“Far Cry 3”の開発を率い見事な復活を成功させたクリエイティブディレクターPatrick Plourde氏が率いる実験的な小規模プロジェクトとして発表され、今年4月末にローンチを果たしたキュートなRPG「Child of Light」ですが、本日トロントで開催されたGameON: Finance Conferenceに出席したPatrick Plourde氏が“Child of Light”のビジネス的な成功について報告し、本作が大きな利益を生んだことが明らかになりました。
Patrick Plourde氏は、“Child of Light”が“Assassin’s Creed”ほどではないながらも、続編の開発資金を捻出する程度の利益は十分に得たと説明しており、これがもし自身が運営するスタジオの作品であれば、フェラーリに乗って円を描くほどドリフトしていただろうと成功の度合いを説明しています。
さらに、Patrick Plourde氏は“Child of Light”が誕生した経緯についても触れ、実験的なプロジェクトのゴーサインを得た理由が“Far Cry 3”の開発参加に関係していると説明。当時AAAタイトル開発に飽き飽きしていた氏は、“Far Cry 3”に参加したくなかったものの、開発を率いる条件として新プロジェクトに対する自由な裁量権を提示されたことが“Far Cry 3”の成功と“Child of Light”の誕生に繋がったとのこと。
また、Patrick Plourde氏は“Child of Light”のビジネス的な成功に匹敵する個人的な達成として、プレイヤーの大きな反響を挙げており、コミュニティに広がるコスプレやファンアートをはじめ、一部のプレイヤーが抱える鬱病や自殺願望といった私的な困難に与えたポジティブな影響を伝えるリアクションが、これまでに手掛けたAAAゲームでは達成することができなかった功績だと述べ、自身がゲーム開発に取り組む価値の全てがここに集約されていると強調しています。
余談ながら、200~300万ドル規模の予算で開発された“Child of Light”の開発と成功は、その後モントリオールスタジオにおける“Child of Light”グループのコアグループ化に帰結したほか、当のPatrick Plourde氏はさらに小規模なチャレンジを求め“Child of Light”チームを去り、新たな取り組みを開始したことが報じられていました。
なお、UbisoftのベテランPatrick Plourde氏は“Rainbow Six: Vegas 2”のリードデザイナーを務め、初期Assassin’s Creedシリーズの誕生に貢献し、その後Far Cry 3のクリエイティブディレクターを務めたことで知られています。
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