Patrice Desliets氏とUbisoftが「1666: Amsterdam」を巡る裁判で和解、IPの権利は全てPatrice Desliets氏の手に

2016年4月26日 10:46 by katakori
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「Patrice Desliets」
Ubisoftとの和解を経て新たに公開された未見のコンセプトアート

2010年の“Assassin’s Creed: Brotherhood”ローンチ以前から続くPatrice Desliets氏とUbisoftの複雑な関係と軋轢を経て、2013年から裁判が続いていた新作「1666: Amsterdam」の権利問題ですが、本日Patrice Desliets氏率いるPanache Digital GamesとUbisoftが共同で声明を発表し、UbisoftがPatrice Desliets氏に“1666: Amsterdam”の権利を全て譲渡することで和解合意に至ったことが明らかになりました。

これは、Patrice Desliets氏が“1666: Amsterdam”の権利に絡む合意に伴い、ケベック上位裁判所に対する訴えを取り下げたもので、今後は“1666: Amsterdam”に関する全てのクリエイティブとビジネス的なコントロールをPatrice Desliets氏が所有するとのこと。

また、和解合意に伴い発行されたPanache Digital Gamesのプレスリリースには、Ubisoft MontrealとTorontoを率いるCEO Yannis Mallat氏のコメントが掲載されており、Patrice Desliets氏とYannis Mallat氏が共に過去の行き違いよりも、ビデオゲームの開発やエンターテインメントメディアの発展に注目していることに加え、今回の合意が皆にとって喜ばしいニュースであると共に、才能溢れるPatrice氏の成功を望む旨が記されています。

一方、“1666: Amsterdam”の権利を取り戻したPatrice Desliets氏は、喜びのコメントと共に、Panacheがまずはデビュー作である“Ancestors: The Humankind Odyssey”の開発に注力することを明言しています。

■ 参考:Patrice Desliets氏とUbisoftの関係について

  • かつて“Assassin’s Creed”シリーズの誕生を支えたPatrice Desliets氏とUbisoftの複雑な関係については、以下にまとめた経緯を参照のこと。
  • 2013年5月8日にUbisoftがPatrice Desliets氏を解雇した際、氏はUbisoftの主張が事実と異なるとして、仲間に別れを告げる余裕もないまま、2人のガードマンに連れられスタジオから追い出された経緯を挙げ、“1666: Amsterdam”の権利を求め訴訟を起こしていた。
  • 一方で、Patrice Desliets氏はUbisoftという企業そのものに対して敵対はしていないと説明し、訴訟がビジネス的な問題だと説明していた。Patrice Desliets氏は、驚くべき作品を手がけるUbisoftの人々に対する敵対心も持ちあわせていないと強調し、Ubisoftに対する感謝を伝えていた。

■ 参考:Patrice Desliets氏とUbisoft、THQ、“1666: Amsterdam”を巡る過去の経緯

  • 2010年6月中旬:Patrice Desliets氏が“Assassin’s Creed: Brotherhood”ローンチを前にUbisoftを退社。
  • 2010年10月中旬:Patrice Desliets氏がTHQの新スタジオTHQ Montrealのスタジオヘッドに就任。
  • 2011年12月中旬:Patrice Desilets氏が競業避止義務を破ったとして、THQに雇用の取り下げを求め提訴していたUbisoftとTHQの裁判が結審。THQ側が勝訴している。
  • 2013年1月下旬:THQの倒産を経たアセットオークションにて、UbisoftがTHQ Montrealスタジオと“1666: Amsterdam”、“Underdog”のIPを250万ドルで購入。これに伴いTHQ Montrealのボスを務めていたPatrice Desilets氏がUbisoftに復帰。
  • 2013年5月8日:Ubisoftが突如Patrice Desilets氏を解雇。氏はUbisoftに対して徹底抗戦の構えを見せる声明を発表。
  • 2013年5月9日:Ubisoftが、(Patrice Desilets氏に続いて)THQ Montrealから再復帰を果たしていた初期Assassin’s CreedシリーズのプロデューサーJean-Francois Boivin氏を解雇。(※ Boivin氏は現在Panache Digital Gamesの共同創設社兼プロデューサーとしてPatrice Desilets氏と共に“Ancestors: The Humankind Odyssey”の開発を進めている)
  • 2013年5月16日:Ubisoftが“1666: Amsterdam”プロジェクトの無期限凍結を正式に発表。
  • 2013年6月10日:Patrice Desilets氏が、“1666: Amsterdam”のIP購入権利と解雇の報道に絡む賠償を求めUbisoftを提訴。
  • 2016年4月25日:“1666: Amsterdam”を巡る裁判でPatrice Desilets氏とUbisoftが和解。

情報元及びイメージ:Polygon, Game Informer

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