今年の4月に始まった「Call of Duty: Black Ops」の暗号解読企画、開始当初はCall of Duty: Black Opsの正式タイトルすら存在せず、そもそもCoDシリーズのプロモーションかも判らない状態でしたが、第8回の暗号解読からはいよいよ本編に用意された暗号や謎に迫り始めました。
本編に用意された膨大な謎を詳らかにし、複雑に絡み合った糸の整理を進めたい所ですが、今回は今後続く本編の解読を進める事で見えてくる物語に大きく影響を与える番外編の1回目をお送りします。
この番外編では今年の8月、Call of Duty: Black Opsにゾンビモードは搭載されるのか否かが注目を集めていた時期に、Treyarchが海外メディアに送付した32枚に渡る資料の検証を進めていきます。資料の内容はほとんどが第二次世界大戦頃の物となっており、一見本編との関係性は薄そうに感じられますが、読み解く事でCall of Duty: Black Opsに判りやすく存在する敵勢力”GK”と、主人公達が所属する”CIA”、およびアメリカの関係性が可視化されていく事となります。(※ 資料の一覧はFlickrからご確認下さい)
これまで進めてきた暗号解読で常に名前が登場してきた”GK”、本編では終ぞその名前が呼ばれる事は無かったものの、INTEL上ではGKの調査が進められており、シュタイナー博士やクラーク博士がGKに所属する科学者であった事が判明しています。また、ミッション7″Numbers”のとある場所にはGKロゴの入ったスーツケースを持つ人物の写真が発見されています。
暗号解読で常に名前が挙がっていた”GKNOVA”から、GKがどうも組織だった集団で、Novaプロジェクトと呼ばれる計画を進めている事が判明したのは解読の第6回。そこではGKのロゴやアメリカの何らかと内通している様子が明らかになっていました。
さらにミッション11″WMD”のINTELではRyan Jacksonによる調査からGKが”Gorki-Korolev Medical Company “(Gorki-Korolev製薬)という製薬会社である事が明らかになっています。
という事で、この辺りの内容を頭に置いて以下に進めていく各書類の考察を読み進めて頂ければと思います。なお、各書類のイメージにはFlickrへのリンクしてありますので、文字の詳細まで確認できるイメージはそちらでご確認下さい。
一枚目にご紹介するのはトレーラーでもお馴染みの文言「嘘は所詮嘘だ、奴等がそれを書き記して歴史と呼んだからって、真実になるわけじゃない」を記載した書類です。実際に知られている歴史と、後に続く書類から見えてくる真実の間に深く暗い川が横たわっている事を示唆するかの様な意味深い一文となっています。
このイメージにはフグ毒として知られるテトロドトキシン(組成式C11H17N3O8)が描かれています。このテトロドトキシンはヴードゥー教におけるゾンビを作る為に使われるゾンビ・パウダーの主成分としても知られており、この書類群が登場した8月時点では搭載が確定していなかったゾンビモードを示唆する物として注目を集めました。
このイメージには何らかの紋章と暗号らしきテキストが記載されています。紋章はアメリカ合衆国の国章に似た紋章に見えますが、ピラミッドの上に描かれたマークは”プロビデンスの目“で無い事からこのマークが米国章とは別の何らかである事が判ります。
このイメージのピラミッド上部に何かが描かれたマークは、フリーメイソンやイルミナティなど秘密結社的な何かを示すデザインとして様々な映画やアニメ、マンガと言ったコンテンツの中身散見されます。
その辺りの予想を元にドイツ関連のイコノグラフィー周辺を当たっていくと、このマークがナチスの親衛隊リーダーを務めていた時期のハインリヒ・ヒムラーがドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州にあるWewelsburg城の床に描かれたマークを元にシンボルとして採用した”Black Sun“である事が判りました。(親衛隊のSSマークもBlack Sunの要素と酷似したルーン文字のデザインが採用されています)
という事で、次は暗号に目を向けてみます。ここに記されているテキストは以下。
mz yviym niqpiu oocnxzc. ftwvjkvl. cvbkwkjskmi. bji xcwb. vlm vvcvl. jnsug fzqyojx bji mxmt. usugsvg lqfi qv. kwx za isl. ditkidg mv vlm yitviqu evf xpg hmcha uxitx ecpskro. rsegv. o.gvucr s.psenilii. jgaiti wh xpg ftcgs uyv. uiitgp vlm vvcvl. qv ma uxqnp bjizg. wwp sn vlm jyl. hsct pmvxmtw. jwmtfyvi 87. xidytcv zcwi gb giklteakp if vmo gck lwpszgq.
