現在、CD Projekt Redが開発を進めている人気RPGシリーズ最新作「The Witcher 3: Wild Hunt」ですが、新たにCG関連の情報サイトReal-Time RenderingがSiggraph 2013で行われたCDPRのパネル“The REDengine 3 Character Pipeline”の要約とプレゼンテーション用のパワーポイントファイルを公開し、REDengine自体の出自やバージョン3の改善点等に関する具体的なディテールが明らかになりました。
今回はこのパワーポイント資料から判明した幾つかの興味深い情報をまとめてご紹介します。
- 初代に採用されたAurora Engineは、キャラクターの三角ポリゴン数が800で、テクスチャサイズは512×512だった。また、テクスチャはノーマルマップを含め手作業で制作された。
- “REDengine”は、元々“The Witcher 3”用に開発が進められていたが、最終的に“The Witcher 2”から使用される結果となった。
- 初代“REDengine”では、キャラクターの三角ポリゴン数が2万まで増加し、ディフューズ、スペキュラー、ノーマルといった各種マップも頭部と胴体にそれぞれ2Kテクスチャが使用可能となっている。
- キャラクターモデルはZbrushで作成し、Motion Builderでアニメーション付けが行われた。
- 衣服の作成はMarvelous Designerを使用。
- LODは3~4段階程度で、ミミックはカウントが多い物と低い物、リダクションが行われていないモデルが用意されている。
- 表面下散乱による肌レンダリングが行われている。
- ゲーム(The Witcher 2)とエンジンツールの開発が並行して進められた。
- Xbox 360版“The Witcher 2”に用いられたREDengine 2では、当初1GBモデルの開発キットでも十分に動作しなかったことから、植物周りのシステムを含む大量の最適化が行われたほか、アニメーションからモーションデータを抽出し、これをストリーミングさせる機能が実装された。なお、ポリゴンカウントと代表的なテクスチャセットは半分程度のダウンスケールで済んでいる。
- また、REDengine 2ではCPUの利用において、アニメーションが通常アニメーションとバックグラウンドアニメーションの2グループに分類され、プライオリティやスレッド使用に関する最適化が進められている。
- “The Witcher 3: Wild Hunt”に使用されるREDengine 3には以下のような改善が実装されている。
- ダイナミックな布の物理演算
- 刷新されたミミックシステム(※ LOD周り)
- 実際に使用するキャラクターアセットのみを読み込むダイナミックな外観のロードシステム
- HavokベースのCDPR独自のキャラクターアニメーションシステムを実装
- ファー表現に関するソリューション
- 三角ポリゴン数は4万に増加
- イメージ・ベースド・ライティングと物理ベースライティングの併用がテスト中
- テッセレーションは実装に向けて、PN三角形アルゴリズムとディプレイスマッピングの両方を試したが、PN三角形アルゴリズムは思った程の効果が得られず、ディスプレイスマッピングはパイプラインの変更が必要なこと、さらにキャラクターのディテールが既に十分だったことから実装は見合わされた。
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