doope!

先日、t0stと名乗るプログラマがPC版「Grand Theft Auto Online」の（状況やスペックによっては5分を超えることもある）長いロード時間の技術的な要因を探りあて、このロード時間を約70％短縮する修正プログラムをGitHub経由で公開し話題となっていましたが、新たにRockstar Gamesがこの問題に言及。内部調査の結果、t0st氏の指摘が事実だったことを認め、近日中にこの修正を公式アップデートとして導入することが明らかになりました。

t0st氏が発見した問題は、（簡単にまとめると）ゲームの起動時にゲーム内で購入できる約6万3,000個のアイテム情報をまとめた10mbのjsonファイルをアイテムの個数回分（つまり6万3,000回）読み込んだ上で、各アイテムの名称や価格、ステータス等を含むデータのハッシュ値を作成し、これを実データと照合した上で、重複が存在しないか確認していたというもの。（参考：t0st氏のBlog）

この作業は、CPUのシングルスレッドで処理され、コンテンツアップデートのたびにアイテム数が増加することから、現行ビルドではなんと20億回近い重複チェックが行われていたとのこと。

一方、t0st氏がリリースした修正は、アイテムのjsonデータをキャッシュ化し、ほぼ無意味と思われるハッシュチェックそのものを廃止するもので、これにより6分近いロード時間を1分50秒にまで短縮することに成功していました。

この件について社内調査を行ったRockstar Gamesは、t0st氏が本作の改善可能な点を明らかにしたと報告しており、近日中に配信されるタイトルアップデートにて、この修正を導入する予定だと説明。t0st氏に感謝の言葉を伝えた上で、同社のバグバウンティプログラムに基づき、1万ドルの報奨金をt0st氏に授与したことが判明しています。

今のところ、アップデートの時期や具体的な短縮時間の詳細は不明ですが、非常に大きなボトルネックがユーザー発のアイデアで解消されるとあって、来る実装に大きな期待が掛かるところです。