2011年10月のスタジオ閉鎖を経て、その後“マッドマックス”シリーズでお馴染みジョージ・ミラー監督のKennedy Miller Mitchell Interactive傘下となった“Team Bondi”ですが、Brendan McNamara氏が開発を率いる注目の新作「Whore of the Orient」の発表以降、具体的な続報が報じられないまま、今年4月には資金的な問題から、2度目の閉鎖騒動が報じられ、多くの開発者が解雇されたことが判明。しかし、6月にはオーストラリア政府から20万ドルの資金調達に成功したことが明らかになり、8月にはプレイ映像が流出するなど、動向に注目が集まる状況となっていました。
そんな中、4月に実施された大規模なレイオフで“Team Bondi”を解雇され、新たに“Intuitive Game Studios”を設立したL.A. Noireの元デザインリードAlex Carlyle氏がPixel Enemyのインタビューに応じ、開発の中心的な役割を担った“Whore of the Orient”の映像流出や、厳しい状況が続くオーストラリアのビデオゲーム開発ビジネスについて興味深い見解を明らかにしました。
- 今年5月下旬に設立されたインディースタジオ“Intuitive Game Studios”にはTeam BondiとKMMに所属した開発者達が多く在籍している。Carlyle氏はかつてのAAAタイトル開発時と比較し、インディーではマーケティングやPR、資金面まで自身でカバーする必要がありスタジオの設立は大きなチャレンジだったと語っている。
- 現在のオーストラリアにおけるビデオゲーム産業では、コンソールの移行期に伴うファーストパーティへの資金や労力の偏りを受け、サードパーティ開発向けの資金が不足し産業が縮小しつつある状況だと説明している。
- さらに、オーストラリアドルの通貨価値が上昇(豪ドル高)していることが大きく現地のビデオゲーム産業に影響を与えており、豪ドル高に伴う開発コストの相対的な上昇によって、外注先として他国との競争力が低下しているとのこと。
- 但し、スタジオの規模が小さい場合にはこの圧力に抵抗することも可能で、Carlyle氏は新設したIntuitive Game Studiosが当面は小規模でアジャイルな開発体制をキープすることで厳しい状況を乗り越えたいと語っている。
- 氏は“Whore of the Orient”のゲームプレイフッテージ流出が、文字通りリークだったと発言。誰かがNDAを破り、不完全な状態の映像を世に放つ必要性を感じたことは非常に残念だと説明し、こういった行動は開発チームやプロジェクト、産業自体を傷つける行為だと非難している。
- 今のところ、“Intuitive Game Studios”初のプロジェクトについて具体的な発表は行われていないが、全てが計画通りに進めば今年の終わり頃に何らかの発表が行われる予定。なお、Carlyle氏は次世代コンソール向けの開発にも前向きな発言を残している。
- 参考:今年6月には“Intuitive Game Studios”がオーストラリア政府から“Canonical Five”と題されたアドベンチャータイトルの開発資金として3万451豪ドルの調達に成功している。“Canonical Five”に関する具体的なディテールは今の所不明だが、この文言は切り裂きジャックの被害者5人を指す言葉として知られる。
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