近年ビデオゲームの表現力が上がることにより、社会的な問題が様々噴出している様子がよく見られます。L4D2やBorderlands、そしてMW2等で見られたオーストラリアでのレーティング問題、ドイツでの規制の問題、日本ではアダルトゲームの表現が世界的に問題になった事もありました。さらに記憶に新しい所ではコナミがパブリッシャーとなってリリースが予定されていたイラク紛争を描いた「Six Days in Fallujah」が様々な社会的な批判を受けリリースが中止されました。
まさに明日リリースされるMW2でも空港の残虐なシーンの扱いなどまさに”今”の話題となるわけですが、海外のゲームに関する様々な社会的なトピックを扱うTalking About TheseのDaniel Floyd氏がこういった近年よく見られる問題について映像を作成して意見を述べています。映像では前述のSix Days in Fallujahを例にあげ経緯やニュース番組などでの討論、そしてコナミがリリースストップに至った状況なども細かく説明されています。なお、該当のFoxNewsの全編は公式サイトで公開されています。
氏はビデオゲームの表現力が上がったと共に既に作品性が上がってきている事も述べ、真実と言う物は憎しみやセクシャリティ、戦争、依存症、悲惨さ等そういったネガティブな物の先にある事もあるとしています。ビデオゲームがすでに生まれたての赤ん坊のようなメディアではなく、そういった物を描く事ができる成熟を迎えつつある事と世間一般の認識の温度差にこういった問題が噴出している様に思えます。映像でもゲームデベロッパは「ただゲームを作っているだけなのに……」といった表現も見られ、作り手側と消費者側、そしてその入れ物となる社会共通の問題であると言えそうです。ゲームも社会性や芸術性、そしてその影響力について良し悪しでは無く、それらを内包し対応していく事が求められる時代がそこまで近づいてきているという事でしょうか。
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