Take-Twoが開発に60億円近い予算を費やした未発表ゲームをキャンセル、「Hangar 13」が開発を進めていた新作か

2021年11月4日 12:05 by katakori
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「Hangar 13」

本日、Take-Two Interactiveが2022会計年度第2四半期の業績報告を実施し、前年同期比増となる収益と通年の売上高予測を上方修正する好調を報じる一方で、開発に5,300万ドルを費やした未発表タイトルの計画を中止したことが明らかになりました。

これは、Take-TwoがFY22Q2報告の売上げ原価に5,300万ドル分(約60億5,000万円)の減損損失を計上し判明したもので、今のところこの未発表タイトルに関する詳細は不明ですが、BloombergのJason Schreier氏やKotakuがこの件に言及しており、キャンセルされた作品が“Mafia III”を生んだ「Hangar 13」の新作だったのではないかと注目を集めています。

“Hangar 13”の従業員の証言やスタジオのボスHaden Blackman氏がスタッフ宛に送ったというメールに基づく未確認情報によると、この新作はプロジェクト“Volt”と呼ばれており、計画の当初から何度も刷新が繰り返されており、現在はスーパーヒーロー達がオンラインで共闘する“Destiny”的なライブサービスに基づく三人称視点の3人Co-opゲームとして開発が進められていたとのこと。

また、“Volt”のプロジェクト名はボルトロンにちなんだもので、タンクとヒーラー、DPSの役割を持つプレイアブルキャラクターや多くの移動アクション、敵が合体してより強力な敵が出現するといった要素を特色としており、200人近い開発者が計画に携わっていたと報じられています。

Kotakuの確認に応じた匿名の関係者によると、プロジェクト“Volt”は度重なる計画のリブートや技術的な障害、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う開発の課題などが重なり、苦戦を強いられる状況が続いており、2Kが完成までに必要な期間や投資を考慮し、商業的に成り立たないという判断を下したとのこと。

また、“Hangar 13”の従業員はプロジェクト“Volt”のキャンセルを本日知らされた模様で、Kotakuが閲覧したHaden Blackman氏の社内メールには、今週木曜に今後の取り組みに関する話し合いを行うほか、2Kが新たなプロジェクトの始動を確約しているとの記載があったと報じられています。

余談ながら、“Hangar 13”の未発表プロジェクトについては、予てから複雑な変遷が話題となっており、当初1980年代のベルリンを舞台とするストーリー重視のスパイゲームとして始動した“Rhapsody”と呼ばれる未発表プロジェクトが、2017年に行われた見直しによってスパイ要素を排除し一部の要素を流用した音楽/戦闘ゲームに生まれ変わり、スーパーヒーロー要素を導入したものの、その後ライセンス曲を巡る予算の問題からスーパーヒーロー系のアクションゲームに変化し、2018年2月にはCo-op要素を導入する検討がスタートしていたと報じられていました。

KotakuやJason Schreier氏は、何れも今回キャンセルとなったプロジェクト“Volt”が“Rhapsody”の後継だったと説明しており、さらなる続報と“Hangar 13”の動向に注目が集まる状況となっています。

情報元及びイメージ:Bloomberg, GameSpot, Kotaku

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