「Fallout: New Vegas」は当初“Fallout 3”向けの大型拡張パックだった、Todd Howard氏やFeargus Urquhart氏が当時の状況を語る映像が公開

2022年10月25日 11:49 by katakori
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「Fallout: New Vegas」

シリーズ誕生25周年を祝う貴重なレトロスペクティブ映像の公開が続いている「Fallout」シリーズですが、本日Bethesdaが「Fallout: New Vegas」の誕生を振り返るレトロスペクティブ映像“Surviving the Desert Wasteland”を公開。Todd Howard氏が“Fallout 3”用の拡張パックとして「Fallout: New Vegas」の計画が始動した経緯について語るファン必見の映像が登場しました。

“New Vegas”が拡張パックの計画から誕生した出自については、Obsidian側の主要な開発者達によって何度か語られてきた事実ですが、Bethesda Game StudiosのTodd Howard氏やAshley Cheng氏がBGS側からのアプローチや取り組みについて語るのはこれまでになかった貴重な機会だと言えます。

“The Elder Scrolls V: Skyrim”の開発が本格化した状況下で、“Fallout 3”がビジネス的に大きな成功を治めたチャンスを逃すまいと始まった拡張パックの計画をはじめ、開発をまかせたい唯一のグループがまさに“Obsidian”だったと語るTodd Howard氏、“New Vegas”のディレクターがお馴染みJosh Sawyer氏に決まった経緯、Obsidianならではの要素、Falloutシリーズの本質的な魅力など、非常に興味深いディテールが確認できる最新映像は以下からご確認ください。

余談ながら、“Fallout: New Vegas”誕生の背景については、もともとグールやスーパーミュータントとしてもプレイできる“Fallout: Sin City”と呼ばれるプロジェクトだったことが知られていますので、2017年にご紹介した過去記事の情報を再掲しておきます。

■ 再掲:2017年9月に報じられた“Fallout: New Vegas”の出自について

  • Obsidianの“Fallout”プロジェクトが始動した当初、Obsidianは3種の種族でプレイできるアイデアを持っていた。プレイアブル種族は人間とグール、スーパーミュータントから選択可能で、種族の選択は武器やアーマーの効果にそれぞれ異なる影響を与える予定だった。ただし、この困難なアイデアはBethesdaにとって悪夢のように感じられ、否定された訳ではなかったが、この挑戦を諦めるよう強く提案されたとのこと。
  • “Fallout”に関するBethesdaとObsidianの対話は2008年から2009年頃(参考:FO3は2008年10月発売)にスタートし、当時はまだ(この後キャンセルされ、スタジオを閉鎖の危機に陥れる)エイリアンRPGやAlpha Protocolの開発が進行しており、Bethesdaの内部チームが計画を進めていた。
  • この“Fallout”プロジェクトは、大規模な拡張パックとして計画されたもので、当初から“Fallout 4”となる計画でないことは明白だったが、Obsidianはこのプロジェクトが単なる拡張パックとして捉えられるのではないかと懸念。Obsidianは“Grand Theft Auto III”における“Grand Theft Auto: Vice City”や“Grand Theft Auto: San Andreas”に相当する作品を想定していた。
  • 元々“Fallout”を生んだBlack Isleが前身であるObsidian(※ Feargus Urquhart氏はFallout 2の開発を率いたリードデザイナーの1人)は、Bethesda Game Studiosが“Fallout 3”で東海岸を描いたことから、Obsidianは西海岸を舞台として選択。アイデアの1つとしてNew Reno(※ Fallout 2に登場した都市、New VegasにはNew Reno出身のNPCが複数登場する)が浮上し、その後ラスベガスの調査を進めた際に、砂漠へと連れ去られた誰かを殴打し、墓穴に投げ込むギャング達というシーンのアイデアが誕生。Feargus Urquhart氏は、これが全てを決定付けたと振り返っている。
  • BethesdaはObsidianとBlack Isleの来歴を深く信用したことから、提案書は僅か3ページ程度の単純なものだったとのこと。
  • 最初の提案時における名称は“Fallout: Sin City”だったものの、その後早い段階で“Fallout: Vegas”に変更され、最終的に“Fallout: New Vegas”となった。
  • “Fallout: New Vegas”におけるBethesdaとObsidianの契約には、Metacriticのスコア85に達することで支払われるボーナスが存在したが、本作のMetascoreは84で85には達しなかった。
情報元及びイメージ:PC Gamer

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