4月9日のPS4版先行アクセスを経て、昨晩Xbox OneとPC版のオープンベータが開幕を迎え、遂に全プラットフォームでプレイが可能となったGearbox Softwareの期待作「バトルボーン」ですが、今回登場したベータ版は製品版に限りなく近い膨大なコンテンツを導入したビルドとなっており、これまでには見られなかった多数の要素と改善から来る製品版の全容が窺える非常に充実した仕上がりとなっています。
という事で、今回は来る5月3日の発売に向けてまずは最新のオープンベータビルドから明らかになった幾つかの新要素とそのディテール、簡単なインプレッションをまとめてご紹介します。
“バトルボーン”は、悪い奴をカジュアルにぶっ倒す非常にGearboxらしい明快で軽やかなテイストを前面に打ち出す一方で、その内容は多彩なビデオゲームのジャンルをミックスし、ボーダーランズにもひけを取らない膨大な量のコンテンツやプログレッションを山のように詰め込んだ非常に野心的な作品だと言えますが、この特徴は今回のオープンベータビルドを以てさらに強化される状況となっています。
ボーダーランズに勝るとも劣らない膨大な要素が混じり合う“バトルボーン”ですが、まずはベータでプレイできるコンテンツとプログレッションの概要を把握した上で、残るオープンベータ期間をどんなプレイにフォーカスさせるか、そのアプローチを検討してみてはいかがでしょうか。
今回のオープンベータは、対AIのソロプレイも可能なマルチプレイヤー2種とCo-opキャンペーンの両方を用意した太っ腹なストレステストとなっていますが、本編の展開をエピソード別に描くストーリーモードには、冒頭2つのエピソード“アルゴリズム”と“虚無の果て”が完全な状態で収録されており、何れもこれまでに公開されたプレイ映像やアルファテストには見られなかった後半戦パートと、ど派手なボス戦が収録されています。
段階的に進行するフェーズ毎に固有のギミックを用意したボス戦や、合間に挟まれるGearboxならではのファンキーな会話劇は、魅力的なストーリー展開とゲームプレイのバリエーションを十分に伝える役割を果たしており、来る製品版の発売に期待が掛かる仕上がりとなっています。
“バトルボーン”がどんな作品か気になる方は、まずはGearbox作品ならではの劇的な展開と外連味溢れる演出が楽しめる2つのエピソードクリアを目指してみてはいかがでしょうか。
“バトルボーン”には、プレイヤーのアカウント全体を通じて上昇する単一の“コマンドランク”と、各ヒーロー毎に用意された固有のキャラクターランク、さらにゲームセッション毎にリセットされる(MOBA的な)ヘリックスランクが存在し、全体的な進行を司っていますが、オープンベータビルドはヒーロー別のキャラクターランクが大幅に拡張され、これまでには見られなかった多数の新要素が盛り込まれています。
ヒーロー1人あたりのキャラクターランクは最大15となっており、この進行に伴いヒーロー固有の能力をさらに特化させる新たなヘリックスの選択肢“ミューテーション”5種(例:ミコのLV3ミューテーション [プレンティフル ヒーリング] — ヒーリングビームの回復効果が向上する、1秒辺りライフ+13)をはじめ、3種の挑発アニメーション、6種のスキン、ヒーローの詳細なバックストーリーをまとめたロア(1人当たり5つ、それぞれに解除条件が異なる)など、25人のヒーローそれぞれに多数のコンテンツが用意されています。
また、こういった多彩な要素の1つ1つがGearbox品質のユーモアで満たされており、ヒーローそれぞれの強烈な性格や出自、背景、ボーダーランズシリーズに続く見事な日本語化も相まって、プレイしたぶん少なからず何らかのリワードが得られるプログレッションそのものが楽しさの1つとなっています。(参考に、Gearbox節が見事に発揮されたISICとオレンディの挑発/スキンのラインアップを掲載しました)
■ “ISIC”の挑発とスキン
- 挑発
- 勝利のポーズ!(^_^)
- シェイク アップ
- 来いよ、兄弟!(^_^)
- スキン
- 最高にクール!(^ο^)
- どうだ、怖いだろう!(^ο^)
- 古いものは良いものだ!(^ο^)
- 私の繊細な側面だ!(^ο^)
- 腐った手足のような緑色!(^ο^)
- この世界はまがいものだ!(^ο^)
■ “オレンディ”の挑発とスキン
- 挑発
- 混沌の化身
- バァァァーーー!
