来る5月26日のお披露目に先駆けて、不穏なキーアートが公開された人気シリーズ最新作「Far Cry 5」ですが、新たにキーアートの超高解像度イメージが登場し、細部のディテールが明らかになったことから、幾つか興味深い要素が浮上。これまでエキゾチックなロケーションで有色人種を殺害する描写を重ねてきたシリーズが、遂にアメリカで白人そのものを敵として描くだけでなく、ヒルビリーやレッドネックなどと呼ばれる反知性主義的な白人の貧困層を生み出す社会的構造や、急進的なキリスト教系カルトといった現代アメリカの病巣をモチーフとして描くのではないかと注目を集めています。
今回のアートワークは、昨晩ご紹介した通りレオナルド・ダ・ヴィンチの“最後の晩餐”をモチーフに描かれたもので、ほぼ同じレイアウトで中央の人物を囲む5人の男性、1人の女性、両手のみ描かれた男性(最後の晩餐におけるマタイの位置)が登場しており、ヨハネの位置に佇む1人を除く4人の男性は、いずれも貧困層の白人を思わせる汚れたネルシャツを着用しているほか、戦闘用のベストやドッグタグを身につけており、民兵組織の存在が感じられます。
また、イエスの場所に位置で手を広げた中央の男性は、手元に聖餐を示す1つのパンとワインの杯、聖書を思わせる本を手元におき、テーブルの中央には星条旗をアレンジした奇妙な旗が敷かれています。この旗と背景に描かれたキリスト教の教会らしき建物には、同じシンボルが描かれており、その出自は不明ながらナチスドイツの鉄十字章、或いはサイエントロジー特有の十字架に酷似しており、カルト系の新興宗教の存在を示しているように感じられます。
白人が全体の90%近くを占め、アジア系と黒人の人口が極端に少ないモンタナ州(※ 日本よりも僅かに広い面積を持つ一方で、人口は僅か100万人弱)の排他的な背景を鑑みるに、“Far Cry 5”がトランプ政権の誕生にも深い影響を与えた貧困層や保守的なキリスト教右派にまつわる問題をなぞらえた物語を描く可能性は十分にあると言えるのではないでしょうか。
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