昨日イギリスにてEdge誌の最新号が発売、これに掲載されたActivisionのボスBobby Kotick氏に対して行われた独占インタビューにて、Electronic Artsを始めティム・シェーファーやRespawnのVince Zampella氏とJason West氏達に向けた苛烈な批判が行われており、海外では大変な騒ぎになっています。
既に名指しで批判されたElectronic Arts等からの反応なども登場しさらなる炎上が予見される事態に進展していますが、まずはインタビューでBobby Kotick氏から語られた各方面への批判をまとめてご紹介、それに対する事態の進捗は改めてお知らせいたします。
まずElectronic Artsを矛先としたBobby Kotick氏は「EAは長い間苦戦している」「出来る開発者やデベロッパはEAで働きたくないと考えている」と述べ、EA Partnersを指した物か「いくつか良い人達を捕らえ維持する事ができているがActivisionのリクルートパワーには競合できない」と発言しています。
さらにEAへの攻撃を続けるKotick氏はActivisionの経営方針がEAとは全く正反対の物だと語り「EAはデベロッパを買い漁り、それらはEAフロリダ、EAバンクーバー、EAニュージャージーに成るだろう」と内部スタジオを増やす方針を否定、Activisionはそれぞれのスタジオがそれぞれの自律性とパーソナリティの保持を大事にしていると主張、TreyarchとInfinity Ward、Sledgehammerを例に挙げ、Activisionは彼らが成功する様にサポートを行っているとアピールしています。
さらにスタジオの自律性や自主性という物がリスクの高い物ではないかとのEdgeからの質問に、Activisionはスタジオ管理に大きな自信を持っておりリスクは全く無いと述べ「事実、Activisionが擁するスタジオのボス達は皆十分な信頼に足る人達です」と発言。Activisionがスタジオに対する成功報酬等のオプションをしっかり用意している事に対して、EAのストックオプションは意味がないと批判、それらを包括しEAは”道に迷っている”との評価を下しています。
EAに対する厳しい批判を明らかにしたKotick氏は次にティム・シェーファーを攻撃、かつてこの両者にはBrutal Legendの開発を巡る因縁があり、かつてBlizzardの吸収を目的にActivisionが当時Blizzardの親会社だったVivendiと合併した事により、Vivendiの子会社でBrutal Legendのパブリッシャを務めていたSierraもActivisionの子会社化、この買収によりActivisionはDouble Fineが開発を進めていたBrutal Legendの開発中止を決定、これに反対したDouble FineとActivisionの争いは最終的に裁判沙汰にまで進展する泥試合が展開され、最終的にBrutal LegendはEAからリリースされコアなファンから好評価を得た経緯があります。
さらに今年の4月にはティム・シェーファーがEurogamerのDevelopカンファレンスにてKotick氏に対し、彼の責任は株主の為にあると述べ、ゲームをプレイしないKotick氏はまるで部品を作る様にゲームを作っていると批判、”同じ事をやるにしてもあんなに嫌な奴で愚かな必要はない”とティム・シェーファーらしい小学生レベルの放送禁止用語で攻撃し、これが海外サイトなどで報じられ騒ぎとなっていました。今回の批判はこういった経緯を踏まえた物だとご理解下さい。
インタビューでKotick氏は買収当時のBrutal Legendの開発中止について触れ「特に良い所がなかったので中止という”正しい”判断を下した」と述べ、「ティム・シェーファーは突然現れて私の事をP○ick(嫌な奴)と呼んだが、私は彼と一度も会った事が無いし、彼と何かをやるつもりは一切なかった」と発言、さらにVivendiのプロジェクトに一切関わっていなかったと明かしたKotick氏はミーティングの場でBrutal Legendを率いるティム・シェーファーについて”彼は遅れていて、全てのマイルストーンを逸し、予算を使いすぎているがゲームは良い物には見えない”と報告を受けたと発言しています。
そして遂に因縁の関係とも言えるInfinity Wardの元ボスVince Zampella氏とJason West氏についても言及、3月に業務に従わない事を理由に解雇した2人についてKotick氏は「裏切られた」「決して彼らがこのような事をするとは思っておらず、2人は私の信頼を揺らがせた」と発言、「私たちは公共の会社で、倫理的な精勤もある。もし私が彼らと同じ事をすれば刑務所に送られる事になるだろう」と2人の行動を批判、多くのスタッフを失いながらも5000以上の応募もあり70名程度が在籍するInfinity Wardはまだ十分に機能しているとアピールしています。
という事で一体何が起こったのか、ほぼ全方位攻撃とも言える暴れ具合とあまりにも一部一般的な認識との大きな剥離が感じられる内容に続々と各方面からの反応がすでに発表され始めています。これも年末商戦に向けたプロレスの一部なのか、反論などの続報は続けてお知らせいたします。
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