昨晩、サンフランシスコで開幕した“GDC 2018”にて、Microsoftがビデオゲーム向けの実用的なリアルタイムレイトレーシング技術「DXR」(DirectX Raytracing)をアナウンスし、FrostbiteやUnreal Engine、Unity、Northlightといったお馴染みのエンジンがDXRの統合を既に進めていることが明らかになりました。
レイトレーシングは、現実世界と同様に(文字通り)光線の軌跡を追うことで画像を作り上げるレンダリング技術ですが、複数の光線による反射や透過、屈折を追跡する膨大なシミュレートが必要となることから、リアルタイムで十分な品質を得ることが難しく、主に映画やTV等のプリレンダ分野で用いられることが多く、ビデオゲーム分野においては、次世代の鍵を担う技術として長年リアルタイム技術や代替手法の研究が進められていました。
今回Microsoftが発表した“DXR”もやはり完全なレイトレーシングではないものの、現在の(三次元のゲーム世界を二次元のピクセル集合に変換する)ラスタライズと来るフルレイトレーシングの橋渡しとなる代替技術として位置づけられており、DirectX 12 APIのHLSL用シェーダーとして組み込まれ、現行のDX12対応ビデオカードで動作するほか、リリース初日からD3Dのデバッグ/分析ツールPIX for Windowsに対応するとのこと。
Microsoftの“DXR”は、現行のGPUコンピュートやスクリーンスペースエフェクト(反射等)に似た、現行のラスタライズに幾つかのレイトレーシングレイヤを追加する手法で、早くもRemedy EntertainmentのNorthlightに組み込まれたデモンストレーション映像に加え、EAの研究開発部門SEEDによる新プロジェクト“PICA PICA”のハイライト映像が登場しています。
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