2004年の設立以降、新生“Sam & Max”シリーズと“Tales of Monkey Island”に代表されるLucasArts直系のアドベンチャー作品をはじめ、CSIやWallace & Gromit、Back to the Futureなど多数のライセンスタイトルを手掛け、2012年のビデオゲーム産業を席捲した“The Walking Dead”の成功を経て、一躍メジャーデベロッパに成長した「Telltale Games」ですが、新たに同スタジオのVP Steve Allison氏がPolygonのインタビューに応じ、Borderlands新作誕生の経緯や、50人規模の体勢で4本のタイトル開発を進めるTelltale特有の開発手法について興味深い言及を行いました。
今回は、先日のVGXで行われたお披露目を経て“Borderlands”と“Game of Thrones”、“The Walking Dead”シーズン2、“The Wolf Among Us”の開発を同時に進めていることが明らかになったTelltaleの舞台裏に関する情報をまとめてご紹介します。
- Gearboxと提携する新作“Tales from the Borderlands”は、VGA 2012の客席でGearboxとTelltaleのテーブルが偶然隣り合い、お互いのタイトルと受賞に関する議論がテキーラをしこたま飲んだ状態で盛り上がったことから誕生した。Steve Allison氏は、単なるIPがいわゆるフランチャイズへと成長する背景に、キャラクター達がオーディエンスに愛される過程が存在すると述べ、ペースの速いシューティングと多彩なLootを特色とするBorderlandsをキャラクタードリブンなナラティブに造り替えることは、Borderlandsユニバースに多くのストーリー的な可能性が秘められていることから、何ら困難なチャレンジではなかったと説明している。
- Telltale Gamesは、タイトルの開発において、全てのスタッフが同じオフィスで働き、作業の外部委託は行わない。
- Telltale Games内部には、インゲームの舞台となるセットの構築、シーンのアニメーション作成、プロデュースを行うリーダーチーム、各エピソードのディレクションを行うディレクターチームなど、役割の異なるグループが存在しており、海外デベロッパにしばしば見られるタイトル固有の開発チームという分類は存在しない。
- こういった構成からTelltale内部では、グループが複数のプロジェクトを前後しながら開発を進めており、例として、アニメーショングループがThe Walking Deadのエピソード1つを作業し、その後The Wolf Among Usのエピソードを手掛け、その後再びThe Walking Deadの開発に戻るといった、エピソード形式のタイトル開発に優位なワークフローが出来上がっていることを挙げている。
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