「Hawken」のカスタマイズ性やUDK採用の理由、そしてAdhesiveの開発メンバーに関する新情報まとめ

2011年4月25日 11:08 by katakori
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インディータイトルながら、大作感溢れる世界観とアクションでメック好きの心を鷲づかみにしているAdhesive GamesのメックFPSシューター「Hawken」、先日は開発スタッフの多くが“第9地区”や“ブレードランナー”に加え、“攻殻機動隊”や“鉄コン筋クリート”などにインスパイアされていると共に、アートディレクターKhang Le氏が横山宏氏の“マシーネンクリーガー”から大きな影響を受けていることが明らかになりました。

今回は前回と同じくRespawnactionのインタビューとEdgeが行ったインタビューから判明したゲームのプレイ要素や映像技術に関する新しい情報をまとめてお届けします。

「Hawken」には多用な戦略やプレイスタイルを実現するメックのカスタマイズが用意される

Hawkenに登場するメックのカスタマイズ性について質問されたAdhesive Games創設者の1人であるChris Lalli氏は「“Chromehounds”ほどではない」と、2006年にフロムがリリースしたクロムハウンズを挙げ、クロムハウンズが近年で最も偉大で最後のメックゲームだと評価しました。

氏はHawkenがクロムハウンズほどの多様性を持たないものの、機能的で審美的なカスタマイズが可能だと明言、Hawkenではプレイヤーに対して、機体調整に多くの時間を費やさせたくないと述べ、初心者向けに予めカスタマイズされた複数クラスのメックが用意されていると明らかにしています。

そして、Hawkenには異なる戦略やプレイスタイルを実現する多用なアイテムが用意されているとの説明が行われ、数年にわたって真空地帯となっていたメックゲームジャンルにおいて運良く目立つ機会も得たと述べ、本作をメックジャンルへの手ほどきになるような作品に仕上げたいと意欲を語っています。

UDKの採用には“Lightmass”の存在が大きかった

また、EdgeのインタビューにはKhang Le氏が登場し、Hawkenの開発にUDKを採用した理由について言及、1つにやはりコスト面でのビジネス的な理由と簡単な入手が大きく、もう一つの大きな理由としてUnreal Engine 3とUDKが持つスタティックなライティング機能“Lightmass”の存在が大きかったと明かしました。

蛇足ですが、“Lightmass”とはUDKに実装されているベイク(テクスチャに予め陰影などを描いておくことで処理を軽くするための古くからある技術)のモダンなライティング用代替技術といった機能で、グローバルイルミネーションによるライティングをスタティックに描画することで、大きく演算コストを削減出来る技術です。

また、“Lightmass”が強力であるもう一つの理由として半透明のシャドーが描画可能である事が挙げられ、これによってシーンに有色の照明を簡単に実現することが可能となっています。

Khang Le氏はこの“Lightmass”機能がMirror’s Edgeにも似た外観を実現し、過去のUnreal Engineタイトルの問題でもあったライティングの表現力に解決を与えているとも評価しています。

Adhesive Gamesのコアメンバー達は「Project Offset」出身で、トリプルA開発の経験を持つ

これまでアートディレクターを務めるKhang Le氏がかつて大きな注目と期待を集めていたゲームエンジン“Project Offset”の開発メンバーの1人であることが判明しており、インディータイトルながら壮観なゲーム世界を提示するHawkenのクオリティも納得出来るサプライズでした。

Edgeのインタビューでは、Khang Le氏からAdhesive Gamesのコアメンバー達が氏と同様に“Project Offset”出身の開発者であることが新たに明かされ、いずれもトリプルAタイトルの開発に従事したことがあるメンバーが揃っていることが判明しました。

Khang Le氏は“Project Offset”が最終的に複雑な問題と経緯を経て世に出ることが無かったながらも、多くの事を学んだと語り、Adhesiveのメンバーがいずれも大手開発の第一線でも活躍できる優秀な人員だと発言、常に大手からのオファーを受けながらも、敢えてインディー文化で働きたいと考えるメンバー達が揃っているとアピールしています。

という事で、9人の開発メンバー達が9ヶ月でこぎ着けたアナウンス時のトレーラーは、やはり只者では無い開発者達により作られていた様子。巨大なビジネスの波に呑まれてしまった“Project Offset”を手掛けていた開発者達が、今自分達だけの手でずっと作りたかった“ゲーム”を作るというこの動きがHawkenをどのようなタイトルに仕上げるのか、今後の動向と続報がますます楽しみです。

情報元:Edge

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