doope!ではキュートなScribblenautsシリーズでお馴染みの5th Cellですが、Scribblenautsを率いたJeremiah Slaczka氏と、悶絶可愛いマックスウェル君のアートワークで知られるEdison Yan氏の名コンビの新作として発表された「Hybrid」はハードな設定のシュータータイトルで、多くのファンを驚かせました。
これまで幾つかの情報が明らかにされていたHybridですが、GDCの会場ではプレイアブルの状態でデモンストレーションが行われ、5th Cellタイトルとして期待される革新性の一部がとうとうその姿を現し始めました。
今回はデモンストレーションの様子が収められたプレイ映像と、これまで一般的に認識されてきたシュータータイトルとはあまりにかけ離れたすぎて逆に何だか判らないゲーム性を紐解く為の解説をまとめてお届けします。
1973年にリリースされたSteve Colley氏による”Maze War”、或いは1974年のJim Bowery氏による”Spasim”、そしてWolfenstein 3DやDoom以降、多くリリースされたTPSやFPSタイトルはほぼ例外なくキャラクターの直接的な移動が可能で、それによる疑似的な3D空間における没入性を高めてきた経緯が存在します。
そして、近代のリアルSim系を除くシュータージャンルでは瞬間の戦況判断による位置取りや反射神経が求められ、射線数の把握など、”移動”にまつわるプレイヤーの能力に関わる優劣がダイレクトに戦績に反映されるゲーム性が突き詰められてきました。
そんな中、Hybridはなんとキャラクターの直接移動が存在せず、映像でも確認出来る通り、移動箇所を選択/決定する事によって自動でカバーポイントへの移動が行われるシステムになっています。
これまでに見た事が無いシステムはとても奇妙に思える内容ですが、今回の情報元であるJoystiqやGame Informerでは、慣れれば戦術的な”ひねり”を持つファンタスティックなシステムに感じられると評価しています。
この斬新なシステムについて5th Cellは、実際の銃撃戦のリサーチにあたって、標的を中心に捕らえ円を描くような撃ち方や、勝利の為にぴょんぴょんと飛びながら銃を撃つような事は見られなかったと述べ、実際の銃撃戦におけるカバー要素に着目し、システムが出来上がったと明かしました。
この定点から定点への移動システムとキャラクターが背負ったジェットパックによって、重力を無視した移動が可能になり、天井や壁さえも移動先として指定出来るユニークな戦闘システムが実現されています。
マルチプレイヤーマッチは3対3で競われるHybridですが、もう一つ本作の重要な要素としてAI操作による分隊キャラクターの呼び出し機能が存在します。
プレイ映像では左下部にD-padの形に合わせたUIが配されており、3つのゲージが存在する事が判ります。Hybridでは戦闘により得られるReinforcementポイントにより蓄積されるゲージを使用し、AIキャラクターの仲間を呼び出す事が出来、それぞれに特徴を持った仲間の使い方が勝敗の鍵を握る事となります。
- 1ポイント消費:標準的なソルジャーで、プレイヤーに近い場所でプレイヤーが撃つ対象を射撃する
- 2ポイント消費:移動可能なタレット的な役割を果たすソルジャーを呼び出す
- 3ポイント消費:単独行動を行いスニークから敵をキルするアサシンを召還
Hybridのプレイヤーキャラクターは前述のReinforcementポイントだけで無く、敵をキルする事で得られる経験値ポイントを利用してキャラクターをレベルアップさせ、利用装備などの解除やカスタマイズが可能になる成長要素が用意されています。
さらにはキャラクター用のアビリティも用意されており、今回登場した映像からはヒール能力やシールド、無限弾薬、グレネード、弾薬強化などが確認できます。また、ショットガンやアサルトライフル、スナイパーライフルといった武器のバリエーションが登場しており、マッチスタート時とリスポーン時に装備のカスタマイズが可能となっている様子も確認できます。
以前の記事でもご紹介しましたが、Hybridでは隕石の落下により壊滅的なダメージ地球を舞台に、隕石に付着したウイルスに感染した人類と、ウイルスへの抗体を持った残された人類の2勢力が世界の支配を争うタイトルで、単一サーバ上に全てのプレイヤーが存在し、それぞれの戦闘が世界の勢力図にバランス影響を与える事が報じられてきました。
今回の映像ではスペインが細分化され、各所で小さな戦闘が行われている様子が確認でき、マッチでのシューター的な戦闘に加え、大人数参加型のシミュレーション的な要素も内包している事が判ります。
これらの情報を総合すると、本作はシュータータイトルに存在するある種の敷居の高さを緩和させ、シューターにおける戦略性を重視した内容に感じられます。そして1戦1戦が戦況に影響を与える架空の世界大戦という側面も鑑みると、近年隆盛を極めるカジュアルでライトなタイトルが持つ”楽しい”要素を5th Cellらしいアイデアでコアゲームへと昇華させた意欲的なタイトルだと考えられます。
この斬新かつあまりにも突飛なアイデアが実際どのようなゲームプレイを実現するのか、全く想像が追いつかないのが正直なところ。もう流石は5th Cellとしか言いようのない目の付け所に今後の続報がますます楽しみです。
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