傑作FPS“Cruelty Squad”を生んだ“Consumer Softproducts”の次回作として2023年末にアナウンスされ、今年3月下旬に早期アクセスローンチを果たした「Psycho Patrol R」ですが、当初6月を予定していたコンテンツアップデートの動向に注目が集まるなか、新たにクリエイターVille Kallio氏が最新の進捗を紹介する短いゲームプレイ映像を公開。本作のカジノにゲーム内ギャンブル(ミニゲーム)を導入することが明らかになりました。
“Psycho Patrol R”のギャンブルミニゲームは、スロットマシンとポーカーを組み合わせ、敵と命を掛けて戦うハイブリッド型のローグライト系ミニゲームで、プレイ映像にはハイスピードなベットとプレイ、装備品やステータスを含む多彩な報酬、悪夢的なサウンドトラックが確認できます。
余談ながら、本作に実装されるゲーム内ギャンブルが単なる気晴らしのアクティビティであるわけがなく、(元々現代のハイパー資本主義的ジンゴイズムをアイロニカルに糾弾してきたアーティストでもある)Ville Kallio氏は予てからナターシャ・ダウ・シュールの大著“デザインされたギャンブル依存症”(※ 原題“Addiction by Design: Machine Gambling in Las Vegas”、アメリカのカジノにおける収益源の劇的な変遷を巡る、マシンギャンブルのデザインと技術、およびそれらが利用者に提示する一種のトランス状態を含む依存症のメカニズムを扱う研究書)を通じてギャンブル依存の調査を進めており、もとよりビデオゲームそのものに批評的な視点を持つ氏の持論、ビデオゲームというのはポーカーを複雑化した一形態に過ぎず、良いとされるメカニクスは、そのほとんどが“気持ちよさ”を指し、デザインの背景にある哲学などは全くもって関係なく、見た目と感触、音によって支配され、プレイヤーはただ気持ち良くなるために眼前のボタンを押したいだけなのだという考えを補強するアイデアとして、「Psycho Patrol R」の依存症ポテンシャルを最大化し(悪い意味で)“良いゲーム”を作るために、楽しいギャンブルミニゲームを実装し、こういった単純な機械的ギャンブルが如何にして人間の生命と金を吸い尽くし、中毒者が勝ち負けさえ捨て置いて閉鎖された環境でトランス状態のような一種の“ゾーン”に入ることを強く希求するのか、その感覚を体験させたいと伝えていました。
それがこのギャンブルミニゲームであり、このコンテンツの開発に当たって、Ville Kallio氏は“Psycho Patrol R”を最悪の作品にしようじゃないかと明言していました。
なお、“Psycho Patrol R”の次期アップデートは、今回ご紹介したギャンブルに加え、最後までプレイできるチャプター2、幾つかのサイドクエスト、Y-net用の追加コンテンツ、新たなNPCダイアログ、スキルシステム周りのバランス調整、敵のタイプや危険度に応じた戦利品の調整といった改善やコンテンツが実装される予定となっています。
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