検閲によって言論の自由を奪われた世界中の作品や記事を収蔵する巨大なバックドア図書館が「Minecraft」に登場、制作は国境なき記者団とBlockWorks

2020年3月13日 19:55 by katakori
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「Minecraft」

本日、国際的なジャーナリスト組織“国境なき記者団”が、ネット上のデジタル検閲に抗議する“世界反サイバー検閲デー”に併せて、検閲によって報道の機会を奪われた記事や作品を収蔵する巨大なバーチャル図書館「The Uncensored Library」を「Minecraft」内にオープンし大きな話題となっています。

(※ Minecraftサーバのアクセスは“visit.uncensoredlibrary.com”から。公式サイトにてDL版マップも入手可能)

“The Uncensored Library”は、検閲によって報道の自由が阻害されない安全な避難所として、1億4,500万人を超える月間アクティブユーザーとクリエイティブな自由を誇る世界で最も成功したビデオゲームの1つである“Minecraft”を利用したバーチャル図書館で、言論や報道の自由が著しく制限されている多くの国や地域からでも容易にアクセスできる、文字通りバックドア的な利用を視野に入れたデジタルコンテンツとなっています。

“The Uncensored Library”のプロモーション映像

古代ローマとギリシアの建築様式に基づく新古典主義の荘厳なバーチャル図書館の制作は、Minecraftの10周年記念公式ミュージアムを手掛けたBlockWorksが担当しており、16ヶ国から集まった24人のビルダーが3ヶ月を掛けて1,250万を超えるブロックを積み上げ、幅300mを超えるメインドームを完成させたとのこと。

また、現在の“The Uncensored Library”には、2018年にトルコのサウジアラビア総領事館内で殺害後に解体されたジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏によるムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の批判記事をはじめ、エジプト国内でアクセスが制限されているニュースサイトMada Masrの記事、ベトナムで転覆未遂罪によって15年の有罪判決を受けドイツへ亡命した弁護士グエン・バン・ダイ氏のBlog記事など、5ヶ国分のコンテンツが元の言語と英語で収蔵されており、今後さらなる記事や作品が追加される予定となっています。

国境なき記者団は、“The Uncensored Library”のオープンに当たって「検閲と戦う唯一かつ現実的な手段は、検閲されたものを共有し広めることだ」と語った露grani.ruのYulia Berezovskaia編集長の言葉を紹介しています。決して対岸の火事とは言えない報道や言論、表現の自由に興味がある方は、一度BlockWorks謹製の素晴らしい図書館を訪問してみてはいかがでしょうか。

図書館の見事な外観と内部が確認できる“The Uncensored Library”のメイキング映像
情報元及びイメージ:Eurogamer, RSF

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