- にらめっこ
- スキン
- あたしよ、オレンディィィィ
- チョコレーーートスムーーージィィィ
- オレンディがもう一人ィィィィ
- この詩を「お前のハラワタ」と名づけよう
- ねえねえ見て見てねえねえ
- 脳みそ
今回のオープンベータビルドは、オスカー マイクとオレンディ、ソーン、マルキ、ミコ、モンタナ、ラースの7名がアンロック済みで、残る18名のヒーローは個別にアンロックする必要があります。
以前のアルファ版は一様にゲーム内のクレジットで解除する方式を採用していましたが、製品版のヒーローはコマンドランクとヒーロー毎に用意された全く異なる条件のどちらからでも解除可能となっており、それぞれの難易度と併せて1つの大きなプログレッションを形成する一方で、単純にランクを上げることでも解除できる代替手段を用意した非常に優れたアンロックシステムを用意しています。
■ 各ヒーローの多彩な“チャレンジ アンロック”条件とコマンドランクによる解除レベル
- アンロック済み:オスカー マイク、オレンディ、ソーン、マルキ、ミコ、モンタナ、ラース
- シェイン&オーロックス:コマンドランク6で解除、もしくは他のプレイヤー1名以上とストーリー ミッションを5回完了する。
- レイナ:コマンドランク8で解除、もしくはバーサス マッチでアシストを50回達成する。
- ベネディクト:コマンドランク10で解除、もしくはピースキーパーのキャラクターでマッチを5回勝利する。
- ガレリア:コマンドランク12で解除、もしくはミニオンを800体倒す。(種類は問わない)
- アンブラ:コマンドランク14で解除、もしくはジェネリットのキャラクターでマッチを5回勝利する。
- ケルビン:コマンドランク18で解除、もしくはエルドリッドのキャラクターでマッチを5回勝利する。
- ウィスキー フォックストロット:コマンドランク16で解除、もしくはマッチに15回勝利する。
- エル ドラゴン:コマンドランク20で解除、もしくはLLCのキャラクターでマッチを5回勝利する。
- フィービー:コマンドランク22で解除、もしくは敵プレイヤーを50人倒す。
- トビー:コマンドランク24で解除、もしくはローグのキャラクターでマッチを5回勝利する。
- ボールダー:コマンドランク26で解除、もしくは「実験」を完了する。
- カルダリアス:コマンドランク28で解除、もしくは「レネゲード」を完了する。
- ISIC:コマンドランク30で解除、もしくは「アルゴリズム」を完了する。
- アティカス:コマンドランク32で解除、もしくは敵ジェネリットを800体倒す。
- メルカ:コマンドランク34で解除、もしくは「ヘリオファージ」を完了する。
- クリース:コマンドランク36で解除、もしくは全ストーリー ミッションでシルバー ランクを獲得する。
- デアンド:コマンドランク38で解除、もしくは難易度アドバンスドで「ヘリオファージ」を完了する。
- ガルト:コマンドランク40で解除、もしくは難易度アドバンスドの全ストーリー ミッションでシルバー ランクを獲得する。
前述した通り、“バトルボーン”には3つの主要なプログレッションが存在していますが、今回のオープンベータビルドにて、付加的なプログレッションがさらに追加され、新たにチャレンジシステムと多数の称号が導入されました。
本作の“チャレンジ”は、ボーダーランズシリーズのBadass Rankに似たプログレッションで、キャラクターやストーリー、建造物といった6タイプのカテゴリに属する全255種ものチャレンジが用意されており、スキンや称号、キャラクターアンロックなど、多彩なリワードが用意されているほか、幾つかのチャレンジには独自のランクも用意され、達成に応じて報酬が上昇する仕組みとなっています。
(参考:チャレンジ数のカテゴリ別内訳、キャラクター118種、ストーリー11種、バーサス70種、勢力10種、敵27種、構造物19種)
ヒーロー達のビルドを左右する大きな要素の1つに、多彩な装備品を用意した“ギア”と、3種の装備を予めセットしておける“ロードアウト”システムが存在しますが、オープンベータの開幕に併せて、以前の装備品が全て外観と効果共に刷新され、ヘルメットやグローブ、シューズ、武器アクセサリなど、見た目で装備品のカテゴリが容易に見分けられるよう改善されました。
各種装備品のレアリティと使用時に必要なシャードコストの関係は以前と同じながら、大きな仕様変更として、同カテゴリのギアを同時に装備することが禁じられたことで、同じ効果を重ねて発動することが困難となり、装備の選択や発動順が以前にも増して重要となっています。(※ 以前はクールダウン短縮x3といった特化ビルドが可能だった)
今回のオープンベータビルドは、これまでにご紹介した通り、5月19日の発売に向けて製品版を文字通り体験させるもので、ソリッドなパフォーマンスや操作感、ボーダーランズシリーズで培った十分なシューティング、ヒーロー毎に(ジャンルを超えるほど)全く異なるプレイスタイル、色鮮やかなビジュアルと壮観な演出、プレイやアンロックの繰り返しを飽きさせないバリエーション豊かなプログレッションと細やかな配慮、Gearboxらしいユーモアとアイロニー、ファニーさに至るまで、端的に言って予想以上に“申し分ない”仕上がりだと言えます。
膨大な要素を盛り込み、複数のジャンルをミックスさせた余りに野心的な取り組みの弊害として、“バトルボーン”は単純に評価することが非常に難しい作品となっていますが、少しプレイを重ねるだけで徐々に見えてくるきらびやかな魅力を数多く備えていることも事実です。
Gearboxは、予てから“バトルボーン”がボーダーランズ以上の労力を費やした作品だと重ねて強調していますが、思い起こせば前述したような評価の難しさや面白さの発見は、まるで(アートスタイルの大きな変更や、余りに時代を先取りしすぎた野心的な取り組みから十分な理解を得られず、ローンチ直前まで大きな注目を集めなかった)初代“ボーダーランズ”を見ているかのような既視感さえ感じられます。
非常に手触りが良い仕上がりを見せる“バトルボーン”が、初代“ボーダーランズ”と同様の革新や新しさをもたらす作品となるか、まずは来たる製品版の発売に向け、今回のオープンベータテストを通じてその魅力を自身の手で掘り下げてみてはいかがでしょうか。
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