4A Gamesが「Metro」シリーズの15周年アニバーサリー映像を公開、ロシアのウクライナ侵攻によって内容が変更となった次回作の続報も

2025年3月17日 9:50 by katakori
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「Metro」

昨年11月に“Arizona Sunshine”シリーズで知られるVertigo Gamesが開発を担当したVRスピンオフ“Metro Awakening”がリリースされた「Metro」シリーズですが、新たに4A Gamesが3月16日に迎えた本シリーズの発売15周年を祝い、シリーズの誕生と成功、15年に及ぶ道のりを振り返る素敵なアニバーサリー映像を公開しました。

また、公式サイトにも15周年を祝うメッセージが掲載され、長年シリーズを支えてきたファンに感謝を伝えているほか、予てからの発表通り、現在も2つのAAAプロジェクト(1つは“Metro”シリーズ最新作、もう1本は未発表の完全新規IP)の開発を進めていると報告しています。

さらに、来る「Metro」シリーズ最新作についても言及されており、現在もシリーズの原作者であるドミトリー・グルホフスキー氏との関係を継続し、共同で最新作の開発に取り組んでいることを明言しています。

なお、「Metro」シリーズ最新作は、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う開発者たちの経験に基づき、ストーリーをよりダークな内容に変更したことが知られており、今回の声明においても、紛争と権力闘争、圧政の恐怖、自由の代償が生活の一部となっていることから、こういった要素が必然的にゲームを形作っていると説明。シリーズの特色である政治的かつ反戦的で、エモーショナルな物語は、現在も続くドミトリー・グルホフスキー氏との共同作業によって、このテーマは確実に継続されると明言しています。

余談ながら、「Metro」シリーズを生んだロシアの著名な小説家で、かつてはジャーナリストでもあったドミトリー・グルホフスキー氏は、プーチン政権によるウクライナ侵攻について、当初からロシア政府を強く批判し、ウクライナ支持を表明していましたが、2022年にはロシアの(ウクライナ侵攻の開始から僅か数日後に発布された)フェイクニュース拡散禁止法と対テロ法によって有罪となったことで、ロシアを離れ、本人不在のまま逮捕扱いとなっていました。(その後、欠席裁判を経て懲役8年の判決が出ている)

加えて、ウクライナで2006年に設立された「4A Games」については、2013年末から2024年2月下旬に起こったマイダン革命、特に100名近い市民が犠牲となった“Ukrainian Heavenly Hundred”(ウクライナの天国の百)等に顕著な極めて危機的な情勢を鑑み、2014年5月に“マルタ共和国”で新スタジオを設立し、本社機能を移転していました。

「Metro」シリーズ最新作がよりダークな物語へとシフトした背景には、こういった抜き差しならない政治的危機が色濃く影響しており、“Metro Exodus”以降の展開が具体的にどう変化しているのか、来る最新作のお披露目に改めて大きな期待が掛かるところです。

情報元及びイメージ:4A Games

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