近年、人気フランチャイズの映画化や社内インディー的な小規模プロジェクトの成功、フランス政府との提携など、多角的な取り組みを進めているUbisoftが、新たにカナダの歴史ある名門マギル大学とAmblyotech社と共に取り組む新作ゲーム「Dig Rush」を発表。このタイトルが“斜視”として知られる“弱視”の治療を支援する新しい取り組みを担う作品として大きな注目を集めています。
これは、マギル大のRobert Hess博士らが持つ特許をベースに、楽しい弱視の治療法を生み出すべくUbisoftとAmblyotech社が開発を手掛けたパズル作品で、赤青メガネを装着しプレイすることでキャラクターと目標の視覚情報をそれぞれの目に振り分け、ゲームをクリアするために両方の目を同時に機能させることで、それぞれに異なる目の順応力と両目を同時に用いる力を高め、視力の回復を支援するというもの。
世界中の子供達の3%が影響を受け、成人の単眼を含む失明を引き起こす大きな要因となっている“斜視”の治療において、現在の主流とされる眼帯治療は、子供達にとって社会的な苦痛と忍耐、不快さを伴う治療法となっており、“Dig Rush”による支援は、眼帯を着用することの制限や負担を軽減する新しい手法として機能し、眼帯治療の問題である症状の再発に対しても効果を発揮する良好な臨床結果が得られているとのこと。
また、非常に良好な臨床結果を受け、アメリカでこの治療法が広く利用できるようAmblyotech社がFDA(アメリカ食品医薬品局)に対して承認を求める取り組みを進めており、今後の動向に注目が集まる状況となっています。
なお、“Dig Rush”は一般向けの販売は行われず、現在は医師の判断の下でのみ処方されるアプリとなっており、医師が患者の視力に応じてプレイヤーと目標のコントラストを適切に調整したビルドが提供され、患者は4週間から6週間を掛けて1日1時間あたり“Dig Rush”をプレイするとのこと。(※ ゲームのプレイ時間はゲーム内で測定され、医師の下にプレイデータが送信されることで、処方箋に則したプレイ時間の制限が保証されている)
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