このテキストはピリオドの位置と”87″という数字が混在している辺りから推察して、どうやらカエサル暗号かビジュネル暗号の物である事が予想されますが、カエサル暗号でスライドを総当たりしても読めるテキストにはならない様子で、どうやら恒例の”鍵”を探す必要がある事が判ります。
ここで前述のBlack Sunと同様、ヒムラーが傾倒したオカルティックな要素を調べていくとオーストリアの発明家Hans Horbigerが1894年に提唱した宇宙の物質は全て氷により構成されると説いた似非科学の哲学理論”World Ice Theory”の存在が浮かびあがりました。
この”World Ice Theory”はヒトラーが掲げたアーリア人による純潔主義に絡む物で、1905年にユダヤ人の理論物理学者アルベルト・アインシュタインが発表した特殊相対性理論に対抗する為にナチスが採用した理論で、プロパガンダの1つとしてヒムラーが強く推進した事で知られています。
という事でヒムラー繋がりから”Ice”を鍵(Passphrase)にビジュネル暗号でテキストをデコードすると以下の様なテキストが出てきました。
ex ungue leinem mkultra. blurbird. artischocke. the past. the truth. blome brought the evil. someone hide it. gov vs god. believe in the welteis and the deads start walking. power. g.erman k.nowledge. beware of the black sun. search the truth. it is still there. son of the hud. four letters. buildung 87. tabular rasa ex yggdrasil ad rem cui honorem.
これを整理し、日本語訳を加えると以下の様になります。
Ex Ungue Leinem(※ 不明、古いラテン語か?)
Mkultra.(※ MKウルトラ計画、CIAが進めていた洗脳実験のコードネーム)
Blurbird.(※ ブルーバード計画、MKウルトラ計画と同様にCIAが進めていた洗脳実験のコードネーム)
Artischocke.(※ アーティチョーク計画、ブルーバード計画の後期計画を指す)
The past.(過去)
The truth.(真実)
Blome brought the evil.(Blomeは災厄をもたらした)
Someone hide it.(誰かがこれを隠せ)
God vs god.(神と神の戦い)
Believe in the Welteis and the deads start walking.(Welteisを信ずれば、死者は歩き始める)
Power.(力)
German knowledge.(ドイツの知識)
Beware of the black sun.(黒い太陽に気を付けろ)
Search the truth.(真実を探せ)
It is still there.(それはまだそこにある)
Son of the Hud.(Hudの息子)
Four letters.(4つの文字)
building 87.(ビルディング87)
tabular rasa ex yggdrasil ad rem cui honorem.(不明)
既に簡単な訳を並べただけでもヤバそうな内容が並んでいる事が明らかですが、幾つか気になる部分を掘り下げてみます。
■ Blomeは災厄をもたらした
“Blomeは災厄をもたらした”の文章に登場している人物”Blome”はナチスドイツのDeputy Reich HealthのリーダーとReich Research Councilにおける癌研究の全権代表を務めた科学者Kurt Blome博士を指していると思われます。
Kurt Blome博士は医学と軍事の研究を進める傍ら、細菌兵器の研究も行っており、アウシュヴィッツ強制収容所にてサリンの人体実験を行っていた事や発がん物質の兵器利用の研究を進めていた事が知られています。
