今年1月末にDisneyが決定したJunction Point Studiosの閉鎖に伴い、8年を過ごしたスタジオを去ることとなったウォーレン・スペクター氏ですが、本日DICE 2013会場で開催されたプレゼンテーション“Hey, You kids! Get Outta My Yard! or The Graying of Gaming”に氏が予定通り登壇し、57歳を迎えた自身の進退について、まだ手掛けたい作品があると語り、はっきりと引退の意志がないことを明らかにしました。
ステージに登壇したウォーレン・スペクター氏は、スタジオの閉鎖に伴って交わされた会話をこう伝えました。「先週起こった出来事(Junction Pointの閉鎖)の結果として、小さいながら目が覚めるような瞬間がありました。プログラマの一人が私にこう言ったんです。“もう引退したらどうですか?”」「答えは簡単でした。私には今も作りたいものが残っているんです。まだ農場で暮らす準備はできていません。」
今回のプレゼンテーションでは35年の間に氏が目にしてきたAtariの終焉や、PCがApple IIに取って代わった劇的なプラットフォームの遷移、アーケードゲームの終了など、多くの混沌を挙げ、これらの混沌こそビデオゲーム開発者が暮らす場所だと述べ、これに対応出来ない場合は別の仕事を探した方が良いと軽い冗談を交えつつ、自身を含めオーディエンスが産業と共に年を重ねていることを強調し、ビデオゲーム産業はティーン向けのゲームだけではない広い聴衆に向けた多用性を獲得する必要があるとアピールしました。
(※ 余談ながら、Steve Jackson GamesやTSR時代を経て、ロード・ブリティッシュの下でUltima Underworldの開発を手掛けたOrigin Systemsへの入社以降、今も第一線のフランチャイズとしても存続しているDeus ExやThief、Shockシリーズを誕生させたウォーレン・スペクター氏は、その華麗な経歴とは裏腹に、名門として名高いLooking Glass Studiosの閉鎖や、ロメロのスキャンダルに絡むIon Storm時代の受難など、最も過酷なビデオゲーム業界の紆余曲折を生き抜いてきた人物としても知られる。)
プレゼンテーションの最後には求職中と書き換えたLinkedinのプロフィールも大写しにし、今後への意欲を軽やかに示したウォーレン・スペクター氏ですが、かつて多くのハードコアゲーマーを誕生させながら、Junction Point Studiosではオズワルドの復活とミッキーの公式なリデザインを見事に成し遂げた氏が今のビデオゲームにどんなビジョンを描いているのか、元気な姿を見せ会場を楽しませた伝説的な開発者の今後に改めて注目が集まるところです。
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