできないが、動きの自由度が増し、移動できる場所が増えている。
■ 回避
エリーが使える新たなスキルの中でもひときわ重要なのが、自分に向けられた近接攻撃をかわせることだ。生存者が振り下ろす斧や、駆けてくるランナー(感染者)をボタンひとつで避けることができる。中でも、突発的なストーカーの攻撃に対しては特に有効だった。新スキルは便利で楽しいだけではなく、敵が賢くなり行動が予測しづらくなっていることを考えれば、必須だとも言えるだろう。
■ 地面を這う
〇ボタンの長押しでエリーは地面に伏せることができる。これは敵の視界から素早く逃れたり、狭い隙間を這いずって進んだり、隠密行動したりするのに使う。特に隠密行動での応用には非常に役立ちそうだ。背の高い草の中をこっそりと移動して通り過ぎる敵の目を避け、追跡者から逃れられるかが、『The Last of Us Part II』のアナログステルスでは生死を分ける点になる。見通しの良い場所で背の高い草の間に身を隠すと、自由さと苦痛とを同時に味わえる。隠れるのをやめれば、完全に身をさらしてしまうことになりかねないからだ。
■ 番犬
……だが、草の間で伏せていれば安全というわけではない。訓練された番犬がパトロール中に、あなたの匂いを嗅ぎとって、万全だったはずの計画をかみ砕いてしまうかもしれないからだ。ちなみに今作では、前作での「聞き耳」に相当する行為で自分の「残り香」を可視化できる。犬を連れている敵を倒す際にも注意したい。犬だけになってしまうと背の高い草に紛れて位置が分からなくなってしまう。飼い主が側にいる方が場所を把握しやすいのだ。犬は飛びかかってくることもあり、それ自体が恐ろしく、危険な状況なのだが、それに加えてプレイヤーには、その犬を殺すのかそれとも逃がすのかという難しい選択も突き付けられる。ノーティードッグによると、ストーリーを進めるためにこれらの動物を殺す必要はないとのことだ。個人的にも、体験版をプレイした後の重苦しい気持ちを考えると、動物は殺さないで避けることをお薦めしたい。
■ 新たなインフェクテッドが登場
シャンブラーは、おぞましい歩く膿疱(のうほう)の塊で、プレイヤーが近づいたり、大ダメージを受けたりるとガス状の酸を放出する。倒した後も、衝撃が加わると膿疱は爆発してしまう。シャンブラーは見た目より足が速く、見た目以上に危険だ。注意して近づこう。
■ 拡張された能力
前作同様、サプリメントを集めることで能力を解放できる。今作では、プレイスタイルに合わせて複数のスキルツリーに沿ってエリーを強化できるようになっており、いくつかは体験版でも見ることができた。「生存(サバイバル)」は、体力の増加や、前作の「聞き耳」に相当する能力の範囲を広げたり、モノを投げる距離を伸ばしたりできる。「工作(クラフティング)」は、近接武器を強化したり、スタンさせる爆弾に煙幕をつけ足したり、工作速度を加速したりできる。「隠密(ステルス)」は、伏せた状態での移動速度を上昇させたり、ステルスキルを素早くしたり、ピストル用のサイレンサーを使えるようにしたりできる。自分のプレイスタイルに合わせてエリーの能力を進化させられるのは個人的にはかなりの朗報だ。(私のプレイスタイルにはステルスがぴったりだった)
■ サイレンサー
新たな工作用の素材として「缶」が登場し、セミオートマチックのピストルに「缶」から作った手製のサイレンサーを装着できるようになった。そうすることで、次に発射する3発分の銃声を消すことができ、行動中の選択肢が広がる。ステルスプレイを好む私にとっては、サイレンサーの耐久性を強化できることも嬉しかった。
全世界が待ち望んだ『The Last of Us』の続編は、前作のシステムを引き継ぎながらも、さまざまな面でプレイヤーが取りうる戦術や選択肢の幅を大きく広げている。エリーの能力の幅が広がったのに応じて、新たな脅威や賢さを増した敵はこれまで以上の恐怖や困難をもたらすため、プレイヤーは厳しい大地の中で生き抜いてゆくための新たな技を学ばなければならないだろう。また、体験版で自分が取った暴力的な行為の重みは、ノーティードッグが創りあげている驚くべき世界への感嘆とともに、今でも心に残っている。年を重ね、さらに賢く危険になったエリーをどんな運命が待ち受けているのか。
すべてが明かされる『The Last of Us Part II』が発売される2020年2月21日が待ちきれない。
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