大戦終結後、Kurt Blome博士は1945年11月20日から1946年10月1日にかけてアメリカ・イギリス・ソ連・フランスが行った、ナチの指導者を裁く国際軍事裁判”ニュルンベルク裁判”において死刑を免れないと考えられていましたが、アメリカの介入によるとも噂される取引で釈放され、アメリカへの情報提供に合意、アメリカに移住したKurt Blome博士は1951年に後のMKウルトラ計画の前身であるペーパークリップ作戦に参加する事となります。
■ Welteisを信ずれば、死者は歩き始める
次に”Welteisを信ずれば、死者は歩き始める”の文言に見られる”Welteis”とは恐らく前述のヒムラーが推進した”World Ice Theory”(※ 本来は”Welteislehre“)を指していると思われ、前述のKurt Blome博士の経緯も含め、どうやらCIAの洗脳計画などがこれらの流れを汲む物である事を想起させます。また、この技術が死者を歩かせるゾンビの技術に繋がっている事も示唆しています。
■ Hudの息子
これは何を指しているのか、真っ先に思い浮かぶのは本作の登場キャラクターであるハドソンの名前ではないでしょうか。今後の暗号解読でお知らせする事になる内容に軽く踏み込んでしまいますが、本編中に息子の存在については言及されていないものの、Call of Duty: Black Opsでは本編終了から10年後の出来事についても言及されており、そちらとの関連も気になる所。
■ 4つの文字
これまでの文脈から考えると4つの文字はGK NOVAの”NOVA”を指す物が候補として考えられます。ちなみにNOVAとはラテン語で”新しい”を意味する物で、ナチスの核開発計画のコードネームとして使用されていた事が知られています。
■ ビルディング87
これは恐らくハワイの真珠湾にあるFord島にある軍事施設の1つ”Building 87“(※ Googleマップで確認出来ます)を指している物だと思われます。
■ Tabular Rasa Ex Yggdrasil Ad Rem Cui Honorem
何を意味する物か意味不明のこの文言ですが、Tabular Rasaはロード・ブリティッシュのMMORPGタイトルに酷似していますし、Yggdrasilは世界樹として知られるユグドラシルとして読む事が出来ます。この辺りから調べていくとこの文言は古いラテン語で、どうやら世界を正しい方法で浄化せよといった内容が書かれている模様です。
このイメージはJ・D・サリンジャーが1951年に発表した小説”ライ麦畑でつかまえて”の1ページ目です。このイメージが同梱された意味は不明ですが、”ライ麦畑でつかまえて”については、ケネディ大統領を暗殺したリー・ハーヴェイ・オズワルド、ロナルド・レーガン大統領の暗殺未遂事件を起こしたジョン・ヒンクリー、そしてジョン・レノンを暗殺したマーク・チャップマンがそれぞれ所持・携行・愛読していた事が知られており、しばしば語られるフィクショナルな陰謀論の中で洗脳の鍵として登場しています。
今回の資料群にはTreyarchが作成した物に加えて、多くの実在する資料が含まれています。このイメージも実在する内の1つで、第二次世界大戦下のドイツでナチスに協力し、アウシュビッツ強制収容所等での大量虐殺に用いられた毒物の研究などを進めた巨大企業”IG・ファルベン”の関連会社を解説した資料です。
“IG・ファルベン”は今回の番外編を含め、今後の解析の中で非常に重要な位置にある存在で、今後の理解を深めるためにも一度この巨大トラストについて概要を説明しておきます。
■ IG・ファルベン社の概要
IG・ファルベンの正式名称はIG・ファルベンインドゥストリー、1925年にドイツのバーデン・アニリン・ソーダ社、フリードリッヒ・バイエル社、ヘキスト社、アニリンファブリカツィオン社、レオポルト・カセラ社、カレ社、グリースハイム・エレクトロン社、ワイラー・テル・メール社の8社が合併し設立された企業で、アメリカのデュポン社、イギリスのインペリアル・ケミカル・インダストリーズ社と共に世界の化学産業を支配した巨大企業の1つです。
IG・ファルベンは第二次世界大戦中にナチスの強制収容所のガス室で利用された毒ガス”ツィクロンB”を開発し、子会社であるデゲッシュ社が販売にあたりました。
また、IG・ファルベンにはこれら毒ガス兵器を始めとした化学兵器の研究に従事する多くの科学者が在籍しており、大戦終結後この技術がアメリカに渡った事で、既にこの暗号解析連載の中で何度か登場したMKウルトラ計画やペーパークリップ作戦への礎となっています。
今後この番外編ではIG・ファルベンとこれに関わった科学者、そしてアメリカとの深い関係が見え隠れする資料が多く登場する事となります。
■ IG・ファルベン社とアメリカ大企業の関連
この資料はIG・ファルベン社とアメリカの大企業の関連を示した物で、同様の文献がこちらのIG・ファルベン関連資料で確認できます。
IG・ファルベンの子会社にはアメリカのAmerican I.G社(後のジェネラルアニリン社)が存在しており、この2社の重役会のメンバーに当時のアメリカが誇った大企業をコントロールする人物達が含まれていた事がこの資料には記されています。
その関連先と関係したIG・ファルベン及びAmerican I.G社重役会のメンバーの概要は以下の様になっています。
- “連邦準備銀行”とナショナルシティーバンクのC.E. Mitchell会長
- 自動車メーカーで所謂ビッグスリーの1つとして知られる”フォード・モーター”を設立したEdsel B. Ford氏
- 巨大金融企業として知られる現在のJPモルガン・チェースへと繋がる”バンク・オブ・マンハッタン”の会長を務め、ニューヨーク連邦準備銀行の設立にも関わったPaul Warburg氏
- ロックフェラー財団が設立した巨大石油企業”スタンダード・オイル”のディレクターを務めたWalter Teagle氏
■ 見え隠れするロバート・マクナマラ国防長官との関係
上述の大企業達に及ぼすIG・ファルベンの影響力が明らかになっただけでも相当なインパクトが感じられる内容ですが、さらにここでは本編にも登場したロバート・マクナマラ国防長官との関係性も浮かび上がります。
マクナマラ氏は1961年の国防長官就任に至る以前、1946年にフォードへ入社、その後経営の立て直しや財務分析を担当し重役に昇進、1960年には初のフォード家出身ではない社長に就任し、一族経営で知られるフォード社と深い関わりを持つ人物であった事が知られています。
この事が何かの符丁となるのか、今の所は明らかではありませんが、Call of Duty: Black Ops本編中に登場するマクナマラ国防長官は色々な意味で謎多き人物であり、この事が今後の検証に深く影響を与える可能性は高そうです。
■ そして浮かび上がるGK社とIG・ファルベンの関係
このイメージは左側にこれまで解説してきたIG・ファルベン社のロゴ、そして右側にこれまでの解析で登場済みのGKのロゴを並べた物です。
記事冒頭で述べた通り、”GK”とは”Gorki-Korolev Medical Company “(Gorki-Korolev製薬)という製薬会社である事が明らかになっており、このあからさまな類似点が見られるロゴマークからはGK社がIG・ファルベン社の意志を次ぐ組織である事を如実に表す物で、Call of Duty: Black Opsの物語に流れる背景が第二次世界大戦下のナチスから脈々と続いてきた”何か”によって構成される事を表してはいないでしょうか。
ひいては、これまで解説してきたIG・ファルベン社とアメリカの大企業の密接な関係性、マクナマラ国防長官の繋がり、CIAが進めていたMKウルトラ計画、そして敵対組織として描かれていたGK社が遂に1つのテーブルに駒を揃えた様にも見受けられます。
これは第二次世界大戦終結後、1947年に連合国軍がIG・ファルベンの役職員23名を戦争犯罪の容疑で起訴したIG・ファルベン裁判の際に、ヒトラーがドイツの有事下における自給自足の経済を確立する為に実行した四カ年計画の第2次四カ年計画を率いていたIG・ファルベンのCarl Krauch博士を追求した裁判のマイクロフィルム資料です。
Carl Krauch博士はIG・ファルベンの前身の1つであるバーデン・アニリン・ソーダ社の役員で、IG・ファルベンでも役員を務め、裁判の結果、強制収容所の収容者及び民間人、捕虜の奴隷か、虐待、拷問、殺人による戦争犯罪と非人道的犯罪で有罪となり、6年の実刑判決を受けています。
この資料は1941年1月2日、1939年9月1日の第二次世界大戦から2年弱が経過し、ユダヤ人大量虐殺が遂に本格化するマダガスカル計画の後、アドルフ・ヒトラーからIG・ファルベンに対して送られた感謝状です。
資料にはヒトラーの署名(※ 署名はWikipediaで確認可)がしっかりと記されており、これまで解説してきたIG・ファルベンとナチスの深い関係性が記された書類となっています。
このイメージはアメリカの発明家ハーマン・ホレリスが発明したタビュレーティングマシンに利用されたパンチカードの流れを汲むIBMの80欄カードだと考えられます。イメージにはカードの一部しか収められていないものの、パンチは空けられておらず未使用の物である様子。
IBMはこのホレリスが発明したパンチマシーンを元にしたパンチカードマシンを販売しており、第二次世界大戦下のナチスと協力関係を築いたIBMはナチスにこれを提供、これにより強制収容所施設での収容者の分類や死者の集計が格段に効率的され、後の大量虐殺に繋がる事となります。
この両者の関係は2001年に発刊されたアメリカのジャーナリストEdwin Black氏が著した”IBM and the Holocaust: The Strategic Alliance between Nazi Germany and America’s Most Powerful Corporation”(国内では”IBMとホロコースト―ナチスと手を結んだ大企業”として柏書房から2001年11月に発刊)により注目を集め、その中には収容者の管理に同性愛者が3番、ユダヤ人が8番、ロマを12番として管理されていたなど、衝撃的な内容が記されています。
これが世界的なベストセラーになり、大きなスキャンダルとなったIBMは当時の状況などを説明する公式の弁明を発表、ロマ人の団体がホロコーストを効率化し大量虐殺を幇助したと訴えた裁判がスイス連邦最高裁で争われた事でも注目を集めました。
こちらもホレリスのパンチカードですが、書類08のカードよりも古い物に見えます。×印と矢印が書かれた跡が確認出来ますが、カード自体は使用されていない様子です。
またもパンチカードですが、ここにはIG・ファルベンのロゴと共に”Windows2surturday”の謎の文字が記され、カードがパンチでは無く塗りつぶされている事から何らかの暗号が記されている物と考えられます。
しかしこれについては現在の所まだ一切糸口が見いだせず、何を意味する物か判らないままです。パンチが読め……ません。
判らないまま放置した資料もあるものの、やっと10枚目まで読み解いてきた今回の解析、残る資料は22枚……。既に相当のテキスト量になってしまったので、今回はここまで!という事で残る22枚は次回以降の番外編に続けたいと思います。
なお、残る資料ではナチスとIG・ファルベンの収容施設や毒ガスに纏わる内容からGKNOVA計画との関連が浮き彫りになり、さらにCIAとナチスの間により具体的な関係性が見出される事となります。
今回のまとめとして明らかになった重要な要素はやはりIG・ファルベンの存在で、そこから拡がるアメリカ社会/経済/政治との深い関係性が挙げられるのではないでしょうか。今回浮き彫りになった両者の関係性は、第二次世界大戦における敵対国としての関係性を考えると非常に違和感のある物で、むしろアメリカがナチスを求めたとすら感じられる内容でした。
やや蛇足になりますが、ここには第一次世界大戦を終えた好景気に沸くアメリカで1920年代にウォール街で大きなうねりを見せたドイツに対する投資ブームが背景にあり、この資金によりドイツでは今回解説したIG・ファルベンをはじめとした巨大企業が多く誕生、後のヒトラーとナチスの財源となった流れが存在します。
また、この動きには戦争関連の特許を多く保有したいアメリカの意図も大きく絡んでおり、このドイツへの投資ブームの推進力になった人物こそが後に国務長官を務める事となるジョン・フォスター・ダレス氏であった事が知られています。
そしてダレス氏が国務長官を務めたのはドワイト・D・アイゼンハワー政権下であり、その任期にはCIAによる洗脳実験であるMKウルトラ計画が開始され、Call of Duty: Black Opsのミッション1で描かれたカストロ議長暗殺を企てたOperation 40も実施、さらにアイゼンハワー大統領は大将時代にMKウルトラ計画の前身であるペーパークリップ作戦に関与している事が知られており、いよいよBlack Opsとケネディ大統領暗殺との具体的な関連性が見え隠れする状況になってきたとも言えそうです。
という事で、だんだん何を調べているのかよく判らなくなる程にカオスな状況になってきた暗号解析、まだ番外編が続きますが、なんとかこの大風呂敷が収束する状況を迎えられるよう進めていきますので、次回をお楽しみに!
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