先日のコンパニオンお披露目を経て、昨晩20分に及ぶ本格的なゲームプレイ映像がお披露目された人気シリーズ最新作「ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者」ですが、この映像公開に併せて大手メディアのプレビューが解禁され、最新作に関する非常に興味深いディテールとインプレッションが明らかになりました。
今回は昨晩の映像と新たに公開されたスクリーンショットと共に、ロマンスから引き継ぎ要素、キャラクターメイキングまで、最新作の気になる要素をカテゴリ別にまとめてご紹介します。
■ ゲームプレイの全体的な概要やインプレッション
- 先日公開されたコンパニオン紹介トレーラーのトーンが(まるでヒーローシューターのように)やや明るく楽しい雰囲気だったため、海外コミュニティではこれを懸念する声が上がっていたが、プレビューを公開した多くの全てのメディアがこれについて言及しており、最新作のトーンが非常にダークで(前述したトレーラーのように)軽々しいものでは全くなかったと説明している。一部のメディアは、多くのファンが望んだ真のBioWareが遂に戻ってきたと評価している。また、プレビュー向けに用意されたデモが非常に高品質で、極めて完成度の高いものだったことも多く言及されている。
- “ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者”は、(アンティヴァやセダス北東部の半島リヴェイン、アンダーフェルの南部に存在する要塞ワイズホプト、ミンラーソスを含むテヴィンター、アーラサンの森、ドワーフの巨大な地底回廊など、かなり広域な地域をカバーすることから)過去作と同じく“オープンワールド”タイトルではない。
- “ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者”は完全にオフラインでプレイできるシングルプレイヤー専用の新作で、マイクロトランザクションは導入されない。
- 新たに導入されたリアルタイム戦闘については、デモの仕上がりが非常に良かったことから高く評価するインプレッションが多く見られる一方で、未知数な部分も多く、伝統的なメカニクスの刷新を惜しむ声もあり、大きな期待と幾ばくかの不安が入り交じる状況となっている。
- キャラクターのビジュアルが特徴的で、シリーズの象徴的なタロットアートに近い彫刻のような造詣のキャラクターモデルに加え、絵画的なレンダリングの肌、優れたライティング、ゴージャスな髪型等によって独創的かつ高品質な外観を実現していると高く評価されている。
- 前作に続いて主人公グループの拠点を管理・運用する要素が導入されるが、前作に登場した審問官の拠点“スカイホールド”ほど細かな運用は求められない。
■ コンパニオンとのロマンスについて
- 最新作には引き続きコンパニオンとのロマンス要素が導入される。
- それぞれに異なる性的指向を持っていた過去作とは異なり、最新作は全コンパニオンが(性別に関係なく恋愛や性的欲求を抱く)パンセクシュアルとなる。IGNのインタビューに応じたゲームディレクターCorinne Busche氏は、本作のパンセクシュアルが(BG3に顕著な)所謂プレイヤーセクシュアルではなく、具体的な性的指向としてのパンセクシュアルであり、その背景や過去が描かれる場合もあるとのこと。
- 第1章で全ての仲間が揃うことから、早い段階でロマンス要素が始まるが、恋愛に真剣に取り組むことになるのは、ゲーム後半になってから。
- “ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者”には、ヌードを伴う本格的な性描写が用意されているが、その内容や過激さはキャラクター(の人物像)によって異なる。現実と同じく、コンパニオンは多様な性格を持っていて、中にはフィジカルで積極的な人物もいれば、紳士的で親密かつ官能的な関係を望む人物もいる。なお、本作のロマンスは(クマセックスに象徴される)愉快でインパクトのあったBG3に比べ、より現実的で共感が得られるような描写を目指している。
■ 主人公のキャラクターメイキングについて
- 最新作“ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者”の主人公となる“ルーク”は、カスタム可能なキャラクターで、外観や背景など、様々な要素を自由に設定できる。
- 初のカスタム要素として、三角形のチャートを用いた体型の自由な調整が可能となる。
- 肌の色に加え、4種の種族(エルフ、ドワーフ、人間、クナリ)、3つのクラス(戦士、魔道士、ローグ)が選択でき、各クラスには3種のスペシャライゼーションが用意されている。
- スペシャライズの例:戦士には、ライフスティールやその他不気味な能力を持つ“Reaper”、大型の剣を振るう“Slayer”、タンク型の“Champion”が存在する。
- 主人公“ルーク”には、出自と背景に関係するオリジンストーリーと6種の出身勢力が用意されている。選択可能な勢力として、アンティヴァの黒カラスやグレイ・ウォーデン、シャドウドラゴン(テヴィンターで奴隷や弱者を助けている秘密結社、コンパニオンのナーブもメンバーの1人)が確認されている。
- 選択した勢力によって、独自のダイアログオプションが用意されるほか、特定の恩恵も得られる。例:シャドウドラゴンを選択した場合、ヴェナトリの信者に追加のダメージが付与される。
■ 過去作からの引き継ぎについて
- “ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者”に過去作のセーブデータをインポートする機能は導入されない。
- ゲームディレクターCorinne Busche氏は、本作が10年ぶりの続編であることから、プレイヤーが過去の選択を覚えていない可能性があるほか、新規プレイヤーが過去の経験を逃しているように感じてしまわないよう、海外ドラマによく見られる“これまでのドラゴンエイジは……?”的な導入要素を用意し、タロットカードの選択を通じて、背景や過去に下した決断を通じて異なる世界の状況を作り出すことができる。
- 氏は、本作が完全にオフラインでプレイでき、過去の選択を継承するためにアカウントをリンクする必要はないと明言していることから、前作“Dragon Age: Inquisition”で過去作の選択を反映するために用意された“Dragon Age Keep”との連携には対応しないと考えられる。
■ 戦闘システムについて
- “ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者”の戦闘は、一時停止とアビリティホイールを併用する本格的なリアルタイムアクションに生まれ変わる。
- アビリティホイール使用時は時間が停止し、各種アビリティやコンボを選択することができる。
- アビリティホイールには、主人公ルークに同行するコンパニオン2人に対する指示も含まれており、それぞれに3つのアビリティの割り当てが可能。つまり“Mass Effect”に近い。(そのため、コンパニオンの細かな操作は想定されていない模様)
- アビリティホイールとは別にショートカットで一部の能力を使用する機能も用意される。
- アビリティはクールダウン方式。
- 敵の体力バーは赤がヘルス、黄色がアーマー、青は魔法的なシールドを示している。
- タクティカル要素の有無は今のところ不明で、デモ中にシリーズの伝統的な俯瞰のタクティカルビューは見られなかった。
- ローグに“Batman Arkham”風のパリィが存在したとのこと。
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