2013年3月の“BioShock Infinite”発売と2014年2月に行われたIrrational Gamesの実質的な閉鎖を経て、2014年の後半から開発が進められているKen Levine氏の未発表新作ですが、2017年11月にようやく名称が“Ghost Story Games”に決まった新スタジオの動向と新作の進捗に注目が集まるなか、昨日BloombergのJason Schreier氏が“Ghost Story Games”と新作の内情を報告。予てから難航している開発状況のみならず、次回作に関する幾つかのディテールが浮上し話題となっています。
今回の報告は、Jason Schreier氏が“Ghost Story Games”の元従業員を含む開発者15名から得た証言を元にまとめたもので、始動から8年が経過しても終わりが見えない計画の現状をはじめ、Ken Levine氏の強い作家性と完璧主義傾向が及ぼす計画の変更や開発者への心的負担など、傑作“BioShock Infinite”の惨状を再び繰り返すような既視感のある内容が語られています。
Ken Levine氏が強烈な魅力とある種の難しさを備えたクリエイターであり、コンセプト/ビジョンそのものが非常に難解であること、そのことが生む様々な弊害はさておき、興味深い点として、ナラティブレゴを掲げた次回作について以下のようなディテールが報じられています。
- 当初(この当初がいつ頃を指すのか詳細は不明)、ナラティブレゴを採用する次回作は2017年秋までにリリースされる予定だった。
- この作品は、3つの異なる勢力が共存する謎の宇宙ステーションを舞台とするSci-Fiシューターで、プレイヤーの行動によって各勢力との関係が味方、敵、或いはその中間と動的に変化するシステムを特色としていた。
- 2016年頃には、作り込まれたレベル環境とリッチな3Dグラフィックスを備えたバージョンが存在していた。
- Ken Levine氏は新作のクリエイティブに関する大きな裁量と権限を持っており、Take-Twoが(BioShockのように)再び偉大で革新的な新フランチャイズを生み出せるよう十分な時間と資金を提供している背景もあり、リリース目標は2017年秋から2018年、2019年へとどんどんずれ込んでいる。
- 開発に数週間から数ヶ月を要したコンポーネントが廃棄されることもあり、Ken Levine氏が“Dead Cells”や“Void Bastards”といった優れたインディー作品にインスパイアされ、一部機能のオーバーホールを命じるような変更が絶え間なく続いている。
今回初めて浮上した「3つの勢力が存在する謎の宇宙ステーション」設定が現時点でどの程度残されているのか、詳細は不明ですが、“Ghost Story Games”とKen Levine氏の新作が完成するためには、発売まで1年を切る段階でさえまともにプレイできる状態ではなかった傑作“BioShock Infinite”と同じく、Rod Fergusson氏のように強烈なクロージング力でKen Levine氏に拮抗しうる(つまりスタジオジブリにおける鈴木さんのような)極めて有能な人物が必要であることは想像に難くなく、世界中のファンが首を長くして待ち続けている新作の進捗と動向に改めて注目が集まるところです。
余談ながら、Ken Levine氏の次回作である“Ghost Story Games”のデビュー作については、予てから没入型のシム作品になると伝えられており、2018年末には小規模な“Friends and Family”テストを伴うプレイアブルなビルドが存在したこと、2020年10月にはRPG要素を備えた没入型Sci-Fi FPSの開発が後半のフェーズに入ったこと(その後、“後半の段階”という文言は削除)が知られていたほか、2021年1月にはKen Levine氏本人が2021年内に新作をお披露目する可能性がゼロではないと発言し話題となっていました。
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