先日CD PROJEKTが実施したFY2024Q1報告にて、最新の開発規模が判明した“サイバーパンク2077”の続編プロジェクト「Orion」(仮名)ですが、開発が本格化しているプロジェクト“Polaris”を含む新作の動向に注目が集まるなか、新たにCD PROJEKT REDがボストンスタジオ“CD PROJEKT RED North America”に焦点を当てる公式ポッドキャスト“AnsweRED”の最新エピソードを公開。これに出演したアソシエイトゲームディレクターPaweł Sasko氏とプロジェクト“Orion”の製作総指揮Dan Hernberg氏が、プロジェクト「Orion」の開発やテーマ、アプローチについて興味深い発言を行い大きな話題となっています。
今回のポッドキャストは、アメリカで“サイバーパンク”の開発を主導することの意義や狙い、その影響に焦点を当てたもの。
アメリカの物語をアメリカで開発することのオーセンティックさについて言及したPaweł Sasko氏は、「サイバーパンク2077」の発売後に浮上した問題の例として、ゲーム内に描かれたマンホールのフタに関するディテールを紹介。Redditで行われた指摘から、ナイトシティのマンホールのフタがドイツを含むヨーロッパで広く使用されるもので、アメリカで一般的に使用されるものではなかったと振り返ったPaweł Sasko氏とDan Hernberg氏は、アメリカの通りならどこでも見られる消火栓をはじめ、ゴミ箱や街灯の位置、縁石、看板の色に至るまで、没入間を損なうほどクリティカルではないものの、ふと“アメリカに住んでいる人や文化を完全に理解している人が作ったものではないな”と感じてしまうような、非常に微妙なニュアンスの違いがあったと説明しています。
Dan Hernberg氏は、こういった細部の正確さを“アメリカーナ”と呼んでおり、続編のリードスタジオがアメリカにあることで、よりアメリカらしく、ハリウッドの影響や文化的な接点をもたらすことができるはずだと強調しています。
なお、続編の開発にはカナダのバンクーバースタジオも参加しており、そちらでも非常にクールな何かが進められているとのこと。
また、ボストンへと移り住んだPaweł Sasko氏は、アメリカでの暮らしとそこから得られた実感についても言及しており、“サイバーパンク2077”には足りかった幾つかの視点があると明言。その例として、(旅行者や観察者的、外部からスナップ写真を撮るような、ポーランド在住時のアプローチからは見えなかった)ホームレスの危機的な状況や経済的格差の問題を挙げており、“サイバーパンク2077”を開発していた際には十分ディストピア的だと感じていた要素が、実際は表面をなぞっただけに過ぎなかったと振り返っています。
一方のDan Hernberg氏は、ディストピア的な未来を描く“サイバーパンク”の本当にクールなところは、巨大企業に搾取される人々や貧富の差など、現在の社会にも通じる問題を扱いながら、人間とその関係性をベースに真に壊れてしまった世界を痛烈に物語ることができる点にあると説明。プロジェクト“Orion”では、まさにそういうことをやろうとしているんだと伝えています。
今のところ、プロジェクト“Orion”の詳細は一切不明ですが、来る続編がどんなアメリカ的ディストピアを描くのか、まだ数年は先であろう続編のお披露目に今から大きな期待が掛かるところです。
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