6月19日の世界ローンチがいよいよ数日後に迫るNaughty Dogの期待作「The Last of Us Part II」ですが、新たに英GQ誌が本シリーズの誕生と成功を支えたお馴染みNeil Druckmann氏のインタビューを掲載し、“The Last of Us Part II”発売後の取り組みに関する氏の興味深い見解が話題となっています。
HBOによる“The Last of Us”のドラマに取り組んでいる一方で、Naughty Dogの次回作について言及したNeil Druckmann氏は、「計画が終わりに近付くと、クリエイティブの責任が相対的に少なくなり、次のことを考えずにはいられなくなるんだ」と述べ、「だから次はパート3かもしれないし、新しいIPに取り組むかもしれない」と発言。ただ、次の取り組みが決定しているわけではなく、最終的に最高のアイデアが勝つと説明しています。
なお、今回のインタビューでは、かつてNeil Druckmann氏が続編の価値に疑問を呈していた過去の考えを踏まえた上で、続編について新たな見解を示しています。
氏は、1作目とそのエンディングが極めて神聖なものであることを前置きした上で、続編を開発するにあたって、異なるキャラクターや新しい舞台を用意し、ジョエルとエリーの物語から離れることは“臆病者が選ぶ道”だと感じたと説明。こういった背景から、当初は新IPを手掛けたほうが良いと考えていたものの、対称的に人々が神聖視してきたもの(つまり初代とそのエンディング)を解体する作業に意味を見出し、続編の開発に乗りだした経緯を明らかにしています。
パート2が生まれたこの経緯を鑑みると、氏が模索しているパート3は、再びエリーやジョエルに関係する物語になる可能性が高いと言えそうです。
なお、前述の解体について言及したNeil Druckmann氏は、パート2が憎しみにまつわる作品であり、これに取り憑かれた人間がどんな行いに手を染めるのかを描いていると説明。これを対比的に描く手法が、多くのビデオゲームにおいて大量に殺される名も無い敵ではなく、それぞれに固有の名前や仲間との関係性を持つ敵の存在を用意することであり、パート2は暴力を生々しく現実のように描くことで、初代の出来事や重要な決定、これを巡る文脈を再構築・再定義し、暴力による報復の無益さとその連鎖に光を当てることによってプレイヤーの心を揺さぶるとのこと。
余談ながら、Neil Druckmann氏は今回のインタビューにて、パール・ジャムの楽曲“Future Days”をフィーチャーした経緯と実現不可能に思われたライセンスの獲得について触れており、“Future Days”がエリーとジョエルの関係性にまつわる極めて重要な1曲であることを明らかにしています。(※ Rock BandとGuitar Heroを除けば、本作はパール・ジャムの楽曲を起用する初のビデオゲームとなる)
Neil Druckmann氏によると、ポストアポカリプスなゲームでパール・ジャムの楽曲を使用する許可を得ることは、非常に困難だったようで、バンドを説得すべくバンドのマネージャーにPS4と初代“The Last of Us”を送っただけでなく、Sonyよりも前に“The Last of Us Part II”のトレーラーを見せ、続編の全貌を隠すことなく詳らかにした上で、“Future Days”が続編の物語にとっていかに重要であるかを伝え、ようやくライセンスが得られたとのこと。
今や、ある種のアメリカ的なるものを象徴する新しい世代のバンドとなったパール・ジャムの楽曲がどんなシーンで用いられ、エリーとジョエルの何を描くのか、気になる方は来る発売に向けて“Future Days”を聴き込んでおいてはいかがでしょうか。
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