2022年2月24日以来、既に104日が経過したロシアによるウクライナ侵攻ですが、刻々と変化する状況やロシア国内の動向に注目が集まるなか、ロシア政府が4A Gamesの「Metro」シリーズの原作者で、同名の小説シリーズを生んだ作家ドミトリー・グルホフスキー氏を指名手配したことが明らかになりました。
これは、ロシア連邦内務省の犯罪者データベースにドミトリー・グルホフスキー氏が外国勢力の工作員として追加されたもので(作家の地位は明示されず)、罪状はウクライナ侵攻の開始から僅か数日後に成立したフェイクニュースの拡散を禁じる新刑法207条3項と、ロシア軍の失墜を目的とする活動の公的アピールを禁じる対テロ法280条3項に対する違反。既に逮捕状が出ており、モスクワのバスマニー地区裁判所によると5月13日付けで本人不在のまま逮捕扱いになっているとのこと。
今回の指名手配は、ドミトリー・グルホフスキー氏が自身のソーシャルメディアを通じて、ロシア政府のウクライナ侵攻を強く批判したことによるものですが、既にドミトリー・グルホフスキー氏自身はロシアを離れており、今後も問題となったロシア政府に対する強い批判を繰り返し表明する用意があると伝えています。
余談ながら、ドミトリー・グルホフスキー氏はロシア軍に関する虚偽の情報拡散を禁じる直近のフェイクニュース禁止法によって指名手配される最初の著名な文化人になったとのこと。
Instagramを通じて元気な姿を見せているドミトリー・グルホフスキー氏ですが、ロシアに帰国すれば最大で15年以上の懲役となる可能性もあり、ロシア国内で進行中だった“Metro 2033”の長編映画化や既に4A Gamesが取り組んでいる新世代機向け“Metro”ゲームシリーズ最新作にどんな影響を与えるか、今後の動向に大きな注目が集まるところです。
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