先日ご紹介した100万ドル調達の達成を経て、現在キャンペーン終了まで8時間を残す状況で3万人を超えるファンが約116万4000ドルの資金を提供する状況となっているHarebrained Schemesの人気RPGシリーズ最新作「Shadowrun: Hong Kong」ですが、ビデオゲーム開発におけるKickstarter利用の難しさと凋落が叫ばれるなか、“Shadowrun Returns”(183万6,447ドル)と“Golem Arcana”(51万8,538ドル)の資金調達を見事に成功させ、“Shadowrun: Hong Kong”のゴール達成を以て、Kickstarter上でシリーズの開発資金を調達する初のビデオゲームフランチャイズを誕生させたHarebrained SchemesがVenture Beatのインタビューに応じ、Kickstarterキャンペーンの成功について幾つか興味深い見解を明らかにしました。
Harebrained Schemesのスタジオマネジャーで、新作の製作総指揮を務めるMitch Gitelman氏は、新生“Shadowrun”シリーズの成功にオーディエンスの拡大が大きく貢献したことを挙げ、様々なアワードの受賞やWebメディアによる紹介、レビューがゲーミングコミュニティ内で拡散したことに加え、Steamのストアページに掲載された大量のコメントがゲームの販売をさらに後押しする多大な影響を与えたと説明しています。
さらに、Mitch Gitelman氏は前述した2作品のKickstarter調達を以て学んだことがあると語り、キャンペーンを成功させるためには、ただ更新を行い結果をチェックするだけではなく、コミュニティと対峙する必要があると説明。はっきりと支援者に語り掛け、敬意を持って意見に耳を傾けることが全ての鍵だと語り、ShadowrunコミュニティはHarebrainedのアプローチに強く応答しただけでなく、期待値を大きく増加させることにも繋がると明らかにしました。
誕生から25年を超えるゲームの設定を舞台とする利点は、調査すべき巨大な世界が存在することだと語ったGitelman氏は、見事なリブートを果たした1作目のシアトルを経て、ベルリンと香港まで変化した舞台の選択がコミュニティのフィードバックに基づいたものだったことを明かし、魔法が復活した未来のサイバーパンク世界で異なる文化を扱うことは素晴らしい探求だとアピールしています。
余談ながら、Mitch Gitelman氏によるとHarebrainedのボスJordan Weisman氏が生んだ“Shadowrun”のIPは、今もMicrosoftが所有しており、Harebrainedは新生“Shadowrun”の開発にあたってMicrosoftにライセンス料を支払っているとのこと。また、氏はinXileの成功(Wasteland 2とTorment: Tides of Numenera)についても言及しており、近く登場する“Bard’s Tale”新作を含め、Harebrainedがターンベース制クラシックRPGの再興において、inXileと共にその一翼を担ったことは素晴らしいと強調しています。
昨今しばしば目にする“負の連鎖”ではなく、ポジティブな取り組みや反応が連鎖的なシナジーを生みだしたようにも感じられるHarebrainedの大きな成功ですが、3度目の大きな成功を経た新生“Shadowrun”がこれからどんな展開を迎えるのか、来る香港の冒険と併せて、今後の動向に改めて注目が集まるところです。
PC | PlayStation 4 | Xbox One | Wii U
PlayStation 3 | Xbox 360 | PS Vita | DS
Mobile | Movie | Rumor
Culture | lolol | Business | Other
RSS feed | About us | Contact us
かたこり( Twitter ):洋ゲー大好きなおっさん。最新FPSから古典RPGまでそつなくこなします。
おこめ( Twitter ):メシが三度のメシより大好きなゲームあんまり知らないおこめ。洋ゲー勉強中。