米連邦控訴裁判所が「Microsoft対FTC裁判」の判決を不服としたFTCの上訴を棄却、Activision Blizzardの買収は数日中に完了か

2023年7月15日 10:34 by katakori
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「Activision Blizzard」

先日、Microsoftが勝訴したActivision Blizzardの買収を巡る「Microsoft対FTC裁判」の判決を経て、米連邦取引委員会(以下:FTC)が仮差し止め請求を棄却した判決を不服として、アメリカ合衆国第9巡回区控訴裁判所に買収の一時停止命令延長を求め上訴する事態となっていましたが、その後カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所のJacqueline Scott Corley判事がこの請求を棄却したことで、残る控訴裁判所の対応が待たれる状況となっていました。

英CMAとの交渉やActivision BlizzardのNASDAQ100撤退を含む買収実現に向けた様々な動きに注目が集まるなか、本日遂に第9巡回区控訴裁判所の裁判官3人が前述したFTCの上訴を却下したことが明らかになりました。

控訴裁判所の決定は、これまで有効だったActivision Blizzard買収の一時停止命令が7月14日PT午後11時59分(日本時間の7月15日午後3時59分)に失効することを指しており、7月18日にはMicrosoftによるActivision Blizzardの買収期限を迎えることから(※ 成立しない場合の違約金は30億ドル)、いよいよ数日の内にActivision Blizzardの買収が完了する可能性が高いと見られています。

なお、控訴裁判所の決定についてMicrosoftのBrad Smith社長が声明を発表し、一時停止命令延期の申し立てを棄却した控訴裁判所の迅速な対応に感謝すると発言。これにより、Microsoftは世界的な規制見直しのゴールにまた一歩近づいたと強調しています。

今回の棄却に伴い、残るハードルはいよいよ英競争・市場庁(CMA)との交渉のみとなるわけですが、こちらについては本日CMAが新たな合併調査に対する延長を発表し、最終期日を7月18日から8月20日に変更したことが判明。一方で、イギリスでの争点となっているクラウドゲーミングの運用については、イギリス市場の別企業にクラウドゲーミングを売却する案の検討が進められており、引き続きMicrosoftの対応に注目が集まる状況となっています。

情報元:The Verge

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