先月Game Informer誌が読者を対象に行った家庭用コンソールの調査でXbox 360の故障率が50%を越えるという結果が発表され、世界中のニュースサイトやユーザー達を賑わせました。この調査結果にはマイクロソフトも正式にコメントを発表するなど、まだ騒動の余波は続いている様です。
電化製品の保証業務を行う最大手のSquareTrade社が8月28日に発表した「ゲームコンソールの故障率」に関する調査(※PDFが開きます)によると、Xbox 360の故障率は23.7%、PS3が10%、Wiiが2.7%との結果が出たとの事。この調査は2007年の第2四半期から2009年の第1四半期にかけて同社がサービスを行った16,000台以上を対象に調べた物とされています。
やはりGame Informer誌が伝えたようにXbox 360の故障率は他機種に比べてはるかに高い事が判ります。さらにXbox 360の故障率23.7%の内訳はレッドリング・オブ・デスが12%、そしてE74エラー等を含む他の問題が11.7%となっており、やはりXbox 360の不具合の特徴とも言えるレッドリング・オブ・デスが多く占められている事が判ります。マイクロソフト自身はこれらの不具合の保証のために10億ドル以上のコストが必要であった事も明らかにしています。
対照的にWiiは2.7%の故障率しかなく非常に安定しているように見えますが、こちらは別の見解があり今年の4月に米国の調査会社ニールセンが行った各コンソールの稼働率調査(※PDFが開きます)ではWiiの一ヶ月あたりの稼働時間が516分で、Xbox 360とPS3がそれぞれ1,000分を越えているという結果も故障率の低さの要因ではないかと分析しています。
さらにXbox 360の故障率に関する詳細をみていくと、Xbox 360の基盤によって故障率が変わってきている事がわかります。CPUとGPUともに90nmプロセスだったXenonとZephyr世代から65nmプロセスに移行したFalconモデルのリリース以降に、レッドリング・オブ・デス問題が突然倍近くまで急増、しかしCPUとGPUともに65nmプロセスに移行したJasperモデルは品質が改善されたのか、2008年の第3四半期以来劇的な改善が実現されている事がわかります。SquareTrade社によると2009年に発売されたXbox 360ではレッドリング・オブ・デスはすでに1%未満に低下している事も明らかにしています。
また先日行われたXbox 360の大幅な値下げに際してマイクロソフトの役員はグリンバーグにコンソールの品質管理に大きな改善を実現しており、現在もプロダクトの質を上げるために熱心に働いているとアピールしています。
コンソール機全体の故障内容を眺めてみると、Xbox 360とPS3ではディスク読み取りと出力の問題が一般的に多く見られ、Wiiでは電源周りとリモコンの問題が多く見られたようです。
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