先日、PAX Prime会場にてPortal 2のライターとして知られるErik Wolpaw氏とDouble Fineのボスとしてお馴染みティム・シェーファーの2人が登壇するパネルディスカッション“Plot vs. Play”が開催され、この中でビデオゲーム業界のスター2人が「Minecraft」と「DayZ」の成功に言及し、この2作品がゲームの“将来性”を表していると高く評価しました。
これはパネル中に行われた質疑応答にて寄せられた“ライターによって著述されたシングルプレイヤーゲームと、プレイヤーに個人的な物語を発生させることを可能にしたMinecraftやDayZの間に見られる断絶についてどう考えているか”との質問に2人が答えたもので、Wolpaw氏はこれがシングルプレイヤーとマルチプレイヤーに対比される問題ではないと前置きした上で、前述の2作品(MinecraftとDayZ)に顕著な“状況によって編まれ生じる物語”を見たとき、正直なところ絶望を感じると発言。仮に自分がガッツと名誉を持ち合わせていたならば、この産業を去っているだろうと、気の利いたアイロニーな発言で会場を笑わせました。
ティムがさらにこれに続け「Wolpaw氏の給料は安くなるが気にすることはない。DayZとMinecraftは素晴らしく、Portalよりも良いストーリーを持っているしね。」と説明、さらに多くの笑いを引き出しました。
さらに、パネルの司会を務めたKotakuのJason Schreier氏がWolpaw氏に対し、物語によって駆動されるゲームのニーズは今後も常に存在するのではないかと質問したところ、Wolpaw氏は確かに自分もそう考えているが、いずれは“チーズ職人”のようなモデルへと向かうつもりだと発言。2000万ドル規模のマッシブな開発にはならないだろうが、ティムの様に特定のオーディエンスに直接アピールするようなゲームを作りたいとの展望を語っています。
ティム・シェーファーはこの議論について、この種(DayZやMinecraft)のプレイヤーによって駆動される経験は恐らくゲームの将来像だろうと考えていると説明。しかし誰もがゲームから同じものを望むとは限らず、特定の誰かに向けて注意深く作られたチーズ、或いはゲームを好む人は明確に存在しているとの見解を提示しました。
MinecraftやDayZに見られる成功の華やかさと革新が確かなソリッドさを見せる一方で、ティム・シェーファー自身が脚光を浴びたKickstarterプロジェクトに代表される特定の嗜好性を持った聴衆向けの直接的な作品群もはっきりとその存在感と玉石混淆の混沌さを増しつつあり、今回の話題はAAAタイトルの肥大化が進む産業の状況と(※ 新しいビジネスモデルの模索が叫ばれる状況と)も関係する非常に興味深い議題だと言えるのではないでしょうか